一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

今年最後の大野・植山教室(中編)

2014-12-24 00:08:43 | 大野・植山教室
E氏との飛車落ち戦。初手より△3四歩▲7六歩△4四歩▲4六歩△3二金▲4八飛△4二銀▲3八銀△4三銀▲4七銀△5四歩▲5六銀△6二玉▲4五歩△同歩▲2二角成△同金と進み、上手がヤバイことになった。
しかしここでE氏の指し手は▲3一角。以下△3二金▲8六角成△3三桂と進み、上手は危機を脱した。上手は馬を作られたが、遊び金を寄り1歩ドクをして、4五の位を確保した。これがとてつもなく大きいのである。馬の威力など物の数ではなく、大袈裟にいえば、これで勝利を確信した。
▲3一角では、俗に▲4五銀と出て下手勝勢。これで上手は指しようがなかった。
本譜は私が巧妙にごまかし、制勝した。
次局まで間があるので、ほうぼうを見て回る。Kaz氏は奨励会M君の胸を借りている。相懸かり系の手将棋になっていた。
私は大野八一雄七段に教えていただくことになったが、角落ち戦で△5四歩▲7六歩△6二銀▲2六歩と進んだところで、3時休みになった。
きょうは人が多いので、表へ新鮮な空気を吸いに行きたいが、その余裕がなかった。
3時休みが終わったが、後の人の都合で、植山悦行七段に教えていただくことになった。ここはHon氏が飛車落ちで教わっていたが、私やHanaちゃんなど「濃いキャラ」が加わって、植山七段も苦笑いというところ。
手合いは植山七段の希望?で、平手戦になった。
私は三間飛車に振る。植山七段は△5四銀と腰掛けてから、穴熊に組んだ。「腰掛け銀+穴熊」は、小堀清一九段が理想とするものだった。
左のHanaちゃんは、いま勉強中の戦法があるということで、石田流三間飛車に組んだ。ゴキゲン中飛車と同じく攻める振り飛車ではあるが、徐々にレパートリーを増やせば、勝率も上がってくるだろう。
私は▲7五歩と突いたが、工夫になっていない。△7四歩▲同歩△7二飛が当然ながら機敏で、以下どう読んでも振り飛車がわるい。
私は勝手にせいと▲4七金と上がったが、△7四飛に▲7六歩と謝るようでは冴えなかった。先日のあきちゃんではないが、ここで▲7六歩と打つくらいなら、最初から▲7五歩と突くなということである。▲4七金では▲7八飛ぐらいが相場だったろうが、それでも振り飛車に苦労が多い将棋だ。
本譜は居飛車にいいように捌かれ、△7六歩と桂取りに打たれたところで、戦意喪失で投了した。
プロ棋士と平手戦は、私に力が及ばず、程遠いという感じである。
後方では、奨励会のM君とKaz氏が指している。相居飛車の手将棋で、玄人好みだ。
4局目は、大野七段戦に戻る。先日のOg氏の教えを受け、今回は矢倉を目指した。上手かは△7四金から△6五歩~△5五歩と立て続けに歩交換に来るが、私も▲7五歩から▲7六銀と銀立ち矢倉に出て、反抗する。
Shin氏も指導を受けているが、Shin氏が飛車を成りこみ、圧倒的優勢だ。しかも手合いを見ると、どうも平手のようである。これはどういうことなのだろう。
こちらの局面。△4六歩に▲4八歩と凹まされたのは失点だが、私は△8五の歩を取り、△8六歩の垂らしも取り切り、歩得でまずまずだと思っていた。

以下の指し手。▲5五歩△同銀▲同銀△同金▲5六歩△6六歩▲5五歩△6七歩成▲同玉△5六歩▲同玉△4四銀▲7四歩△5四歩▲2一銀△3三玉▲3二金△同飛▲同銀成△同玉
▲3一飛△2二玉▲8一飛成△3二金▲2四歩△同歩▲2三歩△3三玉▲6七玉△5五銀▲7八玉△6六金▲6七銀△7六銀▲同銀△同金▲3一角成△8七銀
まで、大野七段の勝ち。

私は▲5五歩から決戦に出る。以下金銀を捌いたが△5六歩で玉を引っ張り出されては面白くなかった。
私は▲7四歩で角道を通す。上手はビビってくれるだろうと思ったら、△5三歩ではなく△5四歩。私はありがたく▲2一銀と放ち、たちまち勝負になった。
しかし、▲3一飛の次の▲8一飛成がトロかった。もちろん▲3一竜を見せたわけだが、△3二金とガッチリ受けられては、下手の劣勢がハッキリしてしまった。
感想戦では出なかったが、▲8一飛成では▲2四歩と合わせるのだった。
これにA△3二銀は▲2三歩成△同銀▲2一飛成で寄り。したがってB△2四同歩だが、▲2三歩△同玉▲2一飛成△2二銀▲3一角成で、上手の受けが見えない。
▲2四歩は見えていたのだが、それほど厳しいとは思わなかった。このくらいはしっかり読み切らないとダメである。
感想戦では、▲5五歩からの決戦を疑問視された。
「せっかくガッチリ位を取っているのに、自らそれを崩す手を指してはダメですよ」
代わる手として、▲5八金から▲4七歩、あるいは▲7四歩~▲5五歩~▲6四歩を組み合わせた、上から押しつぶす手を推奨された。
なるほどこれが位取りの極意か。目からウロコが落ちて、大いに参考になった。
この対局中、和田あき女流初段が見えた。きょうはほかにMinamiちゃんも来たが、現役女子高生の来訪は、座がパッと明るくなる。
その和田女流初段は、Kaz氏と対局していた。別の盤では、M君がOg氏相手に将棋の検討をしている。よく見ると対Kaz戦で、どうもM君は先ほどの将棋、Kaz氏に負けたらしい。
私も以前、奨励会3級に平手で緩めてもらったことがあるが、M君は1級である。私の殊勲が霞んでしまい、面白くない。
私はHanaちゃんと指す。振り駒でHanaちゃんの先手。戦法はやはり、石田流だった。
私はいつものごとく、△4五の位を取り、△4四角と出る。Hanaちゃんは4筋から反抗に出る手もあったが、頃はよしと▲6五歩と仕掛けてきた。△同歩▲同銀△7七角成▲同飛△6五銀は前も出てきた進行だが、私はあまり自信はなかった。
以下、Hanaちゃんは6筋、私は2~3筋を攻める。どちらが早いか、の展開になった。

以下の指し手。△3九銀▲5二飛△2三玉▲3五桂△同金▲同馬

私は△3九銀とミエミエの詰めろをかける。Hanaちゃんはもちろん▲5二飛。以下△2三玉▲3五桂に△1三玉と逃げようとして、▲3一馬があるのに気付き、飛び上がった。以下どうも詰みそうなので、私は泣く泣く△3五同金と取る。Hanaちゃんは▲同馬。
たちまち先手の上部が厚くなり、いつもの私ならここで投了するところだが、まだ持ち時間が残っている。それで、未練がましく先手玉の詰み筋を読んでみた。
(27日につづく)
コメント (3)
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