一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

今年最後の大野・植山教室(前編)

2014-12-23 13:05:58 | 大野・植山教室
21日(日)は、埼玉県川口市で「大野・植山教室」がある。年48回行われる教室も、今年はこれが最後。私は今年もあまり通えなかったが、今回は放課後に忘年会があるので、昼からお邪魔することにした。
午後1時20分ごろ教室の戸を開けると、三和土と下駄箱は靴でいっぱいである。私と同様、今回は参加しようという人がいるのかもしれない。
中に入ると案の定いっぱいで、スタッフのFuj氏が歓迎してくれた。大野八一雄七段、植山悦行七段とももちろん指導対局中だが、大野七段のところはひとつ盤が空いていた。
ところがFuj氏は指示を出さない。これから教室に来る予定の人がいるので、そこで改めて対戦カードを決めたいらしい。
Fuj氏はパソコンの画面を眺めている。きょうはLPSA主催の、女子アマ王位戦全国大会が行われているのだ。Fuj氏ピックアップの将棋を鑑賞し、ふたりで大いに感心した。
20分くらい待って、まずはKo君とリーグ戦。Ko君とFuj氏は以前対戦していて、Fuj氏が飛車香を落として、負けたらしい。
聞いてみたらKo君の棋力は二段とのことで、それなら三段の私とは平手の手合いだが、Ko君とFuj氏の希望は私の飛車落ちで、意味がよく分からなかった。
だいたいLPSA駒込サロンのときから、ここの駒落ちは上手に厳しい。もっとも、それでも上手の勝率がバカ高いのがよく分からないのだが、駒落ちはそういう不思議なところがある。
対局開始。Ko君は▲5七銀~▲7七角とやるので怪訝に思ったら、向かい飛車に振ってきた。いつもと勝手が違うが、私は落ち着いて駒組を進める。
私は△7三桂と跳ねて次の両取りを狙うが、Ko君は我関せず、▲8四の飛車を8八に引く(引いたと思う)。桂の両取りが見えているだけに不可解だが、いま考えたら次に上手は△8五歩~△8三銀と飛車の捕獲があり、仕方なかったようだ。

以下の指し手。△6五桂▲6八角△5七桂成▲同角△7三金▲3八銀△8三歩▲7七桂△4五歩▲6六角△同角▲同歩△6七角▲5五桂△5二銀▲8五桂△8四金▲7五歩△8五角成▲同飛
△同金▲7四歩△6二銀▲4三角△同銀▲同桂成△同金▲5二角△6一角▲8一銀△同玉▲6一角成△7一銀打▲4三馬

私は△6五桂と跳ねる。銀桂交換になったはいいが、次に▲5五桂があるので私は△7三金と寄る。しかしこれは危険で、ここで▲8五桂と打たれたら、△6三金▲8三歩△同銀▲9三桂成で上手崩壊だった。
本譜は△8三歩で小康を保ち、△4五歩から△6二銀まで、上手十分の形勢になった。
Ko君はやぶれかぶれ?で▲4三角。私はさして考えず△同銀だが、▲同桂成△同金に▲5二角と打たれ飛び上がった。とりあえずは△4三金取りだが、これを受けると▲7三歩成から▲8五角成がある。また、先に▲6一銀もあり、上手は一遍に忙しくなった。
私は混乱した頭で△6一角だが、▲8一銀が痛打。以下▲4三馬まで駒損を回復され、私はショート寸前になった。
戻って▲5二角の局面、局後にFuj氏に聞くと、△7六角と受ける手があったらしい。
たしかにこれでも上手が残しているが、△4二金と引いてもよかったと思う。これに▲6一銀(疑問手)なら△7一玉▲7三歩成△同銀右▲8五角成に△6一玉で頑張る。
いやそもそも、先の▲4三角に△同銀と取ったのが大悪手で、ここは△同金▲同桂成△同銀で上手必勝だった。下手は角、金の持駒では迫りようがない。

本譜は仕切り直しとなった。私は△5七桂で金を1枚はがし再び上手が指しやすくなったが、数手後の▲5八金打が粘り強かった。
もっともこの金も、と金攻めで剥がしたのだが、この金をソッポで使ったりして、私の指し手もいささかよれていた。
△5七歩に▲4七角と打たせて、まだ上手がよかったのだが、ここから私がふるえまくる。
△6七竜に▲6九香と打たれたが、これに△9七竜と逃げたのが精神的敗着。ここは当然△6八歩と香取りに打つべきだった。これだと▲7七金(▲1一に馬がいる)を警戒したのだが、こんなところに金を使ってくれるのなら、上手が相当ラクになる。
以後も私は腑抜けの手を連発し、最後は下手に受け潰された。これではどっちが上手だか分からず、恥ずかしい負け方になった。
途中必勝の局面があっただけに、この敗戦は痛かった。誇張でも何でもなく、頭から湯気が出た。
これでリーグ戦は6勝4敗か…とリーグ表を見ると、私の星は5勝4敗になっている。私の計算違いだったか…?
リーグ戦といえば、私は前回のリーグ戦で、幸運にも優勝した。本日大野七段から、賞品の「2015年日本将棋連盟カレンダー」をいただいた。来年1年、大事に使いたいと思う。
2局目はE氏と飛車落ち戦。E氏は勉強熱心で、教室の出席率も高い。
対局開始。室内の気温が高く、大野七段がたまらず「冷房」を入れた。言うまでもなく私が「沸騰」しているからで、こういうとき私は尻抜けの手を指しやすい。気を引き締めたつもりだったのだが…。
初手から△3四歩▲7六歩△4四歩▲4六歩△3二金▲4八飛△4二銀▲3八銀△4三銀▲4七銀△5四歩▲5六銀△6二玉▲4五歩△同歩▲2二角成△同金と進んだ。
手順中△6二玉が危機感のない手で、当然△3三桂と跳ねるところ。飛車落ち定跡では▲4七銀~▲5六銀~▲4八飛が手順なのだが、銀の進出が後だったので、うっかりしてしまった。
本譜、次に▲4五銀と出られたら、上手は早くも指す手がない。
(つづく)
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