一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

室谷女流二段、マイナビ女子オープンの挑戦者になる!!

2016-03-03 01:14:52 | 女流棋戦
2日に行われたマイナビ女子オープン挑戦者決定戦・室谷由紀女流二段と西山朋佳奨励会三段の一戦は、室谷女流二段の勝ち。室谷女流二段は女流棋士人生7年目にして、うれしい檜舞台への登場となった。室谷先生、おめでとうございます!!
昨日私はもちろん仕事だったが、時々スマホで戦況を観た。私は奨励会員の実力を高く買っているので、室谷女流二段が最後までついていければいいと思っていた。
将棋は相三間飛車になった。次に私が見た時は、室谷女流二段が▲8五飛と浮いたところだった。
これが見たことのない手で、香があれば△8四香で飛車が詰む。そしてその香は▲1九にあり、端攻めで手に入りそうではないか。実際室谷女流二段は、昨年4月の「花みず木女流オープン」で中村真梨花女流三段に似た筋を狙われ、惨敗している。私はこの将棋、室谷女流二段は負けると思った。
次に見た時は、室谷女流二段の飛車は▲3六にいた。西山奨励会三段は果たして端攻めをやったが、あまり戦果は挙げられなかったようだ。
ただし先手の飛車は窮屈に見え、これは西山奨励会三段が有利だと思った。
だが午後に見た時は、室谷女流二段が馬を作って、意外に健闘している。
次に見た時は大きく駒得しており、これは室谷女流二段、このまま冷静に指し手を進めれば、殊勲の星が挙げられそうな雰囲気だった。
しかし西山奨励会三段も手練れで、妖しい手を連発して頑張る。私が室谷女流二段の立場だったらパニックを起こしてとっくに潰されているが、室谷女流二段は冷静に駒を進める。
思えば室谷女流二段は1月も、近藤誠也四段の猛追をしのぎ、堂々の勝利を挙げている。その実績があるから、本局もしのぎ切るだろうと思った。
終盤は最高潮だ。私はついに、ちょくちょく戦況を確認する。このあたり、もう仕事が手に付かなかった。そして気が付いたら、西山奨励会三段が投了していた。
この投了図がちょっと錯覚しそうで、△5五馬と金を取って先手玉が詰みそうに見える。
実際は詰まないのだが、このあたりも室谷女流二段は冷静だったように思えた。
投了図は後手玉に詰めろがかかっているのだが、この手順も意外に難しいところがある。それらをすべて読んだうえで投了したところに、西山奨励会三段の矜持を見た。
西山奨励会三段は残念だったが、力いっぱい戦ったのではないか。この悔しさを次回の三段リーグで晴らせばいいのだ。

さて、室谷女流二段は待望のタイトル戦初登場となったわけだが、惜しむらくは主催紙である「週刊将棋」の休刊だ。五番勝負が4月から始まるのに、3月をもって休刊とは、何ともタイミングがわるい。
鉄道に譬えれば、廃線が決まった路線に突然スポットライトが当たるも、今さら予定を変更できず、泣く泣く廃線にするような感じか。ビジュアル最高の室谷女流二段が巻頭の紙面を飾れば、新聞の売り上げも約束されたのに、返すがえすも惜しい。
まあ今後は、ネットで愉しませてもらうとしよう。
五番勝負での、室谷女流二段のご健闘を祈ります。
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