一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第45回支部対抗戦埼玉県予選(3)「惨敗」

2016-03-11 01:10:22 | 将棋イベント

第1図の△3六銀がなかなかの手で、△4七銀成~△4六成銀~△4五馬が実現すれば私が負ける。
ぐずぐずできない私は▲2二角と馬を消しにいったが、高校生クンによろこんで△同飛と取られ、▲同歩成△4七銀成で、形勢を損ねた。
しかし投げるわけにはいかず、私は数手後、▲4九歩�・▲5八香~▲5九銀打と粘る。さらに▲8八玉~▲7八金と戦場から遠ざかったのだが、▲7七桂跳ねが最後の疑問手で、△9六歩の端攻めを呼び込んでしまった。
以下△9八歩まで投了。激戦の余韻で、両者しばし言葉が出なかった。

感想戦。彼は△2七歩▲6八飛としたところで、手ごたえを感じたようである。
後日思ったのだが、▲2二角では▲3一角と打ちたかった。これに△4二歩なら▲2二角成で、今度は△同飛がないからさっきよりはいい。
しかし△4二歩は勝手読みで、こうは指さないだろう。そもそも第1図はすでに私が不利。高校生クンの棋力なら、逆転を許しそうにない気がした。
ただ私も途中では戦えそうな局面もあり、伸び盛りの若手とここまで指せたのだから、佳しとすべきだろう。
副将のHat戦は激戦。先手君が▲2八玉と逃げたところらしいのだが、△3八香がいる。△3八香▲2八玉と進んだようだが、その次△3九銀は▲6六に角がいて詰まない。
それなら最初に△3八銀とすればよかったのに、ヘンに節約したため、逃げられてしまったのだ。
本譜はHat氏が詰めろを掛けたが、Hat玉に巧妙な詰みがあり、Hat氏が投了した。これはHat氏、悔しい敗戦だったろう。
Kun氏も負けていたので、3回戦は全滅。かえって清々しい結果となった。
ほかのチームはどうなのか。Aチームを見に行くと、Sar君とIi君が戦っていた。
しばらくして、Sar君が勝ったようだ。これで1勝1敗で、Ii戦が決戦となった。団体戦の醍醐味である。
局面は難しいが、Ii君に分がある。果たして最後は、Ii君が勝った。この勝利は大きく、次に勝てば4戦全勝で、天童行き(=全国大会)がぐっと近くなる。
そのほかのチームは、とうに天童行きの目がなくなっていた。

さて4回戦である。私はまた後手となった。相手は四間飛車に振り、穴熊に潜る。▲4七金と上がった形に違和感があったのでもしやと思ったら、昨年この場で戦った相手だった。私が勝勢を築きながら、終盤の落手で逆転負けしたやつだ。だとすれば本局は負けられない。
私は玉頭位取りを志向するが、相手にポンポン歩交換をされ、おもしろくなかった。
中盤、相手は▲5五歩と合わせる(第1図)。この手を軽視していた。

ここから△5五同歩▲同銀△5四歩▲4四歩△同銀▲同銀△同金▲3六歩△同歩▲6四歩△4六歩▲3六金△3五歩▲3七金(第2図)と進んだ。

手順中の△5四歩に▲6四歩なら△5五歩のつもりだったが、▲4四歩が痛打で、不利を自覚した。
▲3七金以下は、私は敵陣に成銀を作ったのだが、これをタダで取られて、大きく形勢が傾いた。
駒損は角損まで広がり、最後は戦意を喪失して投了。団体戦にあるまじき早投げだが、仕方がなかった。
感想戦。相手に「△3五歩で△4七歩成とされたら自信がなかった」と言われ、私は怪訝に思いつつ、局面を戻す。
すると確かに、▲3六金の局面で△4七歩成とできていた!!
まさかこんな急所にと金を作らせてくれるわけがないと思うから、ハナから成る手を捨てていたのだ。
4局目だから疲労がなかったといえばウソになるが、教室での対局数を思えば、4局など多いうちに入らない。結局、私が弱かったということだ。
私は半分放心して、辺りをさまよう。Kun氏に「感想戦?」と話しかけたら、ムッとされた。まだ対局中だったのだ。この無神経さが、私の悪いところだ。
空きテーブルでさっきの将棋を並べていると、大野八一雄七段が前に座ってくれた。
大野七段の解説によると、第1図の▲5五歩には△4四銀!が手筋。以下▲5四歩△同金で、これは後手も十分だ。
また、△2五歩は△1四歩を先にする、△3二玉より△2二玉がベター、の教えをいただいた。
こういう講義を拝聴すると、私は囲いだけを見よう見まねで作って、全然読みを入れてなかったことが分かる。つまり私の棋力は、Ok氏やTod氏と大して変わらないということだ。
我がチームはKun氏が負け、Hat氏が勝って、チームも負け。チームも個人も、1勝3敗で終了となった。Hat氏の孤軍奮闘が目立ち、私はお詫びの言葉もなかった。
Aチームはまたも激戦だった。どうも1勝1敗のようで、またもIi戦が残っている。
しかし局面はIi君の劣勢。しかも、指せば指すほど悪くなってゆく。私の奥歯のようだ。
Ii玉は上部に遁走を図るが、駒損がひどく、全然逃げきれていない。

ここで先手氏はどう指したか。
(つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする