一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第45回支部対抗戦埼玉県予選(4)「団体戦の魔物」

2016-03-12 02:44:20 | 将棋イベント

図では▲7八金△同竜▲8六竜までの詰みがある。いやよく見たら、図では▲8六金の1手詰ではないか!
ところが先手氏は気付くふうではない。秒に追われて▲7八金と打ったが、△同竜にやっぱり、▲同竜と取ってしまった。
以下△同玉に▲9八飛△8八歩と進んでは、もう即詰みはない。
社団戦には魔物が棲んでいるといわれるが、支部対抗戦もそうだ。こういうことがあるから、非勢でも投了してはいけないのだ。
おもな対局はここだけなので、周りにはズラッと観戦者が集まっている。中には小島一宏氏の顔もあった。
先手氏は即詰みを逃したが、形勢が離れすぎていたので、どう転んでも逆転はない。それでもIi君は毎回29秒まで読まれて頑張る。こんなに必死なIi君を見たのは初めてだ。
Koh君ママも戦況を窺っている。この息詰まる雰囲気をどう感じているか。
あれから100手ぐらい進んだだろうか。Ii玉は△4二まで押し戻され、▲4三歩まで投了。Ii君に勝った先手氏もすごいが、必敗の局面を延々と指し継いだIi君もすごい。このくらいの情熱がなければ、将棋は強くなれないのだ。
Aチームは3勝1敗となった。個人の勝敗の関係で、1回負けただけなのに、20チーム中6位となった。
これにて今年の支部対抗戦埼玉県予選は終了。私は不本意な成績だったが、やむを得ない。今後も精進あるのみである。

打ち上げは駅近くの居酒屋「千年の宴」で。開店までちょっと早いが、半ば強引に入れてもらう。今回の参加者は、Hon氏、Kun氏、Ii君、Shin氏、Ok氏、Taga氏、Ho氏、E氏、Hat氏、私(ほかにもいたかもしれないが忘れた)。大野七段は後に合流予定だ。なお、Koh君母子は来なかった。
個室に入り、注文は「2時間飲み放題」。その後は各自で注文する方式とした。
ほとんどが生ビールを頼み、乾杯。そして各自の戦績報告である。しかしこの場ではIi君とHat氏ぐらいしか成績優秀者がいないので、景気はわるかった。
しばし歓談の後、案の定将棋盤が出された。まあ、そうなるであろう。支部対抗戦の真剣勝負より、気の置けない仲間との将棋の方が、楽しく指せる。
めいめいで対局するが、Shin氏がペア対局を所望し、Kun―Hat、Shin―一公が組まれた。
私たちの先手で対局開始。相手ペアの居飛車に、私たちは四間飛車に振る。▲6五歩から▲6六銀と立つが、▲7五銀とせず▲5五歩(一公)と突いた。ここが棋風の違いで、Shin氏は▲7五銀と出たかったようだ。
つまみはどんどん運ばれてきて、どれも旨い。
Kun氏△3五歩。これが好手で、▲4七金が3六に引っ張り出されてしまった。
Shin氏の▲6四歩(△同歩)に、私は▲4八飛と転戦する。
「無視されちゃいましたか…」
とShin氏。▲5四歩からの決戦を読んでいたようだ。これは私も読んでいたのだが、やや無理だと思った。ただ▲4八飛は、私らしくない手ではある。ともあれ指し手が微妙に違ってしまうのがペア将棋のおもしろさでもあり、難しさでもある。
以下、見応えのある攻防が続く。△3三同飛に私は▲6六角と打った(A図)。

しかしこれが失着で、△3六歩▲3三角成△3七歩成▲同銀△3三桂で、形勢を損ねた。先手は飛車を取ったのはいいが、それ以上に桂を損したのが痛いのだ。
以下は私たちも頑張ったが、相手ペアの的確な指し手に、土俵を割った。
感想戦でShin氏が指摘したのは、▲6六角で▲3五歩。とりあえず△3六歩を防げば、まだこれからの将棋だった。
先後を入れ替えて、2局目開始。しかしこんなことをやってていいのか。
2局目は相手の振り飛車に私たちの居飛車。これが1局目以上に激戦になった。
大野七段が見えた。大会の後、会合があったようだ。だが私たちは将棋に夢中で、大野先生そっちのけである。
本局、中盤までうまく指して今度は勝ったかと思ったのだが、最後で簡単な詰み筋をうっかりし、負けた。
Hat氏が席を外した後も、私たちは3人で検討を続ける。すると、終盤までこちらが勝ちと思っていたのがそうでもないことが分かり、愕然とした。

Kun×Hatのペアは最強だった。
私はそろそろサシで指したいのだが、Shin氏はこういう場ではペア将棋しか指さないらしい。Hat氏が抜けたのでHon氏に入ってもらい、Kun―ShinペアとHon―一公ペアで対局することにした。ひとつ心配があるとすればHon氏の棋風が異能なことで、それに私がついていけるかどうか、だった。
相手の居飛車に、私たちは後手(だったと思う)藤井システム。私たちはあまり経験がないが、気楽な場だから指せるともいえる。
Hat氏はIi氏を捕まえて対局していた。これは重量級の対決である。
本局は難しい展開になった。私たちは端を攻め、成功したようにも見えるが、うまくいなされた感じもする。
Hon氏△9七歩。相手ペアは▲9九歩と受け、ここはポイントを挙げた。だが次にHon氏が△9六桂と8八銀取りに打ったのには驚いた。
これは次に△8八桂成としても▲同玉で、先手玉が自然と上部に脱出できてしまう。つまりここは触らないで左方向から攻めるのがよく、具体的には△6六桂と焦点に打つのがよかった。
私は怒って?敵の歩頭に△9八金。これに▲同歩△同歩成▲7九銀(引)だったら先手優勢だったが、本譜は単に▲7九銀だったので、まだ望みが繋がった。
私の左の将棋は、妙な展開になっている。後手のOk氏が△3七銀(C図)と打ったところだが、善悪を越えた一手だ。

本局に戻る。私の△5五角に、Kun氏は歩を取りつつ▲7六銀(D図)。

これは最大のチャンスが訪れたが、Hon氏はウンウン唸っている。
……。Hon氏は何を錯覚しているのだ?
私はいい加減、イライラした。
(つづく)
コメント
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