一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

3月6日の川口大野・植山教室(中編)

2016-03-16 00:26:37 | 大野・植山教室
4局目はSar君と指す。Sar君は先日の支部対抗戦でAチームの大将を務め、4戦全勝と大活躍した。強豪が集う大会でこの成績は特筆に値する。
Sar君は中飛車党だが、先の教室ではKaz氏相手に居飛車角換わりの将棋で勝利した。彼が芸域を拡げたら、手が付けられない強さになる。今売り出し中の小学生である。
Sar君の先手で、▲5六歩△3四歩▲5八飛。先手中飛車だ。私は玉頭位取りで対抗した。
Sar君は左銀をスルスル繰りだしてくる。私が5筋を厚くすると、Sar君は▲6九飛とし、6筋に狙いを定める。
5筋がダメなら6筋、はHanaちゃんの常套手段で、このあたりの指し方はまったく同じだ。
Sar君は▲8五銀と歩得するが、銀がソッポに行くから構わないと思った。だがSar君は▲7六銀~▲6五歩と、巧妙に手を作ってくる。
気が付いたら綺麗に銀を捌かれ、△6三歩に▲8六角で一段落。
先手は次に▲5三金の狙いがあり、これがけっこう受けづらい。といって△5三銀はバカバカしくて指せず、私はここで投げた。

5局目はU君と指す。U君はいつも姿勢がよく、礼儀正しい。謎の美女・祥子似のお母さんや、ドラの穴の小島一宏氏の教えがいいのだろう。
私の先手で、▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩。
U君は居飛車党だからこのあと居飛車になるに違いないが、それなら4手目は△8四歩と指してほしい。
以下は相矢倉となった。矢倉の先手番なら、スズメ刺しが私の流行だ。
だが▲1七香と上がる前に、U君が△7五歩と動いてきた。S君もこの手を用いるが、7筋の歩交換は有効なのだろうか。

局面は進んで、第1図から△6四歩▲同歩△6五歩と進んだ。
これに銀を逃げていては△6四角で負ける。▲6五同銀は当然と思う。以下△同銀▲6三歩成△4二角▲7三歩△2二玉▲7二歩成と進んで私が有利になった。
隣ではIi―Sar戦が行われていた。Sar君の振り飛車にIi君が玉頭位取りに出ていた。玉の位置は△2二で、これは先日大野七段が推奨した玉の位置に適っている。
△8六飛に、Sar君、歩頭に▲6五桂と銀取りにハネる。これを△同歩は▲7七角の王手飛車だ。Ii君はどう指すのだろう。
さらに進んで終盤では▲2四桂と歩頭の桂が入り、△同歩▲同歩△同銀▲2三歩△同玉▲2四飛以下、一気に寄せて私の勝ちとなった。
感想戦には大野八一雄七段が加わってくれた。本譜▲6三歩成にU君は△4二角と引いたが、ここは△7五角と出る一手と大野七段。
私は▲6六歩△同銀▲7六金の予定だったが、ここで大野七段指摘の△6七銀打が厳しく、後手有望。U君はこう指すべきだった。

6局目はIi君に教えていただく。
その前にさっきのSar戦の勝敗を聞いたら、Ii君が勝ったとのこと。さすがというしかない。
Ii君と私は、数年前までは互角の棋力だったと思うが、最近はすっかり引き離され、ついていくのが精一杯。本局も恥ずかしくない将棋を指すことだけを心掛けた。
私の四間飛車に、急戦派のIi君は△8五歩を決める。私は向かい飛車から▲7八金~▲8六歩も考えたが、▲5八金左。
Ii君は歩を駆使して巧妙な攻め。私は角銀交換を余儀なくされ、ここで負けを覚悟した。
「植山先生、お手柔らかにお願いします」
Hon氏の弾んだ声だ。植山―Hon戦はいつも「漫才」のようだが、早くも始まった感じである。
局面。第1図はIi君が少考で△7二飛と寄ったところ。

一目▲6一銀だが、△7五飛▲5二銀成△同金はおもしろくないと思った。
それで▲8八銀と引いたがこれが敗着で、△5六歩▲同歩△6九角でシビれた。…いや、将棋が終わった。▲4八飛△4七角成▲同銀△5七金…。以下数手で投了した。
私の完敗で感想戦をするほどのこともないが、△1四歩には▲1六歩だったかの問いに、Ii君がすぐにうなずいた。
Ii君と指すと勉強になる。今回はダメダメだったが、次回はもう少しマシな将棋を指したいものだ。

さあ、ここまで6局指して2勝4敗は、やや不満が残る。
7局目はHomma君と指す。彼の先手で、十八番の三間飛車できた。私は急戦の表示。Homma君は▲6七金と備え、これがHomma流だ。

これも緊張感のある戦いが続いたが、第1図でHomma君が▲8二飛と下ろしたのが失着。
△7七桂成には▲4二角成~▲8九飛成が読み筋だが、私は△7七桂不成! 8九飛にヒモをつけたのだ。
これで私が有利になったが、Homma君はポーカーフェースで▲5五歩。以下△同銀左▲5二歩△4一金打▲7三歩成△5六銀▲6二と△6六角▲5一歩成△4七銀成(第2図)と進んだ。

▲5五歩がなかなかの手で、▲5二歩のと金攻めが狙いだ。対して△4一金打が守りすぎだが、ほかに指す手が分からなかった。
私は△6六角と出る。大きな手のはずだが、何となく攻めが遅れていると思った。
△4七銀成に次の手は。
(つづく)
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