19日(土)は、「女流棋士との親睦将棋会2016」に参加した。和田あき女流初段の所望に乗ったもので、昨年に続いての参加だ。私もずいぶん女流棋士オタクになったものである。
午前11時半ごろ、自宅を出る。外は雨。私がたまに外出すると雨になるのはいつもの通りだ。
場所は昨年と同じ、大田区・池上本門寺「朗峰会館」。やはり昨年と同じルートで、東京メトロ→都営地下鉄と乗り継いで、西馬込で下車した。
昨年は3月29日の開催だったので、駅近くで桜見物ができたが、今年はそれはない。まっすぐ池上自本門寺に向かうが、道を一本行き過ぎたようで、大回りになった。でもそのお陰で、大堂を見学することができた(参拝はしなかった)。
開演は13時。私は12時45分に入場したが、4階でエレベーターを降りると、入場受付の参加者でごった返しており、あ然とした。昨年はスムーズに受付が済んだ記憶があるが、これはどうしたことだろう。
待っているうち、13時を過ぎた。受付に谷川治惠女流五段がおり、笑顔で声を掛けてくれる。早くも恐縮である。
やっと受付に到達しハガキを出すが、名簿票に私の名前が見当たらないらしい。
「あ、あきちゃんの…」
事情を察したように、中村真梨花女流三段がいう。ハガキには私が氏名を書いただけだったが、これとナンバリングの手がかりだけで私を特定したのは見事である。中村女流三段はどんな職業に就いても、ソツなく仕事をこなすと思う。
さて、第1部・指導対局の抽選である。私は第2部のコーナーで指し将棋を選択し損ねたので、前者に大きなウエイトがかかっている。
引いた女流棋士は、久津知子女流初段だった。
軽いめまいを覚えたが、久津女流初段はこじはるに似ているし、アタリと思えば思える。
とにかく複雑な気持ちで入場した。ちなみに開演は15分遅れとなるらしい。
会場内は多くの人でにぎわっていた。その数、軽く200人は越えている。これでは「30秒将棋」にあぶれたのもしょうがない。
Kur氏がいたので挨拶する。いつもメガネのレンズが汚いKur氏とは、昨年もここで会った。彼は精力的に女流棋士に指導対局を受けており、「女流棋士スーパーサロン」では角桂落ちという変態的な手合いを所望している。それで連戦連勝しているらしかった。
Kur氏は北尾まどか女流二段と指導対局らしい。券を交換することはしなかった。
13時15分が近づいた。昨年はあらたまって女流棋士が入場したが、今年は特に号令もなく、脇から静かに入場する感じだった。
その中の谷川女流五段に声を掛けられる。
「あれから私、りゅうちぇるを写真で見てますよ」
先日の「似ているシリーズ」で、私が「谷川女流五段≒りゅうちぇる」と書いたことを言っている。谷川女流五段は当ブログの読者なのだ。
「おお…どうも失礼しました」
「昨年は盛りすぎでしたもんね」
これは私が「谷川女流五段≒根本りつ子」と書いたことを言っている。「来年も楽しみにしていますね」
私はひたすら恐縮するしかなかった。
さて、いよいよ開演である。前方ステージに参加女流棋士が勢ぞろいした。相変わらずの壮観だ。
第1部の司会は長谷川優貴女流二段。最前列の女流棋士がひとりひとり紹介される。それが終わると後方に回り、2列目の女流棋士が前に出る。これをもう1回やった。女流棋士は40人以上いただろうか。
清水市代女流棋士会長の挨拶。「本日は足元の悪い中、ようこそお越しくださいました。私たち女流棋士は、ファンの皆様に直接御礼ができる親睦会を、とても楽しみにしていました。本日は最後までごゆっくりとお楽しみください」
谷川浩司日本将棋連盟会長の挨拶。「まずはスポンサーの皆さまに厚く御礼申し上げます。私は男性棋士のスピーチに感心することはないんですが、女流棋士のスピーチにはいつも感心します。清水さん、加藤さんなどはうまいです。
本日清水さんは元気がないのかなと思って来たんですが、元気そうでした」
清水女流六段は前日18日の女流王位戦・挑戦者決定戦で、岩根忍女流三段に敗れていたのだ。だが清水女流六段に疲れた様子はみじんもない。むしろ、勝った岩根女流三段が出席していないのが問題だった。パンフレットには参加予定とあったから、理解不能である。
「…今年度は30代、40代の挑戦者も多く、バラエティに富んでいました。来年度の女流棋界も楽しみです」
相変わらず見事な、谷川会長のスピーチだった。
いよいよプログラム開始。まずは加藤桃子女王・女流王座VS里見香奈女流名人・女流王位・倉敷藤花・女流王将の特選対局である。私の指導対局は2回目なので、14時40分から。よって、加藤×里見戦を中心に観戦することになる。
ところがステージの準備に手間取っていて、なかなか対局が始まらない。
Tag氏もいた。Tag氏とも再会は1年振り。指導対局は千葉涼子女流四段と当たったそうだ。
特選対局はかなり遅れて、13時45分ごろ、ようやく対局の準備が整った。
解説は谷川九段、聞き手は伊藤沙恵女流二段。記譜読み上げは中澤沙耶女流1級、記録はカロリーナ・ステチェンスカ女流3級。持ち時間15分、秒読み30秒。
加藤女流二冠の振り歩先で、加藤女流二冠の先手となり、対局開始。
谷川九段「(対局の遅れに)何年経っても手作りの会だなという気がいたします」
ちょっと皮肉がこもっているが、こういうところ、谷川九段は観客に対して、ひじょうに気を遣う方である。
4年前、谷川九段が「将棋ペンクラブ大賞・特別賞」を受賞し、贈呈式でスピーチをした時のことを思い出す。同じく受賞をした米長邦雄永世棋聖にお尻を向けて話すわけにはいかないと、舞台の袖に移動してスピーチしたものだった。
谷川九段の真骨頂ではあるが、もっと図々しくしていたら、将棋の成績もこんなに下降しなかったのではないか。
室内では参加者が、女流棋士にカメラを向けている。もちろん有料で、2,000円。首から撮影許可券を提げており、これが撮影可能の証となる。
私も女流棋士を撮影したいが、有料なのが引っ掛かる。鑑賞するだけで十分と判断し、今日も手ぶらで来た。
室内左手は、サイン会コーナーが始まっている。現在は清水女流六段、室谷由紀女流二段が行っていた。
ちょっと覗いてみるが、参加者が多くて室谷女流二段のもとまでたどり着けない。
室谷女流二段は、今回は洋装。束ねた髪を右側にまとめて垂らし、綺麗な首筋が露わになっている。いぃ、色っぽい…。
私は秒殺された。
(つづく)
午前11時半ごろ、自宅を出る。外は雨。私がたまに外出すると雨になるのはいつもの通りだ。
場所は昨年と同じ、大田区・池上本門寺「朗峰会館」。やはり昨年と同じルートで、東京メトロ→都営地下鉄と乗り継いで、西馬込で下車した。
昨年は3月29日の開催だったので、駅近くで桜見物ができたが、今年はそれはない。まっすぐ池上自本門寺に向かうが、道を一本行き過ぎたようで、大回りになった。でもそのお陰で、大堂を見学することができた(参拝はしなかった)。
開演は13時。私は12時45分に入場したが、4階でエレベーターを降りると、入場受付の参加者でごった返しており、あ然とした。昨年はスムーズに受付が済んだ記憶があるが、これはどうしたことだろう。
待っているうち、13時を過ぎた。受付に谷川治惠女流五段がおり、笑顔で声を掛けてくれる。早くも恐縮である。
やっと受付に到達しハガキを出すが、名簿票に私の名前が見当たらないらしい。
「あ、あきちゃんの…」
事情を察したように、中村真梨花女流三段がいう。ハガキには私が氏名を書いただけだったが、これとナンバリングの手がかりだけで私を特定したのは見事である。中村女流三段はどんな職業に就いても、ソツなく仕事をこなすと思う。
さて、第1部・指導対局の抽選である。私は第2部のコーナーで指し将棋を選択し損ねたので、前者に大きなウエイトがかかっている。
引いた女流棋士は、久津知子女流初段だった。
軽いめまいを覚えたが、久津女流初段はこじはるに似ているし、アタリと思えば思える。
とにかく複雑な気持ちで入場した。ちなみに開演は15分遅れとなるらしい。
会場内は多くの人でにぎわっていた。その数、軽く200人は越えている。これでは「30秒将棋」にあぶれたのもしょうがない。
Kur氏がいたので挨拶する。いつもメガネのレンズが汚いKur氏とは、昨年もここで会った。彼は精力的に女流棋士に指導対局を受けており、「女流棋士スーパーサロン」では角桂落ちという変態的な手合いを所望している。それで連戦連勝しているらしかった。
Kur氏は北尾まどか女流二段と指導対局らしい。券を交換することはしなかった。
13時15分が近づいた。昨年はあらたまって女流棋士が入場したが、今年は特に号令もなく、脇から静かに入場する感じだった。
その中の谷川女流五段に声を掛けられる。
「あれから私、りゅうちぇるを写真で見てますよ」
先日の「似ているシリーズ」で、私が「谷川女流五段≒りゅうちぇる」と書いたことを言っている。谷川女流五段は当ブログの読者なのだ。
「おお…どうも失礼しました」
「昨年は盛りすぎでしたもんね」
これは私が「谷川女流五段≒根本りつ子」と書いたことを言っている。「来年も楽しみにしていますね」
私はひたすら恐縮するしかなかった。
さて、いよいよ開演である。前方ステージに参加女流棋士が勢ぞろいした。相変わらずの壮観だ。
第1部の司会は長谷川優貴女流二段。最前列の女流棋士がひとりひとり紹介される。それが終わると後方に回り、2列目の女流棋士が前に出る。これをもう1回やった。女流棋士は40人以上いただろうか。
清水市代女流棋士会長の挨拶。「本日は足元の悪い中、ようこそお越しくださいました。私たち女流棋士は、ファンの皆様に直接御礼ができる親睦会を、とても楽しみにしていました。本日は最後までごゆっくりとお楽しみください」
谷川浩司日本将棋連盟会長の挨拶。「まずはスポンサーの皆さまに厚く御礼申し上げます。私は男性棋士のスピーチに感心することはないんですが、女流棋士のスピーチにはいつも感心します。清水さん、加藤さんなどはうまいです。
本日清水さんは元気がないのかなと思って来たんですが、元気そうでした」
清水女流六段は前日18日の女流王位戦・挑戦者決定戦で、岩根忍女流三段に敗れていたのだ。だが清水女流六段に疲れた様子はみじんもない。むしろ、勝った岩根女流三段が出席していないのが問題だった。パンフレットには参加予定とあったから、理解不能である。
「…今年度は30代、40代の挑戦者も多く、バラエティに富んでいました。来年度の女流棋界も楽しみです」
相変わらず見事な、谷川会長のスピーチだった。
いよいよプログラム開始。まずは加藤桃子女王・女流王座VS里見香奈女流名人・女流王位・倉敷藤花・女流王将の特選対局である。私の指導対局は2回目なので、14時40分から。よって、加藤×里見戦を中心に観戦することになる。
ところがステージの準備に手間取っていて、なかなか対局が始まらない。
Tag氏もいた。Tag氏とも再会は1年振り。指導対局は千葉涼子女流四段と当たったそうだ。
特選対局はかなり遅れて、13時45分ごろ、ようやく対局の準備が整った。
解説は谷川九段、聞き手は伊藤沙恵女流二段。記譜読み上げは中澤沙耶女流1級、記録はカロリーナ・ステチェンスカ女流3級。持ち時間15分、秒読み30秒。
加藤女流二冠の振り歩先で、加藤女流二冠の先手となり、対局開始。
谷川九段「(対局の遅れに)何年経っても手作りの会だなという気がいたします」
ちょっと皮肉がこもっているが、こういうところ、谷川九段は観客に対して、ひじょうに気を遣う方である。
4年前、谷川九段が「将棋ペンクラブ大賞・特別賞」を受賞し、贈呈式でスピーチをした時のことを思い出す。同じく受賞をした米長邦雄永世棋聖にお尻を向けて話すわけにはいかないと、舞台の袖に移動してスピーチしたものだった。
谷川九段の真骨頂ではあるが、もっと図々しくしていたら、将棋の成績もこんなに下降しなかったのではないか。
室内では参加者が、女流棋士にカメラを向けている。もちろん有料で、2,000円。首から撮影許可券を提げており、これが撮影可能の証となる。
私も女流棋士を撮影したいが、有料なのが引っ掛かる。鑑賞するだけで十分と判断し、今日も手ぶらで来た。
室内左手は、サイン会コーナーが始まっている。現在は清水女流六段、室谷由紀女流二段が行っていた。
ちょっと覗いてみるが、参加者が多くて室谷女流二段のもとまでたどり着けない。
室谷女流二段は、今回は洋装。束ねた髪を右側にまとめて垂らし、綺麗な首筋が露わになっている。いぃ、色っぽい…。
私は秒殺された。
(つづく)