一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第45回支部対抗戦埼玉県予選(5)「憂鬱」

2016-03-13 00:10:53 | 将棋イベント

Shin氏と私は、詰み筋にすぐに気付いた。Kun氏もややあって、大ポカに気付いたようである。
しかしHon氏は「打ち歩詰めですよねえ…」とつぶやいたきり、動かない。そのうちShin氏が秒読みを始めて、せかされるように△9九角成と指した。
「あちゃあ…! Honさん、ここは△8八桂成▲同銀△同金で簡単に詰みだよねえ! このくらい読んでくれなきゃあ!!」
酒席にもかかわらず、私はマジで怒る。Hon氏は三段の実力者だが、その彼でも簡単な3手詰を見落とす。さっきのIi戦もそうだが、盲点に入ると、こんな簡単な手も見えなくなってしまうのか。
△9九角成には▲6一香成が、金を取りつつ自玉の逃げ道を開ける一石二鳥の手で、相手ペアが優勢になった。
以下相手ペアの勝利となった。
ここでKun氏が退席。Kun氏とはまた同じチームで指したいものだ。
まだ指し足りない私たちは、今度はOk氏を招いてペア将棋を指す。
Shin―Okペアの居飛車に、Hon―一公ペアの振り飛車となった。これがまた難しい戦いで、私たちは頭を悩ませる。私はズキズキと頭が痛くなってきたが、どうもおかしい。
右にいるHon氏が左手にタバコをくゆらせており、その副流煙が私に直撃していたのだ。さっきから苦しいと感じていた原因は、これだった。
最近は禁煙スペースも増えてきて、嫌煙派にはありがたい措置である。しかし禁煙可の場所は、愛煙家が遠慮なくタバコをふかす。こうなったら嫌煙家は文句をいえない。その状況がイヤなら、嫌煙家はハナからその場に行かないことである。
将棋は二転三転したが、終盤は私たちの勝ちになった。

ところがE図から、Hon氏が▲3四銀と打ったのが失着。いうまでもなく、△同角成でタダだ。Hon氏、酔っぱらって正常な読みができてないらしい。
ところがところが、Ok氏は△3四同金。私は▲3一銀と打ち、相手ペアの投了となった。
以下△同玉に▲4二金で詰み。が実はこの簡単な詰み筋も、私は直前まで分からなかった。私もどうかしていた。
大野八一雄七段が検討に付き合ってくれたが、▲3四銀に△同角成でも、「▲3二竜で詰み」の指摘があった。
プロが検討に加わると、途端に勝敗が入れ替わる。こういう時、私はプロの読みに感嘆するのである。
時刻は午後10時半を回り、この辺でお開きとなる。
表へ出るが、みな一様に疲れた表情だ。それは今日一日の疲れだけではないはずだ。
まさに宴の時間は終わり。明日からはまた仕事で、さらに先のことを考えると、私はそれだけでもう、憂鬱になった。
コメント
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