一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

1分将棋の謎

2019-10-06 02:37:19 | 将棋雑記
ああノートパソコンの調子が悪い。何もかも、あらゆることに反応が悪くて、イライラする。ワードで書くにも、通常の数倍時間がかかるようになった。人間でいえば瀕死の状態だ。
もう安楽死させて、次のパソコンを買おうか。またカネが出てくなあ……。

3日はA級順位戦、渡辺明三冠と羽生善治九段の一戦が行われた。両者はここまで77局戦い、渡辺三冠の37勝、羽生九段の40勝とのこと。これはまったくの互角といえる。
もっとも升田幸三実力制第四代名人対大山康晴十五世名人は、100局終了時点で50勝50敗だった。でも渡辺-羽生戦も、100局まで互角でいきそうな気がする。
AbemaTVでは中継が行われ、私は昼間にそれを観る身分ではなかったので、夜まで自粛した。
深夜に見ると、藤井猛九段と佐々木勇気七段が解説をやっていた。藤井九段は対局者の心理を巧みに代弁して、とても分かりやすい。と思えば「こんな手浮かばないよね」とか「こういうのよく喰らっちゃうんですよ」とか、私たちの読みに寄り添うコメントも発して、とても好感が持てる。昔石田和雄、今藤井猛が解説者の一番人気ではなかろうか。
上記の通り、我がノートパソコンはもう重篤なので、音も出やしない。仕方ないから画面はPC、音はスマホから取った。だがこれだとスマホのデータを無駄に消費するわけで、甚だ非効率だ。
局面は羽生九段が優位に進めていたが、以降の羽生流の指し手が必ずしも正着ではなく、局面がもつれたらしい。だが藤井九段に言わせると、こうやって苦労して勝つのが羽生九段だという。
持ち時間は羽生九段が50分くらい多く残していたのだが、結局は双方1分将棋になった。
こうなると私などは、両者が初代永世竜王を懸けて激突した、2008年の第21期竜王戦七番勝負の第7局を思い出してしまうのだがそれはともかく、1分将棋はスピーディーに指し手が進むので、見ている方はラクだ。
本局は羽生九段が攻める、渡辺三冠が受けるという展開だったが、渡辺三冠が首の皮一枚で凌ぎ、132手まで、渡辺三冠の勝ちとなった。
渡辺三冠はこれで4連勝。渡辺三冠は一時期、「私は名人は取れないと思う」と弱気な発言をしたが、さすがに今期はチャンスと捉えているだろう。
いままで「永世」の称号を取っている棋士は、必ず名人も取っている。渡辺三冠も奮起しなければならない。
ところで本局、双方とも1分将棋になったが、私のような凡人からすると、どうして終盤に時間を残しておかないのかと訝ってしまう。中盤のどうということのない局面で1時間も1時間半も考え、指される手は平凡なもの(失礼)。それなら適当なところで読みを切り上げ、終盤に残しておけよ、と思うわけである。
だがプロから見れば、どうということがなさそうな局面こそ難しいのだろう。そこで今後の指針を決めるべく考えるのは、至福の時間なのであろう。
私の場合も、旅行に行く前のプランニングの時はいちばん楽しい。あるいは旅行中に翌日のプランを決める時だ。
また終盤で分かりやすい局面になれば、時間が要らないということもある。本局でいえば最終盤まで難解で、藤井九段が「これは名局です」と唸るほどだった。今回1分将棋になったのはやむを得ないことだったのかもしれない。
コメント (4)
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