一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

半年ぶりの愛(4)

2019-10-30 00:11:10 | 女流棋士の指導対局会
小池都知事がんばれ!

   ◇

(25日のつづき)
長照寺を辞し、和光市駅には徒歩で向かった。駅前の蕎麦屋に着いたが、中には何人かいて手狭である。私はそのまま電車に乗った。
行きとは逆のルートで、朝霞台で下車。現在16時29分である。武蔵野線は16時44分のに乗ればいいので、小諸そばには入れる。
現在、鶏の唐揚げ2ヶ増量のサービス期間だが、それは定食類を頼んだらの話。私は定番の二枚もりを頼んだ。なお税込350円は、価格据え置きである。
蕎麦は茹でたてで、アルデンテがあって美味かった。小諸そばは数人前の蕎麦を茹で置きするが、やはり茹でたては一味違う。
武蔵野線、京浜東北線と乗り継ぎ、大野教室に戻ったのは17時15分だった。3回戦終了と同時刻で、これは珍しく予定通りいった。
もっとも何局かはまだ続いていて、飯野愛女流初段は飛車落ちの将棋の感想戦をやっていた。その教えはソフトで、やはり将棋は、女性に教わるのがベターだと思う。
すべての将棋が終わったときは。17時30分を過ぎていた。
今日の食事処は川口駅近くのインドカレー屋である。レギュラーの一軒だ。
参加者は多くが3回戦からの流れで、1回戦の対局者は私くらいだ。だけど、長照寺で将棋ペンクラブの連中とダベるより、美人女流棋士と会食したほうが何倍も楽しい。
いや違う。長照寺では、小柊さんも参加したかもしれないのだ。今日の行動はベストと信じていたが、とんだ伏兵が現れた。私は選択ミスを犯したかもしれない。
飯野女流初段は後から登場で、私たちは先に向かう。道すがら、大野八一雄七段に昼間のことを聞かれた。
「いや~、飯野先生との将棋を考えていて、あまり楽しめませんでした。
あの将棋、私負けていたんです。投了の局面で△8一玉と寄られたら詰めろが掛かりません」
「そうそう、だから愛ちゃんが先に△8一玉と寄るのかと思った」
「……」
やはり大野七段も気付いていたのだ。
「寄席で寄せを……」
「そうです、寄席で寄せを考えてました」
まったく、締まらぬ話である。
カレー屋は、いつもの奥の部屋だった。ここに来るのも数ヶ月ぶりである。
テーブルは大きく2つに分かれており、私は奥に向かった。今日の参加生徒は8人で、大野七段は所用があり、退席した。よって、W氏を含め総勢10人となる。
飯野女流初段が入室した。テーブルとテーブルの間の近くの席に座るのがいいと思ったが、飯野女流初段は私の右に座った。30分ほどしたら、あちらの席に移るということだ。売れっ子ホステスみたいである。ちなみにこちらのテーブルは5人+飯野女流初段、あちらは3人+W氏である。ではここで、席の配置を記しておこう。

男性 某氏 男性  男性 男性
   □        □
一公  愛  男性  男性 W

私は緊張してしまい、まともに飯野女流初段の顔を見られない。恐る恐る窺うと、小さい顔がそこにあった。
すでにオーダーはされている。私は「チキン・チキン・ライス」である。W氏が給仕係も兼ねていて、まずは私のを持ってきてくれた。
「あれ? ナンじゃないんですね」
と飯野女流初段。
「あ、ああ、カレーにはライスです。ナンは、20年以上前に地方で食べたことがあるけど……」
私が若手のサラリーマン時代、ユースホステルで知り合った女性(2人)と、大阪で何度か会ったことは当ブログにも書いた。この時入ったバイキングレストランで、カレーにナンを食べたのだ。今となっては甘酸っぱい記憶である。
現実に戻り、どうもみなの話だとナンが大勢で、「ナンを食べられるのだからここはナンで」ということらしい。
「パンはお嫌いですか?」
飯野女流初段に聞かれる。
「いえ嫌いじゃないですけど」
一段落すると、再び
「パン(はいつも)食べません?」
「……先生、けっこう(追及が)来ますね」
飯野女流初段が苦笑いした。
「街には高級食パンとか売られてますけど、食べたことはあるんですか?」
「あります。パンを切ると香りがよくて、たまりません」
高級パンはおカネはかかるが、一度食べると病みつきになるそうだ。
ところで、私の隣に独身女性が座るのは久しぶりである。向かいだと社団戦の打ち上げでAkuさんが座ったが、横はあったろうか。ああもう、その記憶がない。私はどれだけ味のない人生を送っているのだろう。
ほかのメンバーは知った顔もあり、右斜め前の男性は、指導対局会でも、先日の将棋ペンクラブ大賞贈呈式でもお話した。
とはいえ棋客と話すこともないし、私は飯野女流初段に話を振る。
「先生、最近の対局はどうです?」
「まあまあです」
「最近は、新しい組み合わせとかはないんですか?」
「清麗戦です。第2期の」
「ほう、初戦は誰と?」
「渡部愛ちゃんです」
「あっ!」
この組み合わせは注目である、と自ブログに記事にしながら、すっかり忘れていた。
聞くと飯野女流初段は渡部女流三段とよく一緒のイベントになることがあり、連名で色紙を書いたこともあるという。お互い落款も似ているので、書く位置を間違えたこともあったとか。
対局日は決まってますか、と誰かが問うた。
「11月5日です」
「おおゥ、鈴木環那さんの誕生日だ」
と、これは私。
「よくご存知ですね」
「はい、飯野先生はもちろん11月17日。分かってますよ」
「ああ…11月のほかの女流棋士の誕生日はご存知ですか?」
「11月30日は中村桃子さんですね。11月14日は和田あきちゃん。ちなみに11月13日は木村拓哉」
私は「似ているシリーズ」で女流棋士の誕生日に敏感なので、割に憶えている。
「じゃあ16日は誰でしょう?」
「16日。あれ……?」
11月16日は、誰かいたはずだ。似ているシリーズで書いた覚えがある。
「ああ分かりません」
「上田初美ちゃん」
そうだった! 私としたことが、上田女流四段の誕生日を忘れるとは……。「11月は多いんですよ」
「でも3月も多いですよ」
私は汚名返上とばかり、いらぬことを口にした。
(つづく)
コメント (4)
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