MF文庫はアニメやゲームのノベライズばかりと思っていたら、いつの間にかオリジナルも冊数が増え、あのエメラルドグリーンの表紙は着実に書店の棚で増殖しつつあります。代わりにソノラマ文庫の白背が激減しており、買取のハルキ文庫は置いてある店を探すのも難しい。ヌーベルSFの『導きの星』を揃えるのにどれだけ苦労したことか(2005年当時)。
そんなMF文庫で桑島由一はとりあえず買う作家なのだけれど、『神様家族』はいいけれど『南青山少女ブックセンター』は生理的嫌悪感でアウトと両極端。『神様家族』は主人公は凡庸だけれど、お父さんは実は神様でお母さんは女神で、どちらも子供思い。だから何にも困ることがないのが困る……という話で、主人公は幸せ以外に成りようがないだけに不幸。情けない主人公が、何かと助けたがる家族を振り切って少しでも自力で頑張ろうとする姿に共感できるし、最悪の場合はなんとかなるさと気楽に読めます。
でも『南青山少女ブックセンター』は、『神様家族』では「神様だから」で納得して笑いとばせる部分が無いので辛いんです。男性恐怖症の女生徒ばかりの教室に、人間教材として送り込まれた少年の不幸話。で、売れるライトノベルのパターン通り、これでもか!というくらいの美少女たちが登場し、その少女たちが男性恐怖症のリハビリ目的でバイトしている南青山少女ブックセンターがメインの舞台になるわけですが……その……まず、人間としてどうよ?「神様」ならかなりの無理無茶を許しますけど、「男性恐怖症の美少女」だからといって、人間的に疑問のある傍若無人ぶりは笑って許せません。そういうわけで、話のプロットを書き出せば面白い話なんだけれど、これは続きを買う気にはなりませんでした。
その男嫌いの女の子たちが少しずつうち解けてくるところが良い☆と言われれば、そうかもしれません。美少女がいっぱい出てくれば多少の理不尽には目を潰れる、ナンセンス好きな人ならOK。
【南青山少女ブックセンター】【桑島由一】【書店】【ハーレム】【本屋】【男嫌い】
そんなMF文庫で桑島由一はとりあえず買う作家なのだけれど、『神様家族』はいいけれど『南青山少女ブックセンター』は生理的嫌悪感でアウトと両極端。『神様家族』は主人公は凡庸だけれど、お父さんは実は神様でお母さんは女神で、どちらも子供思い。だから何にも困ることがないのが困る……という話で、主人公は幸せ以外に成りようがないだけに不幸。情けない主人公が、何かと助けたがる家族を振り切って少しでも自力で頑張ろうとする姿に共感できるし、最悪の場合はなんとかなるさと気楽に読めます。
でも『南青山少女ブックセンター』は、『神様家族』では「神様だから」で納得して笑いとばせる部分が無いので辛いんです。男性恐怖症の女生徒ばかりの教室に、人間教材として送り込まれた少年の不幸話。で、売れるライトノベルのパターン通り、これでもか!というくらいの美少女たちが登場し、その少女たちが男性恐怖症のリハビリ目的でバイトしている南青山少女ブックセンターがメインの舞台になるわけですが……その……まず、人間としてどうよ?「神様」ならかなりの無理無茶を許しますけど、「男性恐怖症の美少女」だからといって、人間的に疑問のある傍若無人ぶりは笑って許せません。そういうわけで、話のプロットを書き出せば面白い話なんだけれど、これは続きを買う気にはなりませんでした。
その男嫌いの女の子たちが少しずつうち解けてくるところが良い☆と言われれば、そうかもしれません。美少女がいっぱい出てくれば多少の理不尽には目を潰れる、ナンセンス好きな人ならOK。
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