付け焼き刃の覚え書き

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「ミッキー・マウス~ディズニーとドイツ」 カルステン・ラクヴァ

2007-09-24 | 伝記・ノンフィクション
 カルステン・ラクヴァの『ミッキー・マウス~ディズニーとドイツ』を読了。
 第二次大戦前から末にかけて、ディズニーがナチスドイツや戦争にどう関わっていたかという研究書のようなもの。ドイツでディズニーが人気だったということは、アドルフ・ガーランドが部隊章にミッキー・マウスを使っていたことでも有名だけれど、ドイツへの映画輸入やその支払をめぐるトラブルであるとか、ディズニーがプロパガンダ映画の製作から部隊章のデザインまでどれだけ協力し、そこで利益を得たのか得ないのかという事柄にまで言及されています。
 「アメリカの文化侵略を許すな」とばかりフランスのユーロ・ディズニーは不調だったという話もありましたが、ドイツも1930年代から文化侵略されていたのですね。

1940.2.12
 ゲッペルス、オンドラ夫人と『白雪姫』鑑賞。「芸術的に大きな満足感」
1940冬または1941初旬
 ゲッペルス、『ファンタジア』上映会。
1944.10.21
 リッベントロップ、ドナルド・ダックの『Home Defense』(1943年11月制作)を外務省に注文。
1945.1.15
 帝国宣伝省よりの『白雪姫』上映依頼にゲッペルスが許可。

 いやあ、ゲッペルスやヒトラーのディズニー好きも有名だけれど、1945年1月って……ドイツ降伏は1945年5月。末期戦の真っ最中です。許可する方もする方だけれど、申請する方もどうよ!? 前線の兵隊さんに謝れ!(って前線の慰問に使われていたら笑うけれど)。

【ミッキー・マウス】【ディズニーとドイツ】【カルステン・ラクヴァ】【ナチス】【ディズニー】
コメント
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