なにが苦手と言ってホラー・オカルトが苦手で、すっきりと解決していない話がキライで……、となったら最後に登場人物たちがなにがなんだか分からないまま酷い目にあって終わり、しかもその災厄が果てしなく広がることが暗示される話なんて最悪で、そんな話は観たくも読みたくもありません。
まかり間違って、そんな話を見てしまった日には、延々とうなされてしまいます。東宝映画『マタンゴ』なんてその代表作。ホジスンの「闇の海の声」をベースに制作された怪奇映画であり、映画公開とタイアップして福島正美が短編として執筆し雑誌に掲載したものがこれ。映画のスチールや小松崎茂のイメージラフも掲載されているけれど、とにかく気持ち悪い。小学生時代にテレビ放映されたのをつい最後まで見てしまい、以来「霜柱」や「蟻塚」とか“小さいもの”がびっしり固まっているものが生理的にダメになり……思い出しただけで鳥肌が立つようになってしまったのはこいつのせいです。
その「マタンゴ」の福島正美による小説版が収録されているのが、この怪獣小説全集。他に日本怪獣映画の原点である『G作品』検討用台本、ゴジラと同じく香山滋による「獣人雪男」を収録したアンソロジー集です。
「G作品」はまあ「ゴジラ」だし、「獣人雪男」は日本の奥地にはまだまだ秘境があって人間の欲は怪物より恐ろしいという話だし、「マタンゴ」は茸栽培農家へのアンチ・キャンペーンだし、貴重ではあるけれど飛び抜けて面白いということもない気がしますがいかがでしょうか?
【怪獣総進撃】【怪獣小説全集】【香山滋】【福島正美】【竹内博】
まかり間違って、そんな話を見てしまった日には、延々とうなされてしまいます。東宝映画『マタンゴ』なんてその代表作。ホジスンの「闇の海の声」をベースに制作された怪奇映画であり、映画公開とタイアップして福島正美が短編として執筆し雑誌に掲載したものがこれ。映画のスチールや小松崎茂のイメージラフも掲載されているけれど、とにかく気持ち悪い。小学生時代にテレビ放映されたのをつい最後まで見てしまい、以来「霜柱」や「蟻塚」とか“小さいもの”がびっしり固まっているものが生理的にダメになり……思い出しただけで鳥肌が立つようになってしまったのはこいつのせいです。
その「マタンゴ」の福島正美による小説版が収録されているのが、この怪獣小説全集。他に日本怪獣映画の原点である『G作品』検討用台本、ゴジラと同じく香山滋による「獣人雪男」を収録したアンソロジー集です。
「G作品」はまあ「ゴジラ」だし、「獣人雪男」は日本の奥地にはまだまだ秘境があって人間の欲は怪物より恐ろしいという話だし、「マタンゴ」は茸栽培農家へのアンチ・キャンペーンだし、貴重ではあるけれど飛び抜けて面白いということもない気がしますがいかがでしょうか?
【怪獣総進撃】【怪獣小説全集】【香山滋】【福島正美】【竹内博】