体調悪いし、仕事も忙しい時期に、ぽっかり空いた連休なので、買ったまま視てないDVDとか読まないまま本棚1つ分の本に……手を触れないまま、既に何度も読んでいる『マリア様がみてる』を読み返しながら、DVDで購入してこれまたさんざん視ている『学園戦記ムリョウ』全26話を一気視。
で、前にも書いたけれど『学園戦記ムリョウ』について、もう1回。
「それはウチの息子とその友達だよ。友だちを助けに行くんだ」
突如地上から飛び立った謎の飛行物体を観測した宇宙開発センターに伝えた村田和夫の言葉。
湘南地方の天網市、その御統中学2年C組委員長の村田ハジメは、体育館の屋根の上で決闘騒ぎを起こした転校生と生徒会役員を制止しようと飛び込んだことから、1万年に渡る銀河系の戦いに巻き込まれることになる……。
結局、主人公は生身のまま冥王星軌道くらいまでは飛んでいって宇宙戦艦とつぶし合いができるムリョウくんでもなく、町の地下に眠るシングウの力を引き出して式神を模した巨人に化身し宇宙からの脅威に立ち向かう守山ナユタでもなく、ただ武道の技だけで宇宙人の戦闘兵器を投げ飛ばす峯尾ハルミでもなく……何も知らなければ、何の力もない村田ハジメってとこが、この作品のスタンスを如実に著してます。そういうところが少年ドラマシリーズっぽいです。
たとえ、主人公の友人たちが宇宙からの侵略者(?)と戦っていようと、裏ではもっと大きな動きがあります。学園祭だ体育祭だと大騒ぎしている学園の外では、地上ルートで侵攻する異星人の歩兵部隊との死闘が続いて日本全国で人知れず死屍累々……というコントラストが良い感じです。
でも、最後に、誰もが打つ手がなくなったときに、途方に暮れていたり、諦めたりしているときに、最後の手段をみつけて動くのは他の誰でもなく村田ハジメくんってあたりが学園戦記なんです。
というわけで、連休費やして全話視聴。
有意義な休みでした。(2009-01-12)
お盆休みから毎晩1巻ペースで視聴してきた『学園戦記ムリョウ』もこの8巻で決着。
25話に登場するベルン星人は、ウルトラマン+スペクトルマンといった趣。まだ中学生の少年少女にすごいチカラがあり、それで地球を護って戦うのだけれど、そんな彼らを陰から支え、時には戦いに斃れていく大人たちがいるという、古き良きジュブナイルの文法+90年代のアニメ技法で作られた傑作。
ライトノベルだと、子供たちが大人たちと対立したり、物語中に大人が登場しなかったりすることが多いのだけれど、「子供たちは、大人の力を借りつつ障害を乗り越え、結果的に大人たちを超えた存在になる」というのがジュブナイルの典型的なストーリー構造で、それゆえに大人はあくまで縁の下の力持ちであり脇役にすぎないのだけれど、彼ら無しでは物語が終わらないのも事実なのです。
子供の視点で見れば大人は邪魔者にすぎず、大人不在で好き勝手できればサイコーというのは本音だろうけど、大人としては踏み台になって自分たちのその先に送り出してやりたいよね。
ツイッターで見る限りはファンは多いようだけれど、DVDが売れなかったというのもまた事実。1巻と比較すると8巻のボックスはショボく、よくぞ最後まで出してくれたと感謝するレベル。
【学園戦記ムリョウ】【佐藤竜雄】【NHK】【宇宙人の血】【宇宙外交】【星間大戦】【幼年期の終わり】
で、前にも書いたけれど『学園戦記ムリョウ』について、もう1回。
「それはウチの息子とその友達だよ。友だちを助けに行くんだ」
突如地上から飛び立った謎の飛行物体を観測した宇宙開発センターに伝えた村田和夫の言葉。
湘南地方の天網市、その御統中学2年C組委員長の村田ハジメは、体育館の屋根の上で決闘騒ぎを起こした転校生と生徒会役員を制止しようと飛び込んだことから、1万年に渡る銀河系の戦いに巻き込まれることになる……。
結局、主人公は生身のまま冥王星軌道くらいまでは飛んでいって宇宙戦艦とつぶし合いができるムリョウくんでもなく、町の地下に眠るシングウの力を引き出して式神を模した巨人に化身し宇宙からの脅威に立ち向かう守山ナユタでもなく、ただ武道の技だけで宇宙人の戦闘兵器を投げ飛ばす峯尾ハルミでもなく……何も知らなければ、何の力もない村田ハジメってとこが、この作品のスタンスを如実に著してます。そういうところが少年ドラマシリーズっぽいです。
たとえ、主人公の友人たちが宇宙からの侵略者(?)と戦っていようと、裏ではもっと大きな動きがあります。学園祭だ体育祭だと大騒ぎしている学園の外では、地上ルートで侵攻する異星人の歩兵部隊との死闘が続いて日本全国で人知れず死屍累々……というコントラストが良い感じです。
でも、最後に、誰もが打つ手がなくなったときに、途方に暮れていたり、諦めたりしているときに、最後の手段をみつけて動くのは他の誰でもなく村田ハジメくんってあたりが学園戦記なんです。
というわけで、連休費やして全話視聴。
有意義な休みでした。(2009-01-12)
お盆休みから毎晩1巻ペースで視聴してきた『学園戦記ムリョウ』もこの8巻で決着。
25話に登場するベルン星人は、ウルトラマン+スペクトルマンといった趣。まだ中学生の少年少女にすごいチカラがあり、それで地球を護って戦うのだけれど、そんな彼らを陰から支え、時には戦いに斃れていく大人たちがいるという、古き良きジュブナイルの文法+90年代のアニメ技法で作られた傑作。
ライトノベルだと、子供たちが大人たちと対立したり、物語中に大人が登場しなかったりすることが多いのだけれど、「子供たちは、大人の力を借りつつ障害を乗り越え、結果的に大人たちを超えた存在になる」というのがジュブナイルの典型的なストーリー構造で、それゆえに大人はあくまで縁の下の力持ちであり脇役にすぎないのだけれど、彼ら無しでは物語が終わらないのも事実なのです。
子供の視点で見れば大人は邪魔者にすぎず、大人不在で好き勝手できればサイコーというのは本音だろうけど、大人としては踏み台になって自分たちのその先に送り出してやりたいよね。
ツイッターで見る限りはファンは多いようだけれど、DVDが売れなかったというのもまた事実。1巻と比較すると8巻のボックスはショボく、よくぞ最後まで出してくれたと感謝するレベル。
【学園戦記ムリョウ】【佐藤竜雄】【NHK】【宇宙人の血】【宇宙外交】【星間大戦】【幼年期の終わり】