付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「僕はやっぱり気づかない」 望公太

2011-08-21 | 学園小説(不思議や超科学あり)
 世界は退屈でちょうどいい。
 異世界からやって来た魔法使いも、未来からの電脳戦士も、超能力のエージェントもこの世界には存在しないし、それで良いと平凡を愛する籠島諦は考えていた。
 だから、周囲の美少女たちが右往左往していても、彼はなんにも気づかない。彼は本当に、少女たちが呆れるくらいにバカだった……。

 美少女が平凡な主人公のもとに集まるハーレム系の作品は、主人公が愚鈍なくらい鈍くないと成立しにくいけれど、そのお約束を逆手にとって「周りでどんな事件が起こっていても、まったく気づかない少年」を主人公にすえた作品。
 自分の腕が魔物に切り落とされ魔法で治癒されても夢だったと納得し、超能力者同士の戦いを目の辺りにしても「よくできた特撮映画だ」くらいにしか理解しない。非凡なモノを脳が拒否してしまうあたりを、ちゃんと見せている主人公の愚鈍さがポイントです。

 映像化するならOVAとか深夜アニメではなく、早朝の子供番組のコーナー企画で、かけだしアイドルを使った1話10分枠の特撮番組がお奨め。

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コメント
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