御座船 僅か8歳の幼帝、第81代安徳天皇と二位の尼(清盛の妻であり、幼帝の祖母)まわりの女官たちは涙を流している。また、公達も泣いている。三種の神器を携えて入水される。平家滅亡の瞬間である。
画面左には幼帝の母君である建礼門院徳子(清盛の娘、高倉天皇の中宮)が入水するも源氏側の兵士に舟に引き上げられようとする図である。
平知盛 「各命をこの時に失いて、必ず名を後の世に留めよ」と奮起させる。「見るべき程のものは見つ。今は何をか期せん」と言って入水する。門司 甲宗八幡拝殿脇に知盛の墓が今に伝えられている。