本書は、店頭で見つけた。
川崎大介さんという、音楽評論を中心とした作家の作品だが、面白い。
まず、この手の本は、主観による選曲によるものだが、本書は、ローリングストーン誌と、NMEが選んだベスト1000をデジタルに集計した結果だ。
そして、その結果が、我々の認識とかけ離れたところと、一致したところと、両極端になっている。
これほどまで、異なるものなのだ!
何かの本で、日本のファンの好みは、時代遅れとあったが、まさにそういう結果になっているところもあるし、クラシックロックに沿った部分もある。
そういった意味では、なかなか評価が難しいのだが、著者の責任ではない。
いい意味でも、悪い意味でもその責任は回避。
その上で、よく書けている。
まず、知識の幅が途轍もなく広い。
縦も横も。
この辺で、私のようなエセファンは振り落とされるだろう。
で、オーソドックスなロックに対する評論は、オーソドックス。
つまり、我々世代には、接点がなかったジャンルに対する評論もかなり信頼できるだろうということだ。
それにしても知らない曲も多いし、これがロックにジャンルされるのかという曲も含まれている。
欧米の最高峰の雑誌が選んだ結果なので、本当は、まず、この100曲を聞いた方がいいと思うのだが、CDでは入手困難なものもあるかもしれない。
ベスト100に入らなかったクィーンなどについてのコメントも興味深い。
今NMEが選曲したら、クィーンは入るのかな?
入れないと、売れないよ!