今日も暑い。
風は、ちょっとあるけど。
新型コロナの影響で、楽しみにしていた展覧会が、次々と中止になっている。
前売り券は、ほとんど払い戻しになっているが、法隆寺展は、図録、フィギュアの送付に切り替えることができたので、そちらを選択。
昨日、送られてきた。
期待通りの充実。
金堂壁画については、アジャンター、敦煌にも行って、その源流にも触れたし、さまざまな関連展覧会にも足を運んだ。
本展は、その集大成となる展覧会になるはずだった。
また東京で、開催するのは難しいだろうから、奈良か京都で、開催できないかなと思う。
壁画については、焼失してしまったわけだが、膨大な模写、精密な写真が残されており、従来の姿は、かなり再現できる。
一生、壁画の模写を続けた画家もいるぐらいだ。
それらの模写群が、多数展示されていた。
それほど、歴史的な価値もさることながら、芸術的な価値が高い壁画群だ。
確か取り外されていて、焼け残った飛天図があったと思うのだが、それは、展示されなかったのだろうか。
この模写群を見ると、改めて、敦煌壁画との関連性を感じざるを得ない。
本当に、同じ人が描いたのではないかと思うほど、そっくりなものもある。
もう一つの目玉が百済観音。
阿修羅像と同じぐらい有名だが、その出所は、必ずしも明らかではない。
文献に残された確実な記録は、江戸時代というから驚く。
朝鮮風観音像と名付けたのは、岡倉天心だそうだ。
本書では、制作は、大化で、最初から法隆寺の金堂に安置されていたのではないと推理している。
そのスマートなスタイルも独特だ。
学生時代、最初に見た時は、まだ薄暗い宝物館に展示されていたが、そのほっそりした姿にため息をついたのを思い出す。
大英博物館にあった百済観音像は、ビニョンという大英博物館の東洋版画・素描支部長であった方が、新納という彫刻家に作成された2点の内の1点で、もう1点は、東京国立博物館に納められた。
大英博物館の像は、しばらく倉庫に眠っていたが、2006年から、常設展示されることになったのだという。
私が、ロンドンで見られたのはラッキーだったらしい。
おまけのフィギュア。
流石!海洋堂さんの一言。