かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

むさぼらなかった男

2021年01月21日 | Books


本書は、本屋で、見つけてゲット。
近時の渋沢ブームで、何冊目になるだろうか。

評価は、微妙。

基本的には、既出書から、面白いところを取り出して、再構成したという感じ。
かつ、むさぼらなかった男という標題の割には、いろいろな合本会社の経営を始めてからの、記述が少なすぎる。
一方、幕末の混乱期の生きざまは、一通り触れられているものの、標題との直接の関係は、ない。
会社経営を始めてからの諸逸話、慈善事業等への関わりの方に、標題と関係深い話があり、面白いところなのだが、王子製紙の話、岩崎弥太郎との対比等に若干触れられているのみで、バランスがいまいち。
参考本も偏っており、1939年に出た幸田露伴による伝記と、1900年に出た青淵先生60年志が中心になっているようだ。

とはいえ、渋沢栄一の伝記は何度読んでも面白いし、本書でも言っているように、本人の才能と、運と、両方持ち合わせていなければ、達成できなかった偉業の数々。
まさに今の日本につながるほとんどの産業起こしに絡んでいる。
その後の慈善関連も当時の日本では、画期的だった(本書では触れられていないが)。
私の勤務先も、実は深くかかわっている。

大河ドラマは、最近見ていないのだが、渋沢栄一のは、欠かさず見るつもり。
幕末の部分と、明治に入ってからの部分、そして、下野してからの部分、どのようなバランスで描くか悩ましいところ?

PS
幸田露伴による伝記が再版になっていたので、早速ゲットしてしまった。

コメント
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