かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

ゴッホのあしあと

2021年01月12日 | Culture・Arts
緊急事態宣言が出て、3連休を経て、出勤状況はどうかなと思っていたら、電車の混み方は、変わらない。
混み過ぎない電車で普通に出勤し、職場と往復するだけなら、感染リスクは低い感じている人が多いのだろう。
本当に、どこで感染が広がっているのか、不思議だ。



ゴッホ作品は、相当見てきた方だ。
最初、訳がわからないところもあったが、見ている内に、その変遷もわかるようになってきた。
シカゴ駐在時に、シカゴ美術館で見たのが、初期の思い出かもしれない。

浜田マハさんは、いろいろ寄稿されているので、名前は知っていたが、作品は読んだことがなかった。
今は、フランスに住まわれているそうだ。
そして本屋で、見つけたのが本書。

たゆたえでも沈まずという最新作(この世の中で、24万部というから大ヒットと言っていいだろう)、の制作に至った背景を、自ら語ってくれている。
DVDについてくる、メイキングと、ゆかりの地紹介みたいなものと考えていいだろう。

面白かった。
今まで知っていたゴッホの画業と、生涯に加え、林忠正という日本人画商を絡ませて、ストーリーを作っていった過程が明かされる。
林忠正という人は知らなかったのだが、当時フランスでのジャャjズムブームに乗り、日本(その他アジアも含む)の美術品をヨーロッパで売りまくって、後世の評価は悪いようだ。
一方、ゴッホは、日本へのあこがれを持ち続け、日本の特に浮世絵を愛し、作品にも生かしていった。
林忠正とゴッホの直接的な関係は、不明なものの、交流または、間接的な関係はあったと考えるのが、自然だろう。

後半が、ゴッホのゆかりの地の紹介と、ゴッホの作品を見れる主な美術館の紹介になっているが、オランダのファン・ゴッホ美術館とクレラー=ミュラー美術館が一番に紹介されているのが、うれしい。
確かにすばらしい展示だったし、当時の現地の案内の人が、詳しく説明してくれたのを、思い出す。
ニューヨークのMOMAに素晴らしい展示があるそうで、行ってみたい。
日本の美術館も紹介されているが、あの損保ジャパンのひまわりが紹介されていないのが、腑に落ちなかった。
あまりにも知られ過ぎていて、割愛したか。

ゴッホファンにお勧めの1冊だが、本来、小説の方を先に読んだから読むべき本だろう。
コメント
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