昨日は、久しぶりに、池田20世紀美術館に行ってきた。
すばらしいコレクションを、大切に展示してくれて、ありがたい。
このコロナ禍でお客様は、少なかったが。
ストーンズつながりで。
本書は、シンコーさんのなんかのちらしで見つけてゲット。
2012年の本だから、本屋で見つけるのは難しいだろうが、AMAZONさんで注文したら、ピカピカのが届いた。
中山さんの書だから、間違いないとは思ったが、間違いなかった。
急逝されてずいぶん経つが、その独特の書きぶりと、マニアックな視点には、毎回脱帽だ。
と言っても、あまりにもたくさん著作があられるので、全部読めるわけでもないのだが。
アルファベット順(辞書代わりに使える!)。
1曲1頁だが、同じ曲でも、ライブ盤等でテイクが違うと、5頁ぐらいに渡ることもある。
5点満点評価だが、同じ曲でも、大きく評価が異なることも。
遠慮なく1点の曲も、5点の曲も。
さすがに5点だと名曲が多いが、隠れた名曲も拾い上げ、また名曲と呼ばれる曲にも、辛口評価。
縦横無尽で、ミックが読んだらどう思うのか。
読者の立場からは拍手だ。
感じたのは、
①ビートルズみたいに作った曲を厳選して、アルバムに入れているのではなく、捨て曲と思われる曲も、入れていて、質の差が激しいこと。
②キースの歌が、円熟味が増してきて、ミックとは違う世界を作ってきたこと。
③ワッツとワイマンの過小評価。
④ブルースに近いと言われるが、全然そうではないこと。
⑤カバー(特に初期)に、名演奏が多いこと。
⑥曲と演奏と合わせてストーンズなので、他のミュージシャンがカバーすることが少ないこと(ビートルズは、曲だけが独立して評価されることも多い)。
そういった意味では、オリジナルアルバムより、ライブアルバムを多数有しているのは、正解だったか?
⑦いろんな試みを、恥ずかし気もなく、さらしていること。
⑧当初、マネージャーのオールダムの影響が大きく、オールダム自身もミュージシャンだったこと。
⑨最近再発された山羊の頭のスープ近辺のアルバムを、低迷期ととらえていること。
⑩応援メンバーが多く出入りするようになり、ストーンズらしさ?という疑問もあるが、結果、よく出るケースとそうでないケースが、はっきり分かれること。
とにかく、独自の視点からの評論は、面白く、読んでいて、すっきりする。
ストーンズのコンサートに初めて行けたのは、1998年のブリッジトゥバビロンツアーだが、その時からさえ、すでに22年!
その後も、シンガポールでの至近席からのコンサートも含めて、3回行けたが、今こういう世の中になってみると、もっと行っておけばよかった。
いつでも行けると思っていたのが悔やまれる。
まぁ、素人ファンとしては、やはり、キースのギターとミックのボーカルが、最大の売りだとは思うのだが。