夏姫春秋 作:宮城谷昌光
というわけで、先日の太公望に続き
同じ作者様の別小説を読みました
わたくし、この小説を読んで
中国の歴史を本当に知らないのだと痛感
だって、これが何時代なのかすらわからん
春秋戦国という時代があったらしいとか
なんとか十六国とかなんとか、様々あったような
そういうことを中学生くらいの歴史で習ったような
そういううろおぼえはあるのでありますが
今回のこれは、前回読んだ、太公望よりも
数百年あとの話らしい、というわけで
手探りながら感じたところをレビウ
上下巻とありまして、上巻で夏姫という人の悲劇を
下巻で楚王の荘王:旅だったかと、その腹心になる巫臣の話でありました
正直上巻は面白くなくて、しかもそこはかとなくというか
なんともエロいので、読んでておっさん困ったのでありますが
この当時のならわしなのか、12,3くらいの女でも
そういうのの対象になるのねと
既に時代を超えた何かを感じつつ
神より与えられた美貌をもつ女、鄭の国の娘であり
陳だとか、宗だとかに、売られまくるというか
嫁ぎまくる女「夏姫」のお話でありました
傾城の話というべきか
この色香というよりは、妖怪じみた魅力にて
次々と男は堕落していき、没落というかぶっちゃけ死にまくるという
大変なお話でありました
実際は実の兄と夫婦のような感情を持ったり
その兄がなかなか政治に翻弄されながらも生きていく様が描かれたり
この夏姫をとりまく男どもの環境変化も面白いのですが
基本的に復讐と陰謀のオンパレード
古代中国では恨みを晴らすことが生きることと=になるような
そういう風習があったとか、そんなお話でありました
ともあれ、そういう復讐心を芽生えさせるような
ひきこもごものど真ん中でいつも
身体を嬲られては、悲しむ夏姫という存在がありましたとさ
かわって下巻
ここから、戦国史らしくなるというか
晋という国と楚という国の対立から
様々な攻防が見られるようになって参ります
ここで、前王であった楚の商臣にかわって
新しく就任した後の荘王こと旅が、その英知というか
英雄の様をいかんなく発揮
個人的にこの小説で1番面白いところだと思われたのですが
様々な王としての逸話とともに、時代が動いていきます
そしてその時代が動くなか、またも、なぜか、どうしてなのか
夏姫が関わってくる次第
夏姫には風の神、風伯が宿っており
それを手に入れれば、神を味方にできると楚王が興味を示す
そこでつれてくるが、神がたたると見たりと
なんか呪術的なことがいくつかあって
夏姫は楚王には召されないで済むこととなる
ただ、そこで運命的な出会いをする巫臣という
楚の優れた臣が、ぶっちゃけひとめぼれして
後半、夏姫をさらうために国を裏切るみたいな話に
そんなばかな
思ったりもしますが、遠因というべきか
本当のところは、折り合いが悪くなった重臣達から逃れるため
巫臣は国を抜けたのであろうと思うところ
ま、そんなことはどうでもいいのだが
ともかく、嬲られ続けながらも、その光を失わない
すさまじい美貌をひけらかす夏姫への描写と
晋楚の会戦における策謀と因果の説明が面白かったのであります
小説後半は、さくさく読めてしかも面白い
そんなところでありました
まぁ、結局、王がかわると国は大きく傾くらしいことと
優れた宰相が様々にいたのであるなと
英雄に触れつつ、そこに美女の影があってもいいじゃないとか
そういうことを思いました
あまり読みつけたでもないですが
ラストあたりについては、ハーレクインかこの小説わと
目を疑ったような展開になるのですが
それもそれ、ハッピーエンドというか面白い小説でありましたとさ
史記でも読むべきかと思わされた作品です、秀逸
というわけで、先日の太公望に続き
同じ作者様の別小説を読みました
わたくし、この小説を読んで
中国の歴史を本当に知らないのだと痛感
だって、これが何時代なのかすらわからん
春秋戦国という時代があったらしいとか
なんとか十六国とかなんとか、様々あったような
そういうことを中学生くらいの歴史で習ったような
そういううろおぼえはあるのでありますが
今回のこれは、前回読んだ、太公望よりも
数百年あとの話らしい、というわけで
手探りながら感じたところをレビウ
上下巻とありまして、上巻で夏姫という人の悲劇を
下巻で楚王の荘王:旅だったかと、その腹心になる巫臣の話でありました
正直上巻は面白くなくて、しかもそこはかとなくというか
なんともエロいので、読んでておっさん困ったのでありますが
この当時のならわしなのか、12,3くらいの女でも
そういうのの対象になるのねと
既に時代を超えた何かを感じつつ
神より与えられた美貌をもつ女、鄭の国の娘であり
陳だとか、宗だとかに、売られまくるというか
嫁ぎまくる女「夏姫」のお話でありました
傾城の話というべきか
この色香というよりは、妖怪じみた魅力にて
次々と男は堕落していき、没落というかぶっちゃけ死にまくるという
大変なお話でありました
実際は実の兄と夫婦のような感情を持ったり
その兄がなかなか政治に翻弄されながらも生きていく様が描かれたり
この夏姫をとりまく男どもの環境変化も面白いのですが
基本的に復讐と陰謀のオンパレード
古代中国では恨みを晴らすことが生きることと=になるような
そういう風習があったとか、そんなお話でありました
ともあれ、そういう復讐心を芽生えさせるような
ひきこもごものど真ん中でいつも
身体を嬲られては、悲しむ夏姫という存在がありましたとさ
かわって下巻
ここから、戦国史らしくなるというか
晋という国と楚という国の対立から
様々な攻防が見られるようになって参ります
ここで、前王であった楚の商臣にかわって
新しく就任した後の荘王こと旅が、その英知というか
英雄の様をいかんなく発揮
個人的にこの小説で1番面白いところだと思われたのですが
様々な王としての逸話とともに、時代が動いていきます
そしてその時代が動くなか、またも、なぜか、どうしてなのか
夏姫が関わってくる次第
夏姫には風の神、風伯が宿っており
それを手に入れれば、神を味方にできると楚王が興味を示す
そこでつれてくるが、神がたたると見たりと
なんか呪術的なことがいくつかあって
夏姫は楚王には召されないで済むこととなる
ただ、そこで運命的な出会いをする巫臣という
楚の優れた臣が、ぶっちゃけひとめぼれして
後半、夏姫をさらうために国を裏切るみたいな話に
そんなばかな
思ったりもしますが、遠因というべきか
本当のところは、折り合いが悪くなった重臣達から逃れるため
巫臣は国を抜けたのであろうと思うところ
ま、そんなことはどうでもいいのだが
ともかく、嬲られ続けながらも、その光を失わない
すさまじい美貌をひけらかす夏姫への描写と
晋楚の会戦における策謀と因果の説明が面白かったのであります
小説後半は、さくさく読めてしかも面白い
そんなところでありました
まぁ、結局、王がかわると国は大きく傾くらしいことと
優れた宰相が様々にいたのであるなと
英雄に触れつつ、そこに美女の影があってもいいじゃないとか
そういうことを思いました
あまり読みつけたでもないですが
ラストあたりについては、ハーレクインかこの小説わと
目を疑ったような展開になるのですが
それもそれ、ハッピーエンドというか面白い小説でありましたとさ
史記でも読むべきかと思わされた作品です、秀逸