というわけで久しぶりの陶磁器探訪であります
先日、京都大丸という、名古屋でいうところの
松坂屋に相当する(たぶんしない)、大型デパートの
特設イベントにひょっこりいってまいりました
イベントの題目が
美と食の探求者 魯山人の宇宙
というわけで、かの魯山人の器が一堂に会するのか
よくわからんが、ともかくたくさん見られるイベントがありまして
数寄者のはしくれくらいで生きている手前
見ておきましょうと、ぶらりひきこもり生活を脱却したのでありました
大型デパートなんざほとんど行く機会がない
と、金持ちな生き様と無縁なこのごろでありましたが
小洒落に目覚めてからというもの
足しげく紳士小物を探す旅をひそかに続けたりと
そういうことをしておりまして、折角だから大丸も見ておこう
そんな副目的をもちつついってみたのであります
デパートのギャラリーなんざ入ったことがほとんど無かったのだが
驚いたことに、これがまた、凄い、意外と広い
そして結構な数が並んでいるではないか
以前、楽家の楽茶碗展にいったが、あれくらいのスペースはあるわ
驚きと感動のまま、まず入ってすぐに
今回のメインだと思われる、でかい鉢が置いてある
うおお、こんなにでかいものだったのか・・・
「九谷風鉢」というのだそうだが、九谷焼風のでかい鉢であります
サラダボールにするにしてもでかすぎる
その大きさに驚いたというか、パンフレットではもっと小さいものだと
勝手に思ってたんだが、素敵でありました
一番の見所だったのか、よくわからんが、人だかりができていたので
さっさとスルーしてしまったのでありますが、なかなか
さて、入っていくと、出てくるは、並んでいるわと
多くの絵皿、小皿がたんまり
正直、魯山人という人のことを知らないわたくし
なんか、海原雄山のような人なんだろうと、勝手に思ってたのでありますが
おおよそ間違ってないらしく、美食倶楽部みたいなの作って
金持ちと一緒にあれこれしていた、食にうるさい
頑固親父だった様子であります
文化人=常識人とは考えられない
種田山頭火とか、夏目漱石とか、あんなの見てて思ったのでありますが
たぶんにもれず、この魯山人もそうだったんでしょう
偏屈と頑固と鉄壁の美意識によって
なんか凄いことになっていた、人間というか、人格はどうだろうと
そういう人物だったとここでは記しておきます
別に、そんなエピソード一つもなかったけど
そんな気がする、だって雄山だもの
余談さておき、ずずいっと並ぶ小鉢は
絵皿が多く、絵付けに類稀なる力を発揮した人物のようでした
先の九谷をはじめ、京焼っぽいものとか、絵付け皿の数々が
あれこれと飾られておりました
先日の美の壷によると、盛り付けたときに完成するのだそうで
一つとして盛り付けられてなかったので、完成ではないが
それでもすばらしいように見える
いや、売店に並んでて目利きできるほどの違いは
全然わからんかったが凄いんだろう
もったり見てまわっておりましたが
一番感動というか、驚いたのが
魯山人が得意としたのが織部焼だったところでありました
凄い、織部焼の大小名品がずらりずらりと並んでいる
しかも、昨今デパートに並ぶ織部と違って
釉薬の色がなんとも、いやみのない素晴らしい、苔むした緑
ステキだ、ステキすぎる
そして、斬新なのかわかりませんが、絵付けでならした手による
織部特有の落書き部分が、大変上手い、かっこいい
ここにすげぇ美的センスを見た気がするのであります
格子状、幾何学模様、花、様々なものが
さりげなく一筆の様子で書付られていて
しかも、その絵の余白を彩るように、緑の釉薬が垂れる
すげぇなこれは・・・、魯山人の手だ、と言い切れるほどの
何かは私にはわかりませんでしたが
うまいなぁとか、勝手に解釈したのであります
当たり前だ、ステキなんだから
さらに、色々見ていきますと、どうやら
織部を得意としつつ、晩年は備前焼にご執心だったとか
焼き物の大成を備前に見たというふうに説明されておりましたが
なるほど、あのぶりぶりっとした肌の荒れ具合を気に入ったんだろうか
他にも伊賀焼とかも豊富で、どうも、そういったところに
美を見出していたきらいがあるとか
勝手に解釈しておきます、ステキ
たっぷりと、様々な器と、織部焼のランプだとか
かわったものから、いわゆるご飯セット(陳腐な)まで置いてあり
これで飯食ったら美味いんだろうかと
ごくありふれた疑問を抱いたりしながら、じっくりとっくり
眼福とあいなったのでありました
魯山人ステキ、すばらしい
そして、もう一つ気づかされたのだが
織部焼が好きだと思っていた俺、違うな、
本当に好きなのは
黄瀬戸なのだ
これに気づけただけでも、この展覧会に来た甲斐があったのであります
織部の前身たる風貌ながら、独特の黄身がステキ
くすんだ器色にくすんだ緑釉薬、ぱっと見ると
織部のバッタモンに見えてしまうくらいだが
あれがいいと、なんか、急に悟った気分になったので
今度、黄瀬戸のよいものを探そうとひそかに思うのであります
というか、先日、100円で織部焼と思って、骨董品屋で手に入れたものが
どうも、黄瀬戸じゃねぇかと思ったりしつつ
どんどん、趣味おっさんと化していくのであります
ギャラリーを堪能したあと、今度は販売コーナーというか
特設販売がなされており、そこで
なんと魯山人の器が販売されていたのでありますが
ぐい呑みが4,000,000円
。 。
/ / ポーン!
( Д )
AA使ってみたかっただけでありますが
いや、それくらいびっくりしたというお話であります
すごいよね、ぐい呑み一個で新卒男子を一年雇えるくらいの値段なんだぜ
あらためて業の深い世界だと戦慄した次第でありましたとさ
先日、京都大丸という、名古屋でいうところの
松坂屋に相当する(たぶんしない)、大型デパートの
特設イベントにひょっこりいってまいりました
イベントの題目が
美と食の探求者 魯山人の宇宙
というわけで、かの魯山人の器が一堂に会するのか
よくわからんが、ともかくたくさん見られるイベントがありまして
数寄者のはしくれくらいで生きている手前
見ておきましょうと、ぶらりひきこもり生活を脱却したのでありました
大型デパートなんざほとんど行く機会がない
と、金持ちな生き様と無縁なこのごろでありましたが
小洒落に目覚めてからというもの
足しげく紳士小物を探す旅をひそかに続けたりと
そういうことをしておりまして、折角だから大丸も見ておこう
そんな副目的をもちつついってみたのであります
デパートのギャラリーなんざ入ったことがほとんど無かったのだが
驚いたことに、これがまた、凄い、意外と広い
そして結構な数が並んでいるではないか
以前、楽家の楽茶碗展にいったが、あれくらいのスペースはあるわ
驚きと感動のまま、まず入ってすぐに
今回のメインだと思われる、でかい鉢が置いてある
うおお、こんなにでかいものだったのか・・・
「九谷風鉢」というのだそうだが、九谷焼風のでかい鉢であります
サラダボールにするにしてもでかすぎる
その大きさに驚いたというか、パンフレットではもっと小さいものだと
勝手に思ってたんだが、素敵でありました
一番の見所だったのか、よくわからんが、人だかりができていたので
さっさとスルーしてしまったのでありますが、なかなか
さて、入っていくと、出てくるは、並んでいるわと
多くの絵皿、小皿がたんまり
正直、魯山人という人のことを知らないわたくし
なんか、海原雄山のような人なんだろうと、勝手に思ってたのでありますが
おおよそ間違ってないらしく、美食倶楽部みたいなの作って
金持ちと一緒にあれこれしていた、食にうるさい
頑固親父だった様子であります
文化人=常識人とは考えられない
種田山頭火とか、夏目漱石とか、あんなの見てて思ったのでありますが
たぶんにもれず、この魯山人もそうだったんでしょう
偏屈と頑固と鉄壁の美意識によって
なんか凄いことになっていた、人間というか、人格はどうだろうと
そういう人物だったとここでは記しておきます
別に、そんなエピソード一つもなかったけど
そんな気がする、だって雄山だもの
余談さておき、ずずいっと並ぶ小鉢は
絵皿が多く、絵付けに類稀なる力を発揮した人物のようでした
先の九谷をはじめ、京焼っぽいものとか、絵付け皿の数々が
あれこれと飾られておりました
先日の美の壷によると、盛り付けたときに完成するのだそうで
一つとして盛り付けられてなかったので、完成ではないが
それでもすばらしいように見える
いや、売店に並んでて目利きできるほどの違いは
全然わからんかったが凄いんだろう
もったり見てまわっておりましたが
一番感動というか、驚いたのが
魯山人が得意としたのが織部焼だったところでありました
凄い、織部焼の大小名品がずらりずらりと並んでいる
しかも、昨今デパートに並ぶ織部と違って
釉薬の色がなんとも、いやみのない素晴らしい、苔むした緑
ステキだ、ステキすぎる
そして、斬新なのかわかりませんが、絵付けでならした手による
織部特有の落書き部分が、大変上手い、かっこいい
ここにすげぇ美的センスを見た気がするのであります
格子状、幾何学模様、花、様々なものが
さりげなく一筆の様子で書付られていて
しかも、その絵の余白を彩るように、緑の釉薬が垂れる
すげぇなこれは・・・、魯山人の手だ、と言い切れるほどの
何かは私にはわかりませんでしたが
うまいなぁとか、勝手に解釈したのであります
当たり前だ、ステキなんだから
さらに、色々見ていきますと、どうやら
織部を得意としつつ、晩年は備前焼にご執心だったとか
焼き物の大成を備前に見たというふうに説明されておりましたが
なるほど、あのぶりぶりっとした肌の荒れ具合を気に入ったんだろうか
他にも伊賀焼とかも豊富で、どうも、そういったところに
美を見出していたきらいがあるとか
勝手に解釈しておきます、ステキ
たっぷりと、様々な器と、織部焼のランプだとか
かわったものから、いわゆるご飯セット(陳腐な)まで置いてあり
これで飯食ったら美味いんだろうかと
ごくありふれた疑問を抱いたりしながら、じっくりとっくり
眼福とあいなったのでありました
魯山人ステキ、すばらしい
そして、もう一つ気づかされたのだが
織部焼が好きだと思っていた俺、違うな、
本当に好きなのは
黄瀬戸なのだ
これに気づけただけでも、この展覧会に来た甲斐があったのであります
織部の前身たる風貌ながら、独特の黄身がステキ
くすんだ器色にくすんだ緑釉薬、ぱっと見ると
織部のバッタモンに見えてしまうくらいだが
あれがいいと、なんか、急に悟った気分になったので
今度、黄瀬戸のよいものを探そうとひそかに思うのであります
というか、先日、100円で織部焼と思って、骨董品屋で手に入れたものが
どうも、黄瀬戸じゃねぇかと思ったりしつつ
どんどん、趣味おっさんと化していくのであります
ギャラリーを堪能したあと、今度は販売コーナーというか
特設販売がなされており、そこで
なんと魯山人の器が販売されていたのでありますが
ぐい呑みが4,000,000円
。 。
/ / ポーン!
( Д )
AA使ってみたかっただけでありますが
いや、それくらいびっくりしたというお話であります
すごいよね、ぐい呑み一個で新卒男子を一年雇えるくらいの値段なんだぜ
あらためて業の深い世界だと戦慄した次第でありましたとさ