赤朽葉家の伝説 作:桜庭一樹
ある不思議な女、一族の女たちの生涯を3つ描いた
昭和から平成にかけての物語でありました
舞台は伯耆の国と呼ぶのがふさわしいような
山陰の山間にある鉄鋼で名をはせ、静まっていく村
その旧家にまつわる不思議なお話と
そこに登場する女たちが
まぁ、興味深い、面白い、ステキといった具合で
さらさらと描かれていました
非常に面白い本なれども、
めっぽう長いというか、読むのに
えらい時間を要する小説でありまして
読んでも読んでも、次から次へと
飽きない内容で物語が進むという
不思議な読書体験をしまして、
感服したというか
驚いたのでありますけども
読後感として、すかっとしたり、ものすごく感動したりと
オチに起因する何かはあまりなかったけども、
途中途中、副題内で語られる
神話めいた話が大変面白かったのでありました
いわゆるサンカと呼ばれる子孫の女
千里眼の大奥様の生い立ちから、旧家に嫁ぎ、
そこで大奥となっていく生涯が、
まさに神話めいて語られるつつ
その千里眼なる、未来を見る力が不思議だけども
するっとそういうものかと思えるようでもあり
やがて盟友といえばいいのか、親友となる出目金なる
別の金持ちに嫁いだいじめっ子とのやりとりが、
まぁ、感動して感動してたまらなかったのであります
時代がくだって、今度はその娘毛毬なる女の話も
ある意味身近というか、私の年代より
5つか、6つ上のという感じでありまして
これも興味深くて、昭和史めいた面白さがありました
ヤンキーというかレディースとして
中国一円をのしていくという、破天荒な生き様が
やたら面白く見えて、これもまた、
子供のなかで語られる伝説というか、神話だよなと
にやにやと読まされつつ、こちらも
親友であるチョーコなる娘とのあれこれが
切なくもあり、そして、そんな破天荒な丙午の娘が
旧家を背負うことになるくだりなんかも
素敵でありました
最終的には、さらにその娘の凡庸な女が
千里眼の大奥の秘密を解明するといった
それがオチになるわけでありますが
あれこれと現代ぽい悩みとともに
非常に面白く読んだわけでありました
珍しくあらすじを語ってしまいたくなるような
不思議小説でありましたけども
大変よろしく、時間あるときに手に取ってよかったと
感心しきりで読み終えたのでありましたとさ
ある不思議な女、一族の女たちの生涯を3つ描いた
昭和から平成にかけての物語でありました
舞台は伯耆の国と呼ぶのがふさわしいような
山陰の山間にある鉄鋼で名をはせ、静まっていく村
その旧家にまつわる不思議なお話と
そこに登場する女たちが
まぁ、興味深い、面白い、ステキといった具合で
さらさらと描かれていました
非常に面白い本なれども、
めっぽう長いというか、読むのに
えらい時間を要する小説でありまして
読んでも読んでも、次から次へと
飽きない内容で物語が進むという
不思議な読書体験をしまして、
感服したというか
驚いたのでありますけども
読後感として、すかっとしたり、ものすごく感動したりと
オチに起因する何かはあまりなかったけども、
途中途中、副題内で語られる
神話めいた話が大変面白かったのでありました
いわゆるサンカと呼ばれる子孫の女
千里眼の大奥様の生い立ちから、旧家に嫁ぎ、
そこで大奥となっていく生涯が、
まさに神話めいて語られるつつ
その千里眼なる、未来を見る力が不思議だけども
するっとそういうものかと思えるようでもあり
やがて盟友といえばいいのか、親友となる出目金なる
別の金持ちに嫁いだいじめっ子とのやりとりが、
まぁ、感動して感動してたまらなかったのであります
時代がくだって、今度はその娘毛毬なる女の話も
ある意味身近というか、私の年代より
5つか、6つ上のという感じでありまして
これも興味深くて、昭和史めいた面白さがありました
ヤンキーというかレディースとして
中国一円をのしていくという、破天荒な生き様が
やたら面白く見えて、これもまた、
子供のなかで語られる伝説というか、神話だよなと
にやにやと読まされつつ、こちらも
親友であるチョーコなる娘とのあれこれが
切なくもあり、そして、そんな破天荒な丙午の娘が
旧家を背負うことになるくだりなんかも
素敵でありました
最終的には、さらにその娘の凡庸な女が
千里眼の大奥の秘密を解明するといった
それがオチになるわけでありますが
あれこれと現代ぽい悩みとともに
非常に面白く読んだわけでありました
珍しくあらすじを語ってしまいたくなるような
不思議小説でありましたけども
大変よろしく、時間あるときに手に取ってよかったと
感心しきりで読み終えたのでありましたとさ