CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

滋賀県立陶芸の森 「世界の形象土器」展

2018-08-30 20:42:41 | 陶磁器を探す旅と名物
というわけで、先日のMIHOミュージアムめぐりのあとに
俺って文化的だぜといわぬばかりに、
美術館のはしごを敢行したのでありました
陶芸の森の山頂にあります陶芸館にて開催中だった
世界の形象土器展であります

最近、土器が流行との話があるから
その流れであろうと想像しながら見てきたのだけども
これが意外なというか、
世界中の現代焼き物、だけど土器という、
大変不思議なジャンルの展覧会でありました
世の中、こんなにまだまだ土器が作られていたのか

土器と呼ぶから可笑しいだけなのかもと思いもするけど、
まさに埴輪、あるいは、土偶といった様相のものが
数多く展示されていまして、
これは、日本における縄文土器がモチーフになってんだろうか
あるいは、世界的に人類というものは
気付くとこういうものを作ってしまうんだろうかしらと
悩みながら見てきたのでありました

釉薬を使わず、まさに「かわらけ」という内容なんだけども、
結構な大きさのものも多くて、赤茶けたレンガめいたそれから、
彩色して、置物として、いや、みやげ物として完成しているものまで
幅広いそれこれが楽しめて面白かったのであります

特に、メキシコのほうで作られているという
猫のとぼけた置物が抜群でありまして、
言ってみれば、凄い無造作、テケトーきわまりない
そんな風にも思えるのに、不思議と味わい深い
こういうのは、こういうので、
なんか一個あるといいかもねと思わされてしまう
妙な説得力というか、魅力があって楽しいのでありました

それ以外にも、物凄く精緻な陶人形があったりして、
呪われてしまいそうな恐怖にかられながら見るのも
なかなかおもむき深くて面白かったのであります

今とか昔とか、そういう感覚も
デザインから入って、勝手にそう思っているだけで
製法や、やってることそのものが変わらない限り
陶器は土器でもあるし、埴輪でもあるのかもと
学術的に別物であることはないがしろにして
人間の営みにある土を焼いたそれというジャンルに
収束してみたくなる、そんな展示でありました
興味深い展示だった