CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】三体2 黒暗森林

2021-03-09 21:06:54 | 読書感想文とか読み物レビウー
三体2 黒暗森林  作:劉慈欣

前作読んでから、時間が空いてしまったから
正直どんな続きになってるか、いまいちわからないままだったんだが、
強くて頼もしい、史強の兄貴が出てくるので
とりあえずヨシといった具合でありました
壮大なSF過ぎて、最後のネタバレじゃないけど説明独白がなければ、
読んだだけでは、理解できなかった
しっかり読み込んで楽しむべき小説だなぁ

外宇宙とか、そういうものではないんだが、
三体文明という、地球人類とは別の知的生命体集団が、
前作で、ここに地球人がいるから殺しにこいと
素っ頓狂なことを行ったところの続きになるはずなんだが、
その事態に際して、地球人として戦えることは何かあるか、
三体人というものと接触をして、
彼らが意思疎通に言語を必要としない、
思考がダイレクトに相手に伝わるし伝えられるという生態だとわかって、
人類の、いわゆる、考えていることと言ってることが違うという、
そんな一種のゆらぎというか、緩衝部分が存在しないというのが肝で、
とりあえず、そういうやつらが破壊にやってくるということは
交渉の余地はないから、なんとか頑張って抵抗する必要がある
そのためには、抵抗する作戦を黙って行える人物を作ろうと
面壁者というシステムを考え出す

そこに選ばれた一人の学者博士が主人公で物語が進んだのでありました

あれこれあって、正直、半分以上理解できないまま
まぁ、そういうことなんだろうと、宇宙の戦闘画面とか
想像するのが苦手なので、流し読んでしまったんだが
ともかく壮大な戦いをしかも200年にわたってという感じで描くのでありました
コールドスリープとかあるので、
割とあっさりと200年飛び越えて、
人類の科学レベルが飛躍的に向上していたりとか
なかなか面白いこともあったんだが、
やっぱり、読んでいてわくわくするのは、
科学技術が発展しても、最終的には人間そのもの、
それが徒手空拳でなんとかするという、史強兄大活躍のあたりでありました

あれこれ面白い部分もあったんだが、
最終的には、これはどういう物語か理解するということを
じっと考えながら読んでしまったので、あんまり、
物語そのものを味わえなかったのが残念だったんだけども、
地球外の生命体が社会を構成した場合
どのようになるかということのひとつの考えが記されていて
なるほどなと読み終えたのでありました
実際そうなのか、なんか、つっこみどころが多そうだけど
どうなんだろうかねと思ったり考えたりしつつ
とりあえず楽しかったからいいかと思うのであった

全体的に、独特な主義というか、一種のロマンにあふれていて
ある人が、ひとつの仕事のために命を賭けて散るということに
並々ならぬではないが、相当の美しさが見られて
この仕事をなすということへのロマンというのが
中華SFの真骨頂なんではないかと思わされたのでありました
自己犠牲とはまた別の発露として、
自分があったということの証明に強い憧憬があるのではと感じて
読み終えたのでありました

これ、まだ続きがあるとの話なんだが
発刊されることはあるんだろうか