CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】オフラインのない時代に生き残る アフターデジタル

2021-09-13 20:50:04 | 読書感想文とか読み物レビウー
オフラインのない時代に生き残る アフターデジタル  著:藤井保文

インターネットへの常時接続が当たり前となった世界をどう考えるべきか、
未だにビフォアーデジタル的思考の日本企業がどうしたらいいか
そんなことを解説した本であります
ちょっと前の本なので、若干古いなと思うところもあるんだが
それも改善されて、さらに、昨今のコロナ下となると
意味合いが変わってそうではあるんだが、
オンラインとオフラインを区別しないという生き方について
示唆にとんだ本だったように思うのである

ビッグデータの利用等に重きを置いた説明になっていて、
事例は中国の様々な成功が書かれており
序盤は中国企業の紹介書なんじゃないかというくらいの分量なんだが
それくらい、中国ではオンラインとの融合が進んでいるというお話
以前から、ちらちら見ていた、お布施すら電子決済で進んでいるというのが
ここにも書かれていたんだけども、
これは、端緒というか、珍しいから描かれただけで
実際はそこまで浸透というか、わざわざ電子決済でお賽銭投げるかなと
首をかしげてしまうんだけども
それ以外にも、広範囲に人間行動をデータでカバーするということを
中国ではやすやすと行っているというお話でありました

アリババとテンセントの二大巨塔というべきか、
二手の陣営に別れてしのぎを削ってんだそうだが、
そういう中国の話はさておいて、
ともかくデータ、そして、データをとるためにその他のことをしている
そんな感じで、本業ではないこともやってるから、
店舗を構えて、そこで収益がどうしたとか、そんな話にならず
ただ、人間がどう行動するかモニタリングするために店舗をおいていると
そんな感じで運営しているというのが興味深かったのでありました

さらには、保険会社がきめ細かな対応をとれるように
データにならって、あれこれしているというところやら
ともかく、誰かが何かをしているということを電子化して、
それを一気に片付けてしまうというか
AIのふるいにかけていくということで、儲けのチャンスを得ているのだそうで
そういう発見、そして、細かなグレードアップができる企業が残っていき
そうではない、胡坐をかいてるような企業はことごとく淘汰されているというお話でありました

じゃぁ、日本でどうなるだろうかというあたりは、
日本の状況や、国民性なんかも加味して
結局、チャンスはあるけど、それは生かし方次第という
もうひとつ踏み込んだ答えは出てこない内容なのが残念なんだが
まぁ、データをとっていくことを当たり前にできる
そういう世の中にとっとと順応しないと
いつまでも、ビフォアデジタルという考え方では
世界はおろか、存続そのものが危ういと、そんな警鐘をならす本でもありましたとさ