CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

古田織部美術館 古田織部とその周辺

2014-06-17 20:51:13 | 陶磁器を探す旅と名物

へうげものツイッターで知りまして、
ほいほいと行ってみました
いや、もう、あんなに遠いというか凄い山中だと
思いもしなかったというか、
京都ってあんなところまでずずいっと住宅地がみっしり
並んでいるのでありますね
いろいろと感心しきりでありました
場所は鷹峯のさらに奥といったところで
車がすれ違うのも苦しいような
細い道をずいずいと迷子になるかのように進んだ先に
ひっそりあったのであります

古田織部美術館という名前のとおり、
古織にゆかりの品々を展示している美術館であります
美術館というものの、旧家を改築したようなつくりでありまして
見事なお庭を眺めたりもできて、
なかなか素敵なものでありました
まぁ、こんだけアクセス不便だと人がこないだろうと
失礼なことを思ってしまったのですが、
山奥と自分で描写しておきながらも
高級住宅地?というか、ニュータウンなのか?
そんなところでありました

で、今回の展覧会につきまして、
どんなものがあるのかしらと、前情報もなく訪れて驚きました
直筆書がとても多い
古田織部筆とされるものが、9点と非常に多い
書のよしあし、真贋など、私にわかるはずもありませんが、
花押には見たことのあるアレが備えられて、
そうなんだろうと、じっと見入ってしまう
野村美術館で、何点か見た、いわゆる斜めに走った字面というではなく、
しっかりしたといっていいのか、
まっすぐな筆跡でありました、本物なんだろうか(失礼な)

そして、古織ゆかりとしてはもう一点、
これが一押しとして相違ないでしょう、茶杓がひとつ
銘はないようでしたが、蟻腰のそれはなかなかどうして
ありがたいと拝んでしまったしだいであります

そのほかは、いわゆる織部好みと呼ばれる茶道具がいくつか、
これについては驚きというか、へうげものファンにはたまらない、
茶道具シールシリーズで見かけた道具が、そちこちに見られて感激、
特に、瀬戸 耳付茶入「不聞」はすばらしかった
背の高い、そして、黒い釉薬が実に美しく
思わず手にとりたくなるような代物でありました
あれはよい、すばらしいなまったくもう

そのほか、桃山陶でもありましょう、黒織部茶碗がこれまた見事で、
へうげものにも出てきた「元蔵」作とのこと
窯印に「一」とあるらしいのですが、
そこは見えないまでも、なんというか、
これこそが織部焼という見事な品でありました

美術館は二階建てになっておりまして、
上階では、織部ゆかりの人々の品々がいくつか、
織田信雄、高山右近、有楽斎、利休、秀吉といった
一線級の戦国時代武将の手紙がずらりとこれまた見事でありました

もう一点、これはというものとしまして、
秀吉が朝鮮出兵のおりにか手に入れたとされる
虎枕というものがありまして、これがまぁ、
とぼけた顔しているのに細工が見事というか、無骨でかわいげがあって
非常によかったのでありました
細工というか、ギミックがついておりまして、
口を開くことができ、開くと目が動くんだそうで
なかなか驚きの枕でありました
さらに、口にはまっている牙が、本当の虎の牙を使用とのこと
こういう、いかにも骨董然としたものは
あんまり見たことなかったので
なんか、得したというか楽しい一品でありました

また、夏展がすぐに行われるようなので
えっちらおっちらと遊びに行きたいと思うのであります


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