Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

トラックレーサーを分解 ハンガー小物

2010-11-13 20:30:23 | ピスト
先日から自転車を分解している VIVALO ビバロのトラックレーサー
前回まで倒立台で自転車を逆さまにして作業をしていましたが
今回からメンテスタンドに乗せて作業を進めます





自転車のセッティング サドルやハンドルの位置を控えておくと、次に組み替える時に大きく迷わず良いですね
その寸法などを採寸するのには何処かを基準にしないといけません 私は B.B ボトムブラケットの中心を基準に
考えます ここはどんなにフレームのジオメトリーが変っても お尻との位置関係は変らないですからね
今回は写真は有りませんが 室内で縦横のレーザーを使い採寸は終わらせています






すみません どうでも良い私の考え方を長く書いてしまいました
さて分解作業の続きはハンドルから行きましょう 使っているのは
マース型のロードハンドル バーエンドは Kino オリジナル

このバーエンドの製作はカツリーズサイクルさんでお世話になりました
【 カツリーズサイクル お名前バーエンド 】






ステムは CINELLI 1A チネリの平行ステム ここには
6mm のアーレンキーを使います






ここのネジは正ネジです ステムの下部、最近は斜臼が多いのですが
このチネリはステムの内部に臼が入り込むタイプです このタイプは
引き上げ棒を緩めた後 頭を少し叩いてやる必要が有りますね




じゃ次はサドルを外します






ごくオーソドックスなシート部でここは 5mmのアーレンキーを
使います ネジは正ネジです




サドルは Selle ITALIA セラ・イタリアの SLR GEL FLOW
シートポストはマイティ 溝なし




ではハンガー小物を分解しましょう 使っているのは
CAMPAGNOLO カンパニョーロ ピスト用 JIS 規格です








最初に使うのは S字型フックレンチ 良く滑る工具なので
気を付けて力を入れます ロックリングが外れました
ここは正ネジです






次に使うのはカニ目レンチ ピンスパナと言いパークツールなら
SPA-1C の品番です






カニ目を左わんに掛けて緩めます 左わんとリテーナーが
外れました ここも正ネジです






ハンガーシェル内のハンガーシャフトを抜きます 右側の
リテーナーも一緒に出て来ました






右わんを外しましょう 今回の工具は カンパの右ワンレンチを
使います これは逆側がペダルレンチになっています






このタイプの工具は掛かりが浅く良く滑ります 慣れればほとんどの
右ワンを外す事が出来ますが 固く締まった右ワンは少しの覚悟と
思い切りが必要です それくらい右ワンの作業には色々な事が起こります
この小物は JIS規格ですので 右側は逆ネジです






この小物も少々固かったですが工具を殴ってやると
上手く外れました






外したカンパのハンガー小物と部品達 カンパの部品を沢山
使っていますが この当時、40年位前は試合で安心して使える
部品を選んでいくとやはりカンパになってしまう時代でした

オールドカンパと呼ばれるこの時代のカンパ ひょっとすれば
現在の部品より上質で信頼性も高かったかも分からないですね
40年も前にその様な部品を作っていたのがカンパの凄い処です

前回の作業 【 トラックレーサーを分解 チェーンホイール 】





ビバロのシート部 光の加減に依りこの色が出た時が綺麗ですね





フォーククラウンとフォーク やや太めの楕円フォーク





ハンガー部 使っているパイプは KAISEI 8630R と言いながらこの辺りの新しいパイプの特性は良く知らないです
Rが付かない方は重くて Rの方が軽いとか・・ 他にもクロモリのパイプは色々な種類が有りますね 私達の頃は
石渡 019 022 なんてパイプを良く使っていました このビバロのフレームは比較的新しく まだ製作後 5年くらいです






全ての分解が終わった VIVALO ビバロのフレーム フレームのジオメトリーはご覧の通りです
色は淡いブルーにかなり細かなメタリックが入っています 光の加減で透き通った様なメタリック色を出す
少し変った塗装です このフレームの写真もかなりの枚数を写したのですが不思議とピントが合わないのですよ
これは塗装の関係でそうなるのかな?





秋ですね 落ち葉も秋の色をしています・・  こう言う色合いの散歩道、気持ちが落ち着きますね 

そんな柄か!(笑)

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トラックレーサーを分解 チェーンホイール

2010-11-12 20:28:11 | ピスト
前回から VIVALO ビバロのトラックレーサーを分解しています
最近ピストの分解作業の基礎的な事を記事にしたばかりなので
今回は使用部品の事など適度に織り交ぜて書いていきます





前回はホイールを外しチェーンを切りました 今回はこのチェーンホイールを外しましょう
使っているのは CAMPAGNOLO PISTA クランク PCD151 時代の物です スギノのマイティコンペが
発売され直ぐに購入し使っていましたが 自転車競技部の先輩に譲り受け使いだしたこのクランク
マイティコンペとは比べ物にならないくらい しっかりとした硬いクランクです 

トラック競技が得意なその先輩 日本記録を出したり全日本と名の付く大会で何度も優勝
これはそんな時に使われていたクランクです






四角テーパーのクランク これに確固たる規格は無いのですが 
初めてカンパが取り入れた処から カンパテーパーとも呼ばれます
後年シマノが テーパー角は 4度と同じなのですが 四角部の軸径
がやや太いシマノテーパーと呼ばれる物を発売しました これは
互換性を無くしハンガー小物の選択をややこしくしましたね

フィキシングボルトは 15mm 使う工具は昨日ハブナットでも
使ったカンパレンチ UT-FC050 この工具は便利ですよ






フィキシングボルトを外します ここは左右正ネジです








次に使う工具は カンパの UT-FC060 四角テーパークランクの
抜き工具です この工具は40年位使っていますが現在も同じ物が
販売されています






クランクの内ネジに抜き工具を装着します ここはネジが薄いので
ネジ切りに注意します クランクのこの部分のネジがボケたら
そのクランクはもう脱着出来ません 抜き工具の頭の六角に
先程のカンパレンチを使います






抜き工具の頭を時計方向に締めこむと クランクが抜けて来ます






左側もする事は全く一緒です 左右のクランクが抜けました





一気にハンガー小物まで分解したい処ですが この自転車のセッティング、今のサドルやハンドル位置を
測っておくのを忘れていました メンテ台に乗せ B.B芯を基準にしたいので B.B小物が付いている方が
作業がやり易いです その測定を済ませてから続きの作業に移ります

前回の分解作業 【 トラックレーサーを分解 ホイール チェーン 】





この肌寒い時期にもこんな綺麗な色の花が咲いていました このお花 確か白い色も有りましたよね 
糸屑みたいな もじゃもじゃ・・・

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トラックレーサーを分解 ホイール チェーン

2010-11-11 20:17:23 | ピスト
今回は私が競技用に用意している VIVALO ビバロのトラックレーサーを
分解します 競技場を又走りたくなり組んだものですが結局一度もグランド
には入っていません 少し考える処もあり分解します 何故かこの自転車
私のブログに登場する機会が少ない自転車ですね





兵庫県明石市で創業されたサイクルワークスショップ・クサカ ビルダーはカワムラ自転車の工場長から独立された 
日下周一さん フレームのブランド名が  VIVA VELO 自転車万歳! の造語で VIVALO ビバロ 多くの競輪選手や
一流アマチュア選手が使った大変優れたフレームです




今回の分解作業は 倒立台を使いましょう この一種の整備台
アマチュア選手はあまり使う事は有りませんが 競輪選手の方達は
良く使われます 慣れないと上下逆になると少し使い難いかな?

過去に自作しています 【 自作 倒立台 】 材料代 1000円程です・・・








じゃペダルから外しましょう ペダルレンチ又は 15mmのスパナを
使います 今回使うのは CAMPAGNOLO UT-BB030 ハンガーの右わんと
ペダルの兼用工具です








ペダルは結構固いですよ これが簡単に緩むようでは困ります
ネジ部にはグリスを塗っておきます クランクネジの焼き付きと
腐食の防止です ペダルのネジは 右側、正ネジ 左側、逆ネジです





使っているペダルは CAMPAGNOLO カンパ ピスト用の鉄プレートです プレートがアルミのスーパーレゲロも
有るのですが この鉄とは使った感触が全く違います 距離を乗るロードではアルミプレートの方が楽ですが
トラック競技ではこの鉄プレートの感触が好きでした 40年近く経ったこのペダルまだまだ使えますよ




前輪を外しましょう






ここで使う工具は CAMPAGNOLO UT-FC050 カンパレンチと言えばこれ
国産のスギノなどの物を併せ 15ミリレンチとも呼びます 






左右のハブナットを緩めホイールを持ち上げると簡単に
車輪は外れます ここのネジは正ネジです




じゃ後輪を外すために チェーンを切ってしまいましょう






ピスト用の NJS 認可チェーンには必ず一箇所 ネジを使い
ジョイントされた駒が有ります ここは
黒いチェーンならシルバーの駒 
シルバーのチェーンなら黒い駒と 見れば直ぐに分かる様に
なっています

プライヤーとドライバーを使いネジを緩めます
あえてスパナを使うなら 6mmです






ネジはこんな感じね






チェーンを外しました この後、直ぐに外したネジで
止めておいた方が良いですね 次に使う時チェーンの
方向で悩まなくて良いですよ






じゃ後輪を外しましょう ここで使うのもカンパレンチ
このレンチはこの後でも使います カンパの工具は良く
考えられていますよ






左右のハブナットを緩め ホイールを後ろに引きます
簡単に後輪が外れます ここのネジも正ネジです





外した後輪 このホイール ハブはシマノ DURA-ACE HB-7600 ラージの 36穴 120mm巾 リムは ARAYA AERO 2
アラヤのエアロ 2 スポークはホシ ステン段付15-16番 アルミニップルを使いイタリアンの 6本組にしています

ハブは新品時にマイクロロン処理をし 実走行 20Kmくらいのホイールです 今迄カンパのハブしか使った事がなく
初めてデュラのハブを買ったのですが 充分試合レベルの精度があり、これならカンパに拘る事は無いですね 
DURA-ACE デュラエースは良い部品だと思います

さて長くなってしまいました読む方も疲れますよね トラックレーサーの分解、続きは次回にさせて頂きます





咲いていた時はどんな色の花だったのかな 今はトゲトゲ・・・

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ロード用 カセット スプロケット 取り付け

2010-11-09 20:27:59 | ロード
新しく組んだロード用チューブラー ホイールにカセットスプロケットを
取り付けます 比較的簡単に出来る作業ですが 始めてする方はどの様な
整備も難しく感じますよね 写真を使いながらその作業を見て頂きましょう




使うハブは WR Compositi シマノ対応ハブです ハブのフリー部は
主にシマノ用とカンパ用が有りますので それに応じたカセット
スプロケットを使う必要が有ります




今回使うスプロケットは Shimano シマノ・デュラエース CS-7700
9速です このスプロケットは事前に最良の状態に仕上げてあります
その様子は 【 WAKO'S フィルタークリーナーで 洗浄する 】 この時
洗浄だけではなく Microlon マイクロロンで表面処理までしています




この作業に使う工具はこの二つ モンキーレンチと
ロックリングリムバー






この工具はシマノの純正で TL-LR15
パークツールなら FR-5GC フリーホイールリムバーの
商品名で販売されています この工具には中心のシャフトが
無いタイプも有りますが 手当てするならこのシャフト有りの
方が断然に使い易いので こちらにされた方が良いでしょう






スプロケットは事前に手入れをして有りますが 組み付ける時には
薄くオイルを引いておきます 今回はやや粘度が有りオイル持ちの
良い Super Lube スーパールブオイルを使いました




ハブのスプロケット装着部にもオイルを塗っておきます
この目的は主に腐食止めですから高価なオイルでなくても
良いですよ






ハブのフリーボディにはこの様な溝が刻んで有ります ここに
カセットフリーを納めて行きますが 溝の巾が一箇所広くなって
います これはカセットのスプライン部も同じですので それを
フリーに合わせて装着します まあ心配しなくても、これが合わないと
カセットが納まらない様になっています





お互いのスプラインが合えばこの様にカセットがハブのフリーボディに納まります






フリーの歯はグレードに依り多少違う部分も有りますが する事は
全く一緒です ロー側より 3枚 2枚と組まれたカセットを入れると
次は単体の歯です これも同じ様にスプラインのはめ込みです






この部分はギア・スペーサー・ギアと交互に入れて行きます






カセットスプロケットの最後は 1st トップギアですが
これだけ少し形状が違いますね でもこれもはめ込みです






今迄に入れたスプロケットは全てはめ込みですので
全く固定されていません それを固定するのが最後の
部品 ロックナットです これは捻じ込みです






ロックナットにはこの様な薄いワッシャーが使われています
何度も脱着を繰り返すと駄目になる事も有りますので そんな
時は新しい物と交換しましょう シマノから取り寄せが出来
一枚数十円のものです








ロックリングのネジ部やワッシャーにも薄くオイルを塗っておきます
そしてネジの線切りに注意しながら捻じ込みます ここは正ネジです






ロックリングのギザに先述の ロックリング用の工具を
装着します






ロックリングリムバーにモンキーレンチを掛け 締め込みます
締める強さ? 文字で書くと 40N/m となってしまいますが

こんなの解らないですよね 私は、この位締めておけば大丈夫
だろうの感覚です ただここのネジは何時までも締まって行くので
程ほどに・・




これでカセットスプロケットの取り付けは完了です






クイックレリーズは MAVIC マビックの新しいのが有るので
これを使っておきましょう このレバーね黒い樹脂部に遊びが
有り 音が出てうるさいんですよ 樹脂部と芯の金属部を
エポキシ樹脂で接着しました





これで今回の作業は全て終了 カセットスプロケットの取り付けはそんなに難しく無い作業でしょ?
走るコースに依り ギアを取り替える事もあるでしょうから是非覚えておいて下さい

私がメインに使っているギアの歯数は 12t~23t 今回の奴はローが 25t ですがたまに違うのを使ってみるのも
良いかな? 初期振れも出しホイールを安定させたいので 次に走る時はこのホイールを使ってみます

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WAKO'S フィルタークリーナーで 洗浄する

2010-11-08 20:27:31 | ロード
過去の記事で自転車の洗車の方法をご紹介しました その時に使用した
WAKO'S ワコーズのフィルタークリーナーの反響が凄かったのに驚きました
今回はロード用のスプロケットを洗浄してみます






今回のスプロケットの手入れは 先日新しく組んだロード用の
チューブラーホイールに取り付ける為の一連の作業です






使うスプロケットは DURA-ACE CS-7700 9速のカセットフリーです
整備後ロードに使い 走行距離も 100Km未満ですが もう一度
しっかりと手入れをしてやりましょう




ウエスで拭き取るだけでも良いくらいですが ワコーズの
フィルタークリーナーを使い洗浄してやります 少し試したい
事もあるしね






使う量はこれで充分 まだ多いくらいです ブラシを使い
ギア板に塗ってやります 擦る必要は有りません これ位の
汚れなら 塗布するだけですよ






部品に塗り終われば 時間を置く必要も有りません
直ぐに水を掛けます するとこの様に水が白濁します




さらに水を掛けると水が透明になりますが こうなれば
濯ぎは完了です この時点でどの位油脂分が脱脂できて
いるのか少し気になっていました 何度も水を入れ替えると

その度に油脂分が浮きます まるっきりカサカサにオイルを
省くのではなく ある程度オイルは残っているのでしょう
それであればチェーンの洗浄後も 少しは落ち着いて作業が
出来るかな?






自然乾燥でも良いですが コンプレッサーで水分を飛ばします
黒い油汚れは綺麗に落ちています






さてここまですれば Micolon マイクロロンで表面処理を
してやりましょう 充分に加熱をし マイクロロンのお風呂に
浸けてやります お風呂上りに再度温めてやると お肌は
ツルツル




マイクロロンを使ったパレットには この様な白い粉末が
残ります これが大切なんですよ 液体はこの粉を運ぶ為の
某体でしかありません 





一度定着したマイクロロンを取り省くには 削り取るしか方法は無いのですが ギアなど磨耗する部品は
絶えず削り取る様な使われ方をしている訳ですから 時期を見て再処理はした方が良いでしょうね

さて肝心なスプロケットの取り付けまでは進みませんでした その作業は次回にさせて頂きます

フィルタークリーナーを使った洗車 過去日記 【 自転車の洗車 レースメカニックはこうする 】 

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