Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

オールドカンパ ハブのメンテナンス

2013-06-18 20:40:08 | 自転車整備 ハブ
ハブのメンテナンス 最近の部品は防水シールが良く機能しており内部に
水が回る様な事はあまり無い様ですが 今回分解整備するオールドカンパ
と呼ばれる時代の物は まめに手を掛けてやった方が良いですね






今回は以前乗っていたロードレーサー LATIDO
ラティードに仮付けしてあるホイールのハブの
メンテナンスをしてやります








このホイールはスペアとして用意している物ですが
ハブはオールドカンパと呼ばれる時代の物を使って
います リムはアラヤのエアロ 1 今でも充分通用する
チューブラー用のリムです






整備台の上で作業を行いましょう 許されるなら
ほこりなどが少ない場所でするのが良いですね




今回使う工具はこれだけ 13mm のハブスパナと
小振りなモンキーレンチが有れば O.K






ハブの回転部、ここの奥に有る玉押しに 13mm の
ハブスパナを使います これは VAR バールの工具
もう 40数年は使っています






玉押しにスパナ、ロックナットにモンキーを使い
ロックナットを緩めます 写真では手を両方
内側へ力を入れています ※ ここは正ネジね

モンキーレンチにも正しい使い方が有り 今回の場合
この様に使うのが正解で、裏向けに使うのはボルトの
角などを舐めやすく良くないですね






ロックナットが外れました 裏には 74 の刻印

このハブの開発は 1960年その後 1985年頃に
コルサレコードが登場するまで作られたのじゃ
ないでしょうか






次は舌付ワッシャーを抜きます これは入れてある
だけなので引き上げれば抜けますよ




そして玉押しを外します 茶色い色をしているのが
潤滑剤 Microlon マイクロロン・・・




玉押しを外すと反対側からシャフトが抜けます
この時一緒にスチールボールも落ちる事が有るので
無くさない様に注意して下さい





とても綺麗な状態です この茶色いのがブルーの色が変化した Microlon マクロロンの
ルブリカント これは水分に弱く水が回ると変色し オイルの様に柔らかくなってしまいます






ボールレース、玉受けに有るボールは先の細い物で
ハブの中に落せば良いですね 反対側から出てきます








茶色く変色した潤滑剤と 使用時のケースの中の色
このルブリカントは素晴らしい性能を発揮してくれますが
この様な防水対策が考慮されていない 古いタイプの
回転部にはあまり使わない方が良いかも分りません






回転部分に使われているパーツはこれだけです
最近の防水シールが多く使われた物と比べれば
凄くシンプルですね




カンパニョーロのハブに使われているスチールボールは
当時の国産にはあまり使われていないサイズでした
ノギス読みで 5.5 ~ 5.6mm 程度






スチールボールって直径の寸法で言われると分り難いですね
呼び径で言えば 7/32 サイズ 5.5563 ミリです 少し大きな
ボールが使われています





さすがにカンパでもヘッド小物やハンガー小物では虫食いが起きる事が有るのですが
このハブは長く使っても不思議と虫食いが起きた事が有りません 予備として新しい
ボールも手元に有るのですが、まだまだ使わなくても良さそうですね 次回はパーツの
洗浄を行いましょう

次の作業 【 オールドカンパ ハブの洗浄 】 

コメント (3)
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Spin スピン パーツクリーナーの洗浄力

2013-06-16 20:10:42 | メンテ 用品
先日からハブのメンテナンスで使っている Spin スピンのパーツクリーナーですが
これがどれ程の洗浄力を持っているかご覧頂きましょう





SPIN株式会社から発売されている自転車用のパーツクリーナー
これは良いですよと営業担当者の方から勧めて頂き 先日初めて使いましたが
これの洗浄力を皆さんにご覧頂きましょう






このクリーナーは一度使った物を保存し再度使う事も
出来ます その為私は密封出来るガラス容器を使って
います

自転車整備に使う私の工具には良い状態を保って
おきたいので何時も薄くオイルを引いています
これを使って少し試してみましょう






40年以上使っている VAR バールのハブレンチですが
これにも薄くオイルが乗っています





そのレンチを一度使って保存していたパーツクリーナーに
浸けてみました 時間は 5秒強程度







はっきりと区別が出来る程に見切り線が付き
オイルが落ちています これは擦る事無く
そのまま引き上げた状態です 

これは凄いですね想像以上の洗浄力です






何時もの様に少しオイルを引いておきましょう
元の黒い色に戻りました





この会社は他にも優れたグリスやオイルも扱っています そしてそれらの
効果を発揮するのには部品の洗浄を確実に行うのが大切だと謳っています
これは私も同感でいかに汚れを落すかを考えながら整備は進めます

部品の洗浄に良くガソリンを使う事もやりますが あれはかなり手が荒れ
爪なんかはパシパシになってしまいます それも覚悟の上なので別に良い
のですが SPIN のパーツクリーナーはそんな事は無く肌には優しく思えます

1 リットル容器のこの商品、お値段が 2100円と高価ですが 一本は手元に
置いても良い商品だと思います

スピンの Webショップはこちらです 【 SPIN OFFICIAL STOR 】

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茶こしで 遊ぶ

2013-06-14 21:05:21 | 製作・加工
先日ガラス瓶で自転車の部品を洗浄した時に、欲しいサイズの茶こしを
見付ける事が出来ませんでした 今回丁度良い物を探し当てたのですが
このままでは使い難いです ちょっと小細工をしてみようかな




自転車のパーツを洗浄する際この右の瓶の中で洗いたい
のですが小さなボールなどは取り出すのが大変です




そこで口径に合う茶こしを使おうとしたのですが
深さが足らずクリーナー液に届きません








そしてこまめに探していたら この様な深い物が
有りました、これならいけます でもこのままでは
使い難いので使い易い様に少し手を加えてやり
ましょう




茶こしと言っても素材は金物 それを触るのは
このくらいの道具で良いかな イメージは私の
頭の中で施工図面なんて大層な物は無いですよ






この丸い茶こしに持ち手を付けてやれば良いのじゃない?
持ち手はスポークが良いじゃない






そのまま使う訳にも行かずプライヤーで挟みながら
ちょっと形を作ってやりましょう




取りあえず最初の加工はこんな感じ






ちょっとこの曲がりの部分は開かない様に
ハンダで止めるのが良いかな ステンレス用の
ハンダを使いましょう






こんな感じかな ただ付いていれば良いんだけど
つい半田を盛りたくなります この辺は少し難しい
ですが温度管理が出来れば可能かな






スポークの先っちょを、ちょいと曲げます






こんな物を、ここへ付けてやれば良いんじゃない?








この部分に これを付けるのですが仮止めする物が
無いね 手も二本しか無いし・・・ ちょっと無い頭を
絞ってなんとかやってみましょう






これでどうだ? こう言うものは最初の一発目が
間違いなく綺麗に出来ます もう少し綺麗にと思い
何度もハンダを触るとまず後悔しますね 今回も
思っていた以上にハンダが広がっちゃいました 
ま、丈夫で良いけどね






ほら茶こしに取っ手が取り付きました






ちゃんと使えそうですね これでパーツクリーナーの
無駄も少なくなり 小さな部品も上手く洗えそうです





まあくだらない事ですが 無ければ作っちゃえのノリです
失敗も良くしますがこんな物を考えながら作っている時間は楽しいですね
次回のメンテナンス時には一度使ってみましょう

コメント (2)
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TOPEAK トピーク 携帯用チェーン工具

2013-06-12 20:12:43 | 自転車 工具
自転車関連の商品を展開する台湾の TOPEAK トピーク これの輸入卸しは
株式会社マルイと言う神戸の会社です ここから出ている自転車用ツールの
携帯用チェーンツールを見てみましょう






TOPEAK Super Chein Tool スーパーチェーンツールと
言う商品名です かなりしっかりとした包装がされて
います






商品を出してみました 
これだけの部品で構成された商品で
チェーン切りの他に 5mm.6mmのアーレンキー
チェーンを保持するフックとのセットです




チェーン切りとして使う場合は 付属のアーレンキーで
矢を送りだします お値段は 1890円






パッケージには使い方と 黒いゴム部分の拡大図が
載っています






他の工具をまとめるための黒いゴム質のホルダーです
拡大図の部分には小さな穴が二か所開いています






その穴はチェーンのアンプルピンを予備として携帯
する為の物ですね 確かにここへ入れておくと、折れる
事は無さそうですが いざ奥まで入れると抜くのが大変 
この時にピンを折ってしまいそうです

この穴を利用するならピンにはオイルを塗っておく方が
良いですね






私の手元にはもう一つ可愛いのが有ります 今回の
物でも結構小振りですが それよりまだ小さいですね
自転車で携帯するなら小さな方が良いかな・・・

大きな方は普段の整備でも使えそうな気はします






この小さなチェーンツールは このツールセット
ミニ 18+ と言う中の一つです でもリビルトキットとして
チェーンツールだけの購入も可能です

商品名は チェーン ツール ヘッド(TRK-T014)
1659円のお値段です ちょっと魅力が有りますね





これから葉が開くのかな若い緑 元気そうで良いですね

携帯用工具、私は自転車を組んで細かなセッティングが出来ていない時には持って走る
事が有りますが普段は持っていません しかし先日ちょっと商品として怪しいコネクトリンクを
見てからチェーンツールは持っていた方が良いのじゃないかと思い始めました 昔ならチェーンの
修理には釘と石でも拾ってくればどうにかなりましたが 最近は釘なんて落ちていないしね(笑)

トピークのこれらの商品どちらもしっかりした造りです 私の好みは小さな方ですが
皆さんはいかがかな?

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ハブのメンテナンス Spin グリスを使う

2013-06-10 20:05:23 | 自転車整備 ハブ
先日から行っているハブのメンテナンス 分解した各部品の洗浄も終ったので
今回はグリスを使いハブの組み立て調整の様子を多くの写真を使いご紹介致します





前回各構成部品を綺麗に洗浄しました これはメンテナンスをする上ではとても大切な事です
グリスアップは作業環境も大切で、出来るだけ埃が立ち難い場所や用具でしたいですね






今回のハブは SHIMANO DURA ACE HB-7800
グリスは SPIN スピンを使います

記事の文中では、このハブの DURA-ACE の文字が
読める状態で 頭側が左 末尾側を便宜上、右と表現
しましょう




使う工具は 17mm と 15mm のハブレンチ それと
5mm のアーレンキーです






まずスチールボールにグリスを塗布します これは
使用するグリスに依ってその方法も変えれば良いですね 
今回は容器の蓋へ少量のグリスとボールを入れます






SPIN の会社の案内では このグリスの使用量は
蓋に取ったグリスにボールを転がす程度で O.K と
しています レースに使う決戦用車輪ならこれで
良いと思いますが 練習に使う車輪なら防水効果も
考え、もう少し多くても良いかと思います この辺は
使用環境に合わせ考えれば良いですね








樹脂製のケースにボールを嵌めて行きます
ボールを穴の上に置き指で押してやると簡単に入ります






全ての穴へボールが納まれば完了で左右する事は
同じです ボールのサイズは 3/16 直径 4.7625mm
これが片方 13 個使われています






ハブシャフトの玉押しの根元へシールを取り付けます

ハブシャフトのこちら側はこれ以上分解出来ません
おそらく玉押し部分が圧入されているのでしょう
こちらがハブの右側になる様、新品時は組まれています





ゴム質の防水シールですがこれには方向が有り
溝の有る方が外側です






玉押しに溝が刻んで有りそこにシールが入ります
溝とシール本体にもグリスを塗布します ここは
防水の要なのでしっかりとグリスを塗った方が良い
でしょう






シールを溝へ確実にはめ込みます






シャフト本体にも薄くグリスを伸ばします これは
腐食や錆を防ぐ為だけの目的です 必要以上に
塗布する必要は有りません








脱着可能な方の玉押しにも同じ要領でシールを
装着します この写真を見て感じて頂けるかと
思いますが かなり滑(ヌメ)り感の有る SPIN の
グリスです






シャフト関係のグリスの塗布が終わったので
ハブ本体側へ作業を進めます






ハブの回転部分の内部にグリスを塗布しますが
このハブにはもう一つダストキャップが有り
それを取り付ける溝が有るのでそこにも忘れず
グリスを入れましょう






ハブボディの準備も出来たので 先程組み付けた
リテーナーを入れますがこれにも方向が有ります
上の写真が表 下の写真が奥に入ります




方向を合わせリテーナーを玉受けに入れます






ここで一旦シャフトを差し込み指先で回してみます
もしボールの方向を間違っていればここで気が付きます
これは面倒かと思いますが確実な整備をする為に確認
した方が良いですね そしてグリスの量もここで見て
おきましょう








リテーナーの確認が終われば インナーダストキャップを
取り付けます これも方向が有り突起のある方が外側です
本体の溝にパチンと嵌ります








最終的に回転部のグリスの量を調整してから
ハブの右側からシャフトを奥まで差し込みます




車輪を裏返し ハブの反対側に左の玉押しを
ねじ込みます





その前に 5mm のアーレンキーを 右側のシャフトの
六角穴に差し込み、シャフトの共回りを防ぎましょう






左側の玉押しを装着しました ※ ここは正ネジです






次にロックナットをねじ込みます ここでは他の
回転部分で良く見られる 舌付ワッシャーなどは
使われていません





これで各部品の組み付けが終わったので 玉当りの
調整をします 指先に神経を集中しガタが無く回転も
滑らかな場所で固定しましょう 

固定は玉押しに 17mm ロックナットに 15mm のハブスパナを
使い 玉押しを左、ロックナットを右回転方向へ力を加え
お互いを締め合う事でネジをロックします





少し大きな写真で休憩しましょう 今回は長いので疲れましたよね(笑)

ハブの左側です奥の玉押しと外側のロックナットの締め込みは シマノの資料では
15~17N-m と案内されていますが 私はあまり気にした事は有りません ネジを
切ってしまわない程度にキツク締めておけば良いと思います




これでハブのメンテナンスは完了です






自転車にホイールを取り付けましょう 自作の
フロント用エンドホルダーが重宝しています






前輪を自転車に装着しホイールを左右に動かし
ハブの玉当りを再度確認します 防水シールが
良く効いたハブは 単体では回転部のガタがとても
分り難いので ここでの確認は必ず必要ですね 
ガタを感じるなら再度、調整をします





SHIMANO DURA ACE HB-7800 回転はシールが良く効いた独特の重さが有りますが
それのお陰で水も内部に回る事も無く 水に弱い Microlon の潤滑剤もとても良い
状態を保っていました

今回は始めて使う SPIN スピンのパーツクリーナーを使い グリスもスピンを使って
みました このグリスも次回のメンテ時にどの様な状態なのか楽しみですね

今回の長い記事に最後までお付き合い頂きお疲れになった事だと思います
有り難くお礼を申し上げます

前回の記事 【 SPIN PARTS CLEANER スピンで洗浄 】

コメント (5)
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