Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

シマノ 105 ペダルのオーバーホール/分解

2016-05-20 20:13:20 | 自転車整備 ペダル
シマノの105シリーズ PD-5700 SPD-SL ペダルのオーバーホールを行います
沢山の写真で解り易くご案内させて頂きます





シマノのビンディングペダル PD-5700 105シリーズです DURA-ACE 以下のグレードは
基本的に同じ構造です 使用頻度の少ない今回のペダルですが分解整備を行いましょう






シマノのアルミプレートの SPD-SL ペダル PD-5700




分解に必要な工具はまずこれだけです シャフトを
外した後に次の作業へ進みます






ペダルの回転部分の分解は、この黒い樹脂の
ロックボルトを緩めます






ロックボルトを緩める為の工具 シマノの純正です
TL-PD40 これは絶対に必要です、使わないと後で
酷い目に合います






ペダルのロックボルトに工具を装着します






工具の四角部分は約36mm 有ります 少し口が大きく
開く工具が必要です ここで使っているのは設備工事で
良く使うトラップレンチと呼ばれるものです 使える物が
他に有ればこれに拘る必要はありません




結構固く締まっているのでペダル側も何かで
保持した方が良いと思います






ネジを最後まで緩めシャフトと回転部分を抜きます
※ ロックボルトはペダルの左側は正ネジ 右側は
  逆ネジです






シャフトと回転部分の一式が取り外せませた ケースの
端が茶色いのが少し気になります 良く観察しながら
作業を進めます




ペダル本体の内部デス奥にネジが見えています
入口付近はロックボルトがきつく入っている部分です





左右のシャフトが抜けました 次は回転部分の分解に進みます






先程気になったケースの端の色 左側は銀色をしています
この原因が分からないですね・・








回転部分の分解には 10mm のスパナ 出来れば
薄い物が有れば良いと思います




この回転部分の玉押しにスパナを掛けるのですが








薄いスパナと通常の物ではこの様な違いが有ります
この後上のロックナットにレンチを使いますが、通常の
スパナではレンチの掛りが浅くなってしまいます






ロックナットに使うのは 7mm メガネレンチが良い
でしょう






カップ&コーンの構造です 玉押しとロックナットの
両方に工具を使い ロックナットを緩めます








次は玉押しを外します 全て正ネジです




玉押しの奥にはボールが使われています 3/32 の
小さな サイズが 12個です






ベアリングのケースも簡単に引き抜けます






このケースに方向は有りません表裏同じ造作の様です




奥にも 3/32 のボールが 12個使われています






ベアリングのケースに隠れていた内部です
シャフトのこの部分が奥の玉押しになっています




シャフトに差し込まれた樹脂製のブッシュを
抜きます 差し込んであるだけなので少しの
手応えを感じながら引き抜けます








ロックボルトの端に金属製のリングが入っています
片方が玉受けの様な形状をしていますが そこには
直接ボールが触れている形跡は有りません








黒い樹脂製のロックボルトは差し込んで有るだけです






シャフトの一番クランク寄りにゴム質のシールが
入っています




とても貧弱な感じがします 傷めない様に気を付けないと
これだけの部品の供給はされていません






これで回転部分の分解は完了です
始めに気になったケースの色ですが ベアリングの
焼けかとも思いましたが内部まで均一に同じ色を
しています 玉受け部は白い色をしているので
焼けた訳ではなさそうです 理由は解りませんが
このまま使いましょう





左右の回転部分を分解しました 初めてオーバーホールをした時には
考えが及ばなかった事も少しずつ違う見方が出来る様になって来ました
この小さなボールと回転部分 これが本体の片側だけで脚の力を受け止めて
いる事に大丈夫なの? と感じていましたが、思いの外しっかりしているじゃ
ないのかと最近思い始めています

この後の作業 【 シマノ ペダル 105 オーバーホール 洗浄、グリスアップ 】

今回の作業で専用工具は絶対に必要と書きましたが それを使わなかった為に
ロックボルトが破損し、次の様な酷い目に合っています
過去記事 次の三部作 述べ7時間の物語は結構面白いですけどね・・ 
【 ペダルの整備 悪戦苦闘 】 【 ペダル こやつは手強いぞ 】 【 ペダル 雪辱戦の行方は 】

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第 70回兵庫県民体育大会 自転車競技大会

2016-05-18 20:14:44 | 自転車競技
お天気の良い 5月15日に兵庫県明石自転車競技場で大会が開催されました
その様子をご案内致します





今回は競技役員の依頼が無かったので観戦と選手のサポートで出掛けました
プログラムの表紙は JCFの強化選手、伊藤歩登(アルト)君







選手受付が午前9時~9時30分 9時50分から開会式が始まりました 前回 4月の記録会から
朝練習が無くなり選手達はいきなり競技を走る事になります 選手達に話を聞くと概ね不評です
選手宣誓はプログラムの表紙にもなっている伊藤選手






DURA-ACE のチェーンホイール チェーンは金色を
配した IZUMI です 綺麗ですね






今回は珍しく競技場のバック側からも観戦してみました
ホームの審判棟と 1コーナー~2コーナーです





1KmTT が始まりました 松岡 亮選手 1分14秒100 7位





伊藤歩登選手 1分8秒299 優勝





伊藤君のクールダウン 絵になりますね





スタート地点に向う小原洋未選手は元競輪選手です 1分10秒367 2位





BOMA のピストフレームのリアエンド付近 ホイールは CAMPAGNOLO GHIBLI 格好良いですね





ホーム側へ帰って来ました 4Km スクラッチ予選 黒いキャップは松元徳泰 元国体選手
少し前からピストに乗り始めていますが まだ昔の勘が戻らない様です ロードは良く
練習していますがやはりピストとは別物の様です





ケイリン予選 白い帽子の 1番車は小原選手 後方から最終バック一気の捲りで快勝
決勝戦も鐘過ぎの 1コーナーから早目の仕掛け 後方から一気に前団を飲み込み
ブッチギリの大差で優勝しています 上がり 12秒390






明石自転車競技場は JR明石駅前の明石公園の
中に有ります






公園内は緑が豊富でとても良い環境です
自転車競技場の隣接には明石城も有ります
お城の石垣です






明石市は日本標準子午線の街です 遠方に見えるのは
明石天文科学館 標準子午線上に建っているそうです
道路に有る消火栓の蓋はその科学館と明石海峡大橋です






明石で有名な魚の棚と 地元名物は明石焼き
たこ焼きのもの凄く柔らかい物ですが 地元では
玉子焼きと呼ばれています だし汁で食べます






こんな感じかな・・ 680円(だったと思う)




明石の紹介もさせて頂きました 来年はスポーツマスターズが
開催されます 明石にお越しになった選手や応援の方々も
是非明石焼きをお召し上がり下さい





KOGA KIMERA TRACK 1974年にオランダで設立されたブランドですね 伊藤選手が
ANCHOR から乗り換えています JCF の強化合宿で初披露するので Kinoさん写真は
それまで待って下さいと言われていました(笑)
久し振りに役員を離れての試合会場 とても楽しい一日を過ごさせて頂きました

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ホイールカバーのお手入れ

2016-05-16 20:39:33 | よもやま話
自転車のホイールとタイヤを保護するカバーですが それの補修をします
大事にして長く使ってやりたいですね






この様なホイールカバーが有ります 最近多く見られる
ホイールバッグとは少し違いますが自転車にホイールを
装着したまま使える便利さも有ります




この便利なカバーも使えば汚れるしゴム紐が伸びて
しまいます 今回は洗濯をしてゴムを交換します






これも今回が初めてでは有りません 手芸屋さんで
ゴムを買ってきました その中にゴム紐通しも付属
されていますが、これは短くて使い難かったです




そんな事も有り先日ブログで紹介した スポークを
使った自作の紐通し これを使いましょう






先端は滑らかに進む様にボールベアリングが付いています
後ろには紐を通す所を曲げ加工し、半田付がしてあります








では道具にゴム紐を通し袋の中を進んで行きましょう




長い道具なのでかなり素早く進んで行きます






先端とゴム紐が出て来ました 以前した時の煩わしさが
無く、あっと言う間の作業です この道具は作って
良かった・・・






両サイドのゴム紐が通りました 次はその紐の処理です






ゴム紐の先をループにしそこへフックを取り付けます
パーツは全部再利用しています






ゴム紐をループにする為に使った金具の部分を袋の
中に収めます 






そして別の金具を使い袋に固定します これが 4ヶ所
有りますが全てが固定出来たら完了です




出来ました・・




先のフックをスポークに掛けカバーを伸ばしながら
ホイールに被せて行けば O.K 自転車に車輪を付けた
ままでも使えるのが良いですよ





緑色が綺麗な色になりだしましたね

今回の仕事も自転車に係わるものの一つですが男がこんな事に悪戦苦闘している姿は
見ていると面白いでしょうね

紐通しの制作風景 【 ゴムひも通しを 作る 】

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ロードバイク 後輪に違和感

2016-05-13 20:09:28 | ホイール
自転車で走っていると後輪に違和感を感じます 良く観察してみると
その原因が判明、お尻を突き上げる様な感じは何だったのでしょう






ロードバイクで走っていると後輪から何かを
感じます 昨日からかすかに感じていた事が
今日酷くなってきました 




走っている途中で良く観察すると原因はこれですね
タイヤが回ってバルブがいがんでいます こうなると
外では手が付けられないので直ぐに帰って来ました 




ホイールを外します 空気を入れる時には大丈夫
だったので 出掛けてから回ったのでしょう




原因はリムセメントの劣化に依るタイヤの剥離でしょう
ペダルを踏むと進行方向へリムは回ろうとします 
タイヤは地面に踏ん張ろうとし逆の力が掛ります
バルブが曲がるとタイヤの一部が脹らみ それが
規則的にお尻を突き上げる症状を起こします

下り坂などでブレーキを多用した時はこの逆の力が
お互いに掛り結果として同様にバルブが曲がる事が
有ります いずれにしろチューブラータイヤの
接着強度が弱くなると起る事です




空気を抜かなくてもタイヤとリムの縁が切れます
恐い状態です






空気を抜いてタイヤを外しました






リムセメントの状態です 風邪を引き接着力が有りません
タイヤを張り 1年少し パンクもしないのでそのまま使って
いました、反省しないといけません








前輪もタイヤを外しました 状態は後輪と同じです
前回は古いリムセメントを綺麗に剥離し ベッドを
新たに作って 一度目のタイヤ張りでした まだ床も
薄いので早い時期にこんな状態になるのでしょうね




タイヤはバルブの損傷もなくまだ使えます






リムのセメントの状態はまだ完全に死んでいる訳では
有りません 爪で押すと柔らかさが残っています






その様な状態なら リムセメントを塗ってやると
古いセメントも生き返ります ベッドを造る要領で
セメントを塗っておきます






今迄はタイヤにセメントを塗る事はしなかったのですが
私自身、昔の様に自転車を操る技術も落ちています 
タイヤ側にもセメントを塗って しっかりした接着力を
確保します






これで少し放置します タイヤのセメントが濡れた
ままでは、さすがにリムに入れるのが難しいです




リムにセメントを塗っている間に表面は乾きます
10分も有れば充分です




折角タイヤも外したのでホイールの振れ取りも
しました






タイヤを張る準備をします






タイヤを入れる前に少し空気を入れますが このタイヤは
サイドが固いので空気の量はほんの少しで良いですね
この辺りはタイヤに合せて調整しています 上は入れ過ぎ
です






リムセメントを塗ります 良い感じですね 
先程の分と合せ 9グラムのセメントを使っています






タイヤを入れ 8キロまで空気を張りました バルブも
真っ直ぐに入っています(笑)





前後のホイールのタイヤの貼り替えを終えました リムセメントが乾けば使えます
今回の症状は半年に一度程度 タイヤを張り替えると古いセメントも絶えず生きた
状態で使えます 普通ならそれまでにパンクやタイヤの寿命が来ますが、距離を
乗らない自転車は気を付けないといけませんね 何時まで経っても勉強です・・ 

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ピストのハンドルポジション ステムを試す

2016-05-11 20:26:30 | ピスト
今使っているトラックレーサーのハンドルのポジションを変更する計画です
手持ちの中のステムを試してみます





今回の計画は先日バンクを走った時に体型の変化も有りハンドル位置を
少し高くしたいと思った処から始まっています ステムを上げれば済む事
ですが 今回は浅い曲りのハンドルを使いハンドルの下部の握り部分を
上げようとしています








このハンドルステムは選手時代に使っていたものですが
CINELL チネリの MOD CHAMPION DEL MONDO
チャンピオン・ド・モンド 鉄製のマースバーは
少し珍しいですよね

※ このハンドルの名称は  Championではなく
  Campione(カンピオーネ)だそうです 友人が
  その様に教えてくれました






これに使っていたステムが NITTO PEARL G だったでしょうか
この頃は溝無しと 1本溝 2本溝が有ったと思います 現行の
パールより綺麗ですよね 国産のステムの中では一番好きでした




ハンドルを交換する為にドロップやリーチを測って
いましたが 突出し 100mm のステムを使えば良さそうです






このパールのステムが 100mm です これを試して
みましょう




ハンドルクランプが 25.6mm程で 少し微妙ですが
一度チャレンジしてみます








バーテープを剥しました






クランプボルトは前から作業をするタイプです






6mm の T型ハンドルのアーレンキーを使います
この工具も使う場所に依ってはとても良いのですが
大きな力が要る時は 工具の捩じれも発生し、少し
弱いですね






少し長いタイプのアーレンキーを使います






クランプボルトを外しました






ハンドルを抜き易くする為にクランプ部を拡げます
アルミは結構硬いですよ 大きなマイナスドライバーを
使っていますが、傷が付かない様に丁寧に進めます






それ程無理をする事無く外れました




鉄のハンドルですが錆びも無く綺麗な状態です






ステムも腐食も無く綺麗な状態を保っています
でも折角だから少し磨いてやります





今回のハンドルは外径 24.0mm クランプ 26.0mm ステムが入るでしょうか
入ればこのまま使う事が出来ます






入れて見ます 少し固いですね・・






スプロケットリムバーのハンドルを差し込んで
拡げますが 傷を浸けずに行うのは限界が有ります




では違う方法でやってみましょう アルミより柔らかい
木材を使います






木でクサビを作りステムの割に叩き込みました
これでも シャロ―タイプのアールの小さなハンドルには
入りません 多少予想はしていたのでやっぱりか・・ と
言う処です






もうハンドルに入れるのは諦めてステムの状態を
見ておきます






引上げ棒が茶色い色をしていますが これは錆びでは無く
カンパのピーナツグリスですね 今考えれば贅沢です






臼には薄く錆が出始めているのでオイルを塗っておきます
これでまたステムには休んでおいてもらいましょう




このステムが使えないとなると他のステムを持って来ても
駄目ですね 1インチスレッドタイプのステムでクランプの
前面が開くタイプが要ります




スレッドからアヘッド用のコラムコンバータを使わない限り
選択はこれ一つですね NITTO UI-2 フロントが開くタイプです




お茶でも飲みながらどうするか考えますか
クロモリの NJS フレームに似合うステムでも
無いですしね・・・





コントラストも鮮やかに上手く撮れました 今の時期は草花にも勢いが有りますね

今回はステムを上げれば済む処を、自転車の容姿を考えステムの高さは維持し
ハンドルの下部だけを上げる事を考えていましたが その為に似合いそうに無い
ステムを使うのに少し抵抗が有ります ロードならクロモリでも、このステムで
良いんですけどね

前回の記事 【 ピストバイク ハンドルポジションを考える 】 

コメント (10)
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