「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

【新型インフル UP DATE 2】新型インフル対策の充実を~4/27 防災等安全対策特別委員会

2009-04-27 19:31:21 | 各論:新型インフルエンザに備える

 4/27 私が副委員長を務めさせていただいております防災等安全対策特別委員会が開催されました。

 まさに、「豚インフルエンザ」が蔓延し始め、たいへんなこの時期、新型インフルエンザ対策の充実を求めて、6つの観点から質問いたしました。


区民に対する情報発信の観点から
①個人でできる新型インフルエンザ対策のリーフレット配布や、ホームページ上での公開を積極的にお願いしたい。

回答:区民への情報提供は、やっていく。区のホームページでも掲載している。しかし、その場所が探しにくい実態もある。

②あらゆる機会を通じて、情報発信を区民にしていただきたい。
例えば、「防災フェア」「交通安全週間」「消費者相談」「健康まつり」などの機会を通じて、安全安心のために必要な情報をすべて発信する。その中に、「新型インフルエンザ対策」も発信することをお願いしたい。

回答:防災フェアや避難訓練の機会を捉えて、「新型インフルエンザ」の情報提供をうけることもできるように工夫していく。

③リスクコミュニケーション
区の考え方を説明し、区民から意見を聞き、合意形成をはかるリスクコミュニケーションを行っていくべき。
例えば、
*保育園が休園になること
*プレパンデミックワクチン接種の優先順位
などを、説明の上、区民の合意形成をうるようにお願いしたい。

回答:パブリックコメントを募集する過程を通じて、リスクコミュニケーションを行う。

小坂要望:ネット上だけでなく、講座のあとの質疑応答の時間を多くとるなどして、リスクコミュニケーションの機会を多くつくっていただきたい。


医療体制の観点から
①医療従事者が、出動時に万が一、新型インフルエンザに罹患した場合の補償の整備はどのようになされているのか?

回答:話がまだまだ進展していない。


感染症危機管理ネットワーク会議のあり方の観点から
①原則非公開であることの是非は?

回答:ざっくばらんな話し合いをできるように非公開としている。

小坂要望:感染症危機管理ネットワーク会議の準備会は非公開でもよいかもしれないが、最終段階の決定をする会議は、公開であっていただきたい。

 

Ⅳ現在、策定されている「新型インフルエンザ行動計画」の改定の必要性の観点から
)平成19年7月策定(当時人口102,431人)から人口が11万人を突破して、増えている。
)発熱センター、発熱外来の整理がなされつつある。
)わかりやすい用語の使用の必要性がある。
例えば、中央区や東京都は、「レベル」を用い、国やWHOは、「フェーズ」を用いている。一般のひとには、わかりずらい。各段階に一言でイメージして理解できる日本語名をつけて、括弧書きで、「レベル」と「フェーズ」を補足するようにするなど改善すべきである。

回答:確かに、「レベル」と「フェーズ」はわかりにくい。「行動計画」は手直ししていく。


Ⅴ中央区の事業継続計画(BCP)の観点から
①行政側も、如何にするかを問題意識として挙げられている区立特別養護老人ホームなどを運営する指定管理者がBCPを作成することの指導は、通っているのか。

回答:福祉保険部を通じて、働きかけを行っている。

小坂要望:今、まさに発生するかもしれないから、早く整備することを指導していただきたい。

②万が一、選挙の期間に流行が当たった場合の考え方は?

回答:法令でも定められ、難しいかもしれない。選挙をする場合、感染がおこらない工夫をする。

③職員が、出動時に万が一、新型インフルエンザに罹患した場合の補償の整備はなされているのか?

回答:補償の整備はある。

Ⅵタミフルなどの備蓄の考え方
①タミフルの備蓄は、東京都のマターなのか。

②東京都で400万人分を備蓄するが、期限切れで破棄することは、非常にもったいないが、なんとかならないものか。

回答:都が配分するものである。

小坂要望:都のマターゆえ、言えない状況があるが、しかし、薬局、薬剤師のかたがたとの連携で、流通を見直し、タミフルを調達する形もつくれるかもしれない。うまくすれば、400万人以上のタミフルの調達も可能かもしれないと考える。

以上、

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【新型インフル UP DATE 1】豚インフル 発生 「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態」

2009-04-27 11:48:53 | 各論:新型インフルエンザに備える

厚生労働省ホームページより
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090426.html
下線は、小坂による。

豚インフルエンザの広がり、重症度に注目していきたいと思います。
本日開催の防災等安全対策特別委員会の重要なテーマのひとつであります。

 なお、皆様、『備えよう、個人でできる新型インフルエンザ対策』なるリーフレットを中央区保健所が作成しておりますので、よく、ご参照ください。
第一号のリーフレット⇒http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/hokenzyo/hokenzyo1/2008.01.23sinngata_infuruenza/files/singata_innhuru_chirasi.pdf

 お手元にない場合は、ファックスいたしますので、ご連絡先をお教えください。
 メール:kazuki.kosaka@e-kosaka.jp


****以下、転載****

豚インフルエンザに関する4月26日記者会見 [世界保健機関(WHO)マーガレット・チャン事務局長4月25日発言(仮訳)]

WHO事務局長は、メキシコとアメリカの一部における豚インフルエンザA/H1N1事例に対応し、状況を評価し適切な対応を事務局長に助言するための緊急委員会の会合を開催した。

本委員会の設置は、国際保健規則に基づくものであり、様々な分野の国際的な専門家で構成されている。

2009年4月25日(土曜日)に、緊急委員会の第一回会合が開催されたところ。

現在の状況について得られているデータを検討した上で、報告のあった症例に関する臨床的特徴、疫学、ウイルス学及び適切な対応に関して、情報が不十分な点が多いことが分かった

委員会は、円滑に議論を進めるためには、いくつかの具体的な疑問に対する答えが必要だったと助言した。

しかしながら、委員会は、現在の状況は「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態」とするに見合うと合意した

この助言に基づき、事務局長は、現在の状況は、国際保健規則が定めるところの、「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」に該当すると決定した。

公衆衛生的な対応に関し、事務局長は、国際保健規則に則り、委員会の助言に基づき、全ての国がインフルエンザ様の疾患や重症肺炎の異常な発生に対するサーベイランス(監視)を強化するよう勧告した。

さらに同委員会は、インフルエンザパンデミックの警告レベルが現在のフェーズ3で妥当かどうかに関して判断する前に、より多くの情報が必要であると合意した。

(注)「国際保健規則(IHR)」は、感染症等の国際的な健康危機に対応するためのWHOの規則。「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と認定されると、事務局長はWHO加盟国に対し、国際保健規則の規定に基づく保健上の措置や国際交通等についての必要な勧告を行うことができる。

原文については以下のリンク先を参照してください。

WHO | Swine influenza
*****以上*****

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする