産経新聞元旦号に、野球評論家野村克也氏とスポーツプロデューサー三屋裕子氏の新春対談が掲載されています。
紙面では、苦境を乗り切ってきた野村氏の話の内容から、苦境に立たされている現在の日本を救うヒントを見出すところにあったと産経新聞の企画の意図を掲載しています。
その対談を読み、今の中央区にも通じる問題が書かれていると感じました。
野村氏の発言部分を抜粋します。
*****引用*****
野村氏:戦前戦後を生きてきたわれわれは、食べていくのに精一杯という時代を経験したけど、いまはそういうのがないからね。将来の野球界を背負っていく人たちにも、「なんのために」というものが欠如している気がします。チームのためにでも、家族のためにでも、なんでもいいよ。そういう「何々のために」という思いが強ければ強いほど充実すると思うんだけど、目標設定がぼやけている。
*****引用終わり*****
根本的・本質的な問題とは、「目標設定」です。
中央区政にも、はっきりとした「目標設定」が必要だと思います。
百歩譲って、その「目標」があるとするならば、もっと区民と共有する必要があります。
同じ記事の中で、
*****引用*****
野村氏:『教えないコーチが名コーチ』という名言がメジャーリーグにはあるんです。選手自身の問題意識を育てることが重要だという意味でしょう。自分で「なぜ」「どうすればいいのか」ということを考えて、答えが見つからないとき、初めてコーチに答えを出してもらう。日本の指導者は「オレは一生懸命仕事している」「オレはこんな理論を持っている」と、自己満足のPRをしているように見えてしようがないんです。
三屋氏:心理学のリーダー論のところに同じようなことが書かれていました。
習熟度の低いチームの場合は説得・説明型のリーダー、中程度なら参加型、そして習熟度が高ければ委譲型、つまり権限を任せるようなリーダーが求められると。 メジャーリーグは選手の習熟度が高いから、任せた方が力が発揮できるでしょう。
逆に、子ども達の場合は、任せたらバラバラになってしまうから、根本をきちんと伝えられるリーダーが求められる。
*****引用終わり*****
(なお、引き続きの対談で、野村氏は、少年野球の指導で、子ども達に基本的に「野球って楽しいだろ」ってことを教えたと述べています。)
今、中央区政は、「説得・説明型」の段階であり、よい政策は確かにあるのだけれど、区民とともに考え、創ることをどれだけやってきたかといえば、まだまだできることはあるのではないかと思っています。
「参加型」「委譲型」へと変えていく必要性を私は考えています。
「説得・説明型」で、行政や区議会に全部任せておくと、区民は、区政の方向性を思い悩むことなく、ご自分の仕事・老後・教育・子育て・趣味・娯楽などに徹することができ、それはそれで悪くはないという一面はあるでしょう。
でも、政治哲学者ハンナ・アレントがいうように、ひとの活動には、work・labor・activityの三つのバランスがとれることが大切です。
日々の糧を得るlabor、何か創りあげるwork、社会的な活動に参加するactivityです。
そのひとなりの、三つのバランスがとれればよいと思いますが、もし、中央区でactivityを行いたいと思うひとがいれば、その基盤はたいへん弱いのではないかと思っています。
情報公開・開示のレベルや社会参加の機会、ボランティア・NPO活動の基盤整備をもっと充実させていかねばならないと思っています。
「まちづくり協議会」改革の必要性、ボランティア・NPOとの協働推進の必要性、中央区で開催される委員会・協議会などの開催日程一覧やその場で検討された内容を中央区ホームページ上でわかりやすく掲載することの必要性はその一例です。
元日のブログでも書きました。
もっと、区民と“いっしょに”考え創る中央区、このことを目指すことが、私の今年のCHALLENGEのひとつです。
紙面では、苦境を乗り切ってきた野村氏の話の内容から、苦境に立たされている現在の日本を救うヒントを見出すところにあったと産経新聞の企画の意図を掲載しています。
その対談を読み、今の中央区にも通じる問題が書かれていると感じました。
野村氏の発言部分を抜粋します。
*****引用*****
野村氏:戦前戦後を生きてきたわれわれは、食べていくのに精一杯という時代を経験したけど、いまはそういうのがないからね。将来の野球界を背負っていく人たちにも、「なんのために」というものが欠如している気がします。チームのためにでも、家族のためにでも、なんでもいいよ。そういう「何々のために」という思いが強ければ強いほど充実すると思うんだけど、目標設定がぼやけている。
*****引用終わり*****
根本的・本質的な問題とは、「目標設定」です。
中央区政にも、はっきりとした「目標設定」が必要だと思います。
百歩譲って、その「目標」があるとするならば、もっと区民と共有する必要があります。
同じ記事の中で、
*****引用*****
野村氏:『教えないコーチが名コーチ』という名言がメジャーリーグにはあるんです。選手自身の問題意識を育てることが重要だという意味でしょう。自分で「なぜ」「どうすればいいのか」ということを考えて、答えが見つからないとき、初めてコーチに答えを出してもらう。日本の指導者は「オレは一生懸命仕事している」「オレはこんな理論を持っている」と、自己満足のPRをしているように見えてしようがないんです。
三屋氏:心理学のリーダー論のところに同じようなことが書かれていました。
習熟度の低いチームの場合は説得・説明型のリーダー、中程度なら参加型、そして習熟度が高ければ委譲型、つまり権限を任せるようなリーダーが求められると。 メジャーリーグは選手の習熟度が高いから、任せた方が力が発揮できるでしょう。
逆に、子ども達の場合は、任せたらバラバラになってしまうから、根本をきちんと伝えられるリーダーが求められる。
*****引用終わり*****
(なお、引き続きの対談で、野村氏は、少年野球の指導で、子ども達に基本的に「野球って楽しいだろ」ってことを教えたと述べています。)
今、中央区政は、「説得・説明型」の段階であり、よい政策は確かにあるのだけれど、区民とともに考え、創ることをどれだけやってきたかといえば、まだまだできることはあるのではないかと思っています。
「参加型」「委譲型」へと変えていく必要性を私は考えています。
「説得・説明型」で、行政や区議会に全部任せておくと、区民は、区政の方向性を思い悩むことなく、ご自分の仕事・老後・教育・子育て・趣味・娯楽などに徹することができ、それはそれで悪くはないという一面はあるでしょう。
でも、政治哲学者ハンナ・アレントがいうように、ひとの活動には、work・labor・activityの三つのバランスがとれることが大切です。
日々の糧を得るlabor、何か創りあげるwork、社会的な活動に参加するactivityです。
そのひとなりの、三つのバランスがとれればよいと思いますが、もし、中央区でactivityを行いたいと思うひとがいれば、その基盤はたいへん弱いのではないかと思っています。
情報公開・開示のレベルや社会参加の機会、ボランティア・NPO活動の基盤整備をもっと充実させていかねばならないと思っています。
「まちづくり協議会」改革の必要性、ボランティア・NPOとの協働推進の必要性、中央区で開催される委員会・協議会などの開催日程一覧やその場で検討された内容を中央区ホームページ上でわかりやすく掲載することの必要性はその一例です。
元日のブログでも書きました。
もっと、区民と“いっしょに”考え創る中央区、このことを目指すことが、私の今年のCHALLENGEのひとつです。