「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

みんな違って、でも、それでいい

2009-06-14 02:24:44 | マニフェスト2011参考資料

 感動しました。映画『オハイエ』
 中央区の全小学校・中学校で、映画の時間にやってもいい作品だと思いました。
 はずかしながら、この映画の存在をしったのは、まさに映画をみた昨日。
 中央区登録ボランティア連絡協議会(ちゅうおうボラネット)、中央区社会貢献企業連絡会(中央ぷらねっと)、民生児童委員らの企画で実現した映画会でした。
 
 仙台市中心部で毎年行われる「とっておきの音楽祭」。
 2006年6月3日の開催を追ったドキュメンタリー映画。

 障がいのありなしにかかわらず、皆、自分が出来る形で音を奏でていました。しかし、それがすばらしい音色でした。

 脳性まひで歩けなかった子が、歌いたい思いが強まり、立ち上がり、歩き出し、踊るまでになりました。
 21トリソミーやウイリアムズ症候群など、遺伝子異常からくる障がいを持った子が、とてもやさしく澄んだ笛の音を出していました。
 耳の不自由な方々が、手話で曲を表現していました。
 筋力が衰えていく病気を抱えており、いつか呼吸筋が衰え歌えなくなる恐怖と戦いながら、人に勇気を与える歌を歌っていました。
 右手の指がまったくないのに両手で、冬のソナタを伴奏し終えました。
 人工呼吸器をつけながら、詩を書き、音楽祭に参加されていました。
 
 本当に元気をもらった映画でした。
 企画くださった皆様、ありがとうございました。

 
 レインボー明石の秋祭りやクリスマスでは、音楽でもりあがります。
 もっともっと、この映画のように、音楽が楽しめる場があってもいいかもしれないと思いました。

 中央区まるごとミュージアムの一日、文化の香りが中央区にあふれる日があるように、中央区街中が音楽であふれるようなイベントの日があってもいいかもしれません。

 皆様のご提案をお待ちしています。

 私は、ノリだけの歌い手ですが、仲間には幸い、一流の音楽家がたくさんいらっしゃいます。


ある日の音楽イベント⇒
http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/d74111339d344f9abecacb1ac286bc83

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いよいよ明日6/14、消防ポンプ操法大会

2009-06-13 23:00:00 | 防災・減災

  いよいよ明日6/14、消防ポンプ操法大会です。
 私は、三度目の参加、それも選手として、今回も参加させていただきます。
 二年前は、二番員。昨年は、一番員。今年も一番員。
 一番から四番の選手が、ポンプを起動させ、水を出し、火に見立てた的に水を当てて倒します。その動作の正確さ、速さ、士気の高さを競います。
 昨年、苦い経験があり、いい結果を残せませんでした。
 4月から練習を開始し、週に二度、19時から21時ごろまでの練習でした。雨の多い時期ですから、雨で流れたことも多々ありました。正直に言って、「恵みの雨」と思った日もありました。

 今年は、今までで、一番体力、気力が充実しています。
 初めてではなく、昨年覚えたことからのスタートであることもひとつの理由かと思います。
 初めての参加の時は、肉離れ寸前の足を抱えていました。体が万全ではありませんでした。
 二度目は、練習不足の不安を抱えての参加でした。
 今回は、筋肉の張りは感じるものの、体の具合の悪いところは、ありません。動作は、美しくみせるレベルには達することが出来なかった反省はあるものの、ある程度の速さを出す自信はあります。去年のようなミスはしないはずです。

 この大会は、指揮者、補助、それから1番から4番員の6名チームですが、消防団分団の皆様が、多くの方が、毎回練習に付き合ってくださいました。
 いつもいつも、頭が下がる思いです。
 学んできたものをきちんと出すという自分との戦いでもありますが、それも、昨年の苦い経験に対し、捲土重来の思いが心の中に強くあると共に、いままでの支えてくださった分団の仲間の皆様の期待に是非とも応えたい気持ちでいっぱいです。
 
 明日、晴れますように。

二年前初めての参加⇒
http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/c94b29c46bdf4d4e5c9babff500f1965

昨年の苦い経験⇒
http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/1c750fb37b10addd8ef7409991be1dfc

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子どものメタボリック症候群 

2009-06-13 12:59:45 | 小児医療

 子どものメタボリック症候群は、重要だと思っています。
 わかりやすい記事がございましたので、転載します。

******以下、読売新聞******
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20080516-OYT8T00523.htm

子供のメタボ

食事制限より習慣見直し

 東京都の中学2年生A君(13)は昨年、血液検査で肝機能の数値が悪く、日本大学板橋病院(東京都板橋区)を受診した。身長143センチに対し、腹囲は約90センチあり、太り気味だった。血糖値が高めで、「善玉」のHDLコレステロールの数値は低く、「小児期メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」と診断された。(利根川昌紀)


 メタボリックシンドローム(メタボ)というと、大人の話と思われるかもしれないが、子供にも診断基準が作られた。正しい食事や運動の習慣を身につけてもらうことを目的に、厚生労働省研究班が作成した。

 背景は、肥満の子供が増えていることだ。文部科学省の学校保健統計調査によると、肥満児の割合は、小学1年生(6歳)で30年前の2・6%から昨年度は4・8%、中学3年生(14歳)では4・9%から9・5%に増えた。

 子供のころに肥満だと、多くが大人になっても肥満になっているという報告もある。日大板橋病院新生児病科長の岡田知雄さんは「子供のころに生活習慣を改善しておかないと、成人後に動脈硬化や糖尿病が早く進行する危険が高まる」と指摘する。

 診断基準は6~15歳が対象で、男女とも腹囲80センチf(小学生は75センチ)以上か、腹囲を身長(ともにセンチ)で割った数値が0・5以上で、かつ脂質、血圧、血糖値の3項目のうち、2項目以上が異常なら、小児メタボと診断される。

 脂質の基準値は、1万人以上の子供の健診結果から、中性脂肪は「120以上」、HDLコレステロールは「40未満」となった。血圧は日本高血圧学会の指針を参考に、最大血圧「125以上」、最小血圧「70以上」とした。

 血糖値は年齢による違いは少ないとして、40~74歳を対象に先月始まった特定健診の基準と同じ「100以上」と定めた。

 研究班によると、男女とも腹囲82センチ程度になると、脂質、血圧、血糖の数値のいずれかに異常が出やすい。予防的意味合いをこめ、腹囲の基準を80センチと決めた。

 ただ、小児メタボは、基準値を超えたら病気、というわけではなく、通常は投薬などの治療は行わない。A君も、揚げ物を控えて野菜を多くとるなどを心がけ、週4~5回は部活動のテニスに励んだ。すると、1年足らずで身長が8センチほど伸びた一方、腹囲は4センチ減り、脂質の数値なども正常になった。

 子供は短期間で身長が急に伸びることが多く、大人のように朝昼晩の食事の量や内容を制限すると発育上、問題になることもある。スナック菓子やジュース、ファストフードなど間食で乱れがちな食習慣を見直すことが大切だ。研究班の主任研究者で浜松医大小児科教授の大関武彦さんは「診断基準は、家庭で健康を考える目安としてほしい」と話している。

2008年5月16日  読売新聞)
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【歌舞伎座UP DATE15】明日6/14、歌舞伎座も含め、都心の建築デザインを考えます。

2009-06-13 09:10:46 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
いよいよ、明日、6/14日曜日開催です。

都心の建築デザインを考える勉強会。
「皇居周辺の景観を考える会」主催です。
後援が、「日本都市学会(関東都市学会)」・「千代田のまちづくりを考える会」です。

“建築デザイン”と書いていますが、本質的には、
“再開発のあり方を考える”ことに通じていると思っています。

お時間のございます方、ぜひ、お越しください。

中央区の都市再開発を考えるテーマも入っています。

歌舞伎座、日本橋川に沿う三菱倉庫です。

「歌舞伎座が、皇居周辺?」そのあたりは、
どうか目をつぶってください。
景観のあり方を考える点で、共通しています。
     

     記


平成21年6月14日(日)午後1時半~4時半 
会場・東京大学工学部第14号館 1階 141教室
司会 福川裕一氏(千葉大学教授)
問題提起 五十嵐敬喜氏(法政大学教授)
パネリスト 
後藤治氏(工学院大学教授)
窪田亜矢氏(東京大学准教授)
中島直人氏(東京大学助教)
川西崇行氏(早稲田大学講師)

資料代:1000円

交流会(会場前にて)5時〜6時 1500円


会の趣旨

「皇居周辺の景観」第二弾
都心の建築デザインはいま
ー超高層と歴史的建物、みんなで考える場を求めて

東京都は首都東京の顔である皇居周辺を、
「水辺や緑と調和し風格ある景観」としていくために、
この4月に景観誘導区域として指定し、
あわせて良質な建築のデザインを誘導するための指針を定めました。
都心地区および対象地域では、今まさにパレスホテルや東京中央郵便局・歌舞伎座・三菱倉庫・官庁群の再開発計画や外濠などで超高層建築物が建設されようとしていますが、
開かれた十分な議論もないまま、進められています。
このシンポジウムでは、これら再開発の建築デザインを検証しながら、
都と区の景観計画が、
どのようなデザインを評価し、何をめざしているのかについて考えます
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6月本会議(第二回定例会) 一般質問に向けて

2009-06-12 08:36:21 | 政策・マニフェスト
 現在、来週から始まる第二回定例会の本会議で行う一般質問の内容をつめている段階です。

 街を歩き、皆様のお声をお伺いしながら、最終的なものを形作ろうと考えています。

 現段階の青写真を書きます。


*****一般質問、青写真*****
<区民サービスの向上の観点から>
Ⅰ区民サービスの向上について
○ 中央区民とは、どのような定義をお考えか。

○ このたび新設の浜町集会施設(名称は8月募集)では、開館時間が午後10時まで延長が可能である。まだまだ午後9時までという施設が多いが、学校関連施設や区民館なども、同様に10時まで会館延長を可能にし、区民サービスの向上を求めるがいかがか。

<喫緊の課題より>
Ⅱ-1築地市場現在地再整備の実現について
○ 中央区は築地市場の移転断固反対である。現在地再整備の実現に向け、今後、どのように取り組むつもりか。現在地再整備に向けた街づくりのビジョンを述べていただきたい。

○ 都民、消費者、市場関係者、中央区など、築地市場の移転断固反対であるが、頑なに東京が移転を強行する背景を、どのように認識しているか。

Ⅱ-2築地市場移転候補地豊洲の深刻な土壌汚染問題について
○ 東京都は、技術会議の方針に沿って、豊洲の土壌汚染対策を進めるということであるが、非公開であったこと、情報の隠蔽と捕らえかねないベンゾ(a)ピレンの汚染隠し、出されている新技術の実行可能性の証明がないこと等が指摘されている。
 環境影響評価調査計画書に対して、区は意見書を提出しているが、豊洲土壌汚染とその対策でどのようなところを問題点としてとらえ、今後、その問題点をどのように解決していくお考えか。

Ⅱ-3移転強行で中央区が被る影響について
○ 万が一、移転が強行された場合、都民の食の安心・安全脅かされることともに、中央区がこうむる影響は、多大である。食の文化、築地の街が消えることになる可能性がある。
 実際、どのような影響があると考え、それに対し、どのように対策を取っていくお考えか。経済的損失は、如何ほどを想定しているのか。商店街への影響はたいへん深刻であると考えるがいかがか。

○ 万が一、移転が強行された場合、築地市場跡地が売却されるといわれている。都民財産の安易な売却はあってはならないし、民間に売却された場合、乱開発が行われる可能性もある。いかに、区として歯止めをかけていくお考えか。

○ 万が一、移転が強行された場合、対策のひとつとして、「鮮魚マーケット構想」を立てられたことがあった。もし、その構想が生きているとした場合、その計画を立てた時期から時間が経過し、現在の深刻な経済状況では、構想通りに行きづらいと考えるが、いかがか。


Ⅲ晴海通り沿い(勝どき駅~黎明橋間)地下道新設について
○ トリトンに向かう晴海通り沿い歩道の混雑緩和が喫緊の対策として必要性を考える。事故が起こる前に、指導員を立てるなど何らかの対応をすべきだと考えるがいかがか。

○ 今後、住宅建設に伴う急激な人口増加を想定すると、反対側の交通量も増加する可能性がある。両者を解決するためには、晴海通り下に、月島駅~月島区民センター間に存在するような地下歩道を設置することが、有効な解決策と考えるがいかがか。


Ⅳ新型インフルエンザに対する医療体制の整備について
○ 小児では、重症化するといわれている。小児医療体制整備に向けどのような対応をお考えか。

○ 医療機関に正確な情報を迅速に伝えていく必要があると考えるが、どのような対策をお考えか。

○ 急激に患者が増加した場合、現状一箇所の発熱外来では対応できなくなると考えるが、どのように整備していくお考えか。

○ 職員の補償体制の整備とともに、医療従事者をはじめ新型インフルエンザ対策に従事するすべての人における補償体制をどのように整備していくお考えか。


<新たな第三次中央区保健医療福祉計画の実施の中から>
Ⅴ病児・病後児保育事業のさらなる充実について
○ 病児・病後児保育事業の国の方針が変わってきていることや現状の問題点をどのように捉え、今後どのように事業展開していくお考えか。
 板橋区では、先駆的に病児を看護師が迎えにいくサービスを提供している例などがある。

Ⅵ障害のある方のグループホームの充実について
○ グループホームの需要をどのように認識しているのか。その需要を満たすために今後はどのような方向性・手法で進めていくのか。どのような機能の充実を図っていくのか。


<街づくり>
Ⅶ孫の代、孫の子の代まで責任をもつ街づくりについて
○ 街づくりの情報が、容易に入手される体制を整えることが、大切であると考える。その場合、街づくり協議会に関する情報や都市計画審議会に関する情報が、広く住民にいきわたるようにすべきと考えるがいかがか。

○ 科学的な根拠に基づき計画が提案されるべきであると考える。現状の計画では、住民が納得できる科学的根拠が示されることなく、街づくりの計画が進められていることが多い。東京都においてだけでなく、本区にもあてはまるのではないか。
 )晴海通り沿い歩道の歩行者混雑の緩和を、朝しお運河への歩道橋を設置することで何割の歩行者緩和が達成することができるという科学的根拠をお示しいただきたい。
 )歌舞伎座は、耐震性もコンクリートの耐久性も十分であると分析でき、ゆえに日本建築学会も要望書を提出している。耐震性、耐久性がないという科学的根拠をお示しいただきたい。
 )歌舞伎座建て替えにより、地下空間に震災時避難場所を確保する計画であるが、震災時、地下に設けた避難場所が有効に機能するという科学的根拠をお示しいただきたい。

○ 建設後の評価を実施し、環境影響評価通りに周辺環境がきちんと守られていることを検証することが大切であると考えるがいかがか。



Ⅷ教育振興基本計画の策定について
○ 何の目標を掲げることにより「教育の中央区」を成し遂げてきたのか、改めて問う。

○ 今の、中央区における教育の課題をどこにあると認識し、教育振興基本計画によりさらに、何の充実を目指すのか

○ 新たに始まる幼保一元化施設の認定こども園で目指すものはなにか

以上、
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【築地 UP DATE 19】 第4回、第5回 築地市場を考える勉強会(第1報)

2009-06-11 07:43:56 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

 勉強会開催のお知らせです。
 多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます。

********************

第4回 築地市場を考える勉強会
日時:6月23日(火)18時~21時(17時45分開場)
場所:月島区民館(前回の勉強会と同じ場所)3F大会議室

テーマ:検証:築地市場移転問題 ~豊洲東京ガス跡地の土壌汚染を中心に~

内容:私たちは、専門家会議や技術会議、東京都の皆様と、専門家同士の公開討論会を申し入れてまいりましたが、今日現在、東京都からご返答いただけておりません。
 是非、都民に説明をしてほしいという申し入れは、何度も、いろいろな方面から行ってまいりました。中央区そして中央区議会も同様の申し入れをしてきました。
 今回の勉強会では、どのような点が、都民や学者、専門家が、東京都が説明する土壌汚染の現状や土壌汚染対策技術について疑問であるのかを、明らかにしたいと思います。
 本来なら、専門家会議の場で約束されたリスクコミュニケーション(東京都側から都民へ十分情報をいただいた上で双方向性の意見交換をすること)が、実施されることが望ましいのでありますが、それが開かれない以上、私たち都民から声を上げていきます。
 
プログラム:
17時45分 開場
18時~都政、国政報告
    結果報告:都議会議員選挙立候補予定者への「築地市場の豊洲土壌汚染地への移転問題に関する公開質問状」 NPO法人市場を考える会
19時~ 移転候補地の豊洲東京ガス跡地の土壌汚染の現状と汚染対策新技術の問題点
講師:日本環境学会土壌汚染ワーキンググループ長 坂巻幸雄先生ほか
20時~ 指定発言及び会場からの質疑応答

参加費:500円(資料代含む)

主催:築地市場を考える勉強会 事務局
中央区月島3-30-3 ベルウッドビル2F 
電話03-5547-1191 

********************

第5回 築地市場を考える勉強会 特別講演『卸売市場再編と築地市場移転問題』
日時:7月7日(火)18時30分~21時(18時00分開場)
場所:築地社会教育会館 会議室 (国立がんセンター隣)

テーマ:卸売市場再編と築地市場移転問題

内容:築地市場移転問題は、土壌汚染地へ移転は食の安全・安心を脅かすことや、築地のまちや食文化が壊れていくことだけでなく、商店街やまちのお魚屋さんや八百屋さんのあり方、農業や漁業を営む生産地のあり方と流通のあり方を大きく変える問題へと通じています。
 『食糧流通問題の展開過程』など専門書を出され、卸売市場再編、流通問題に造詣の深い専門家のお話をうかがい、なぜ、移転問題が出されるようになったのかその背景を捉えながら、築地市場移転問題を多角的に考えて行きたいと思います。

プログラム:
18時00分 開場
18時30分~ ミニレクチャー「築地市場の建築学的意味合い」
       講師:川西崇行先生(早稲田大学講師)
19時~ 特別講演『卸売市場再編と築地市場移転問題』
講師:三國英實先生(広島大学名誉教授)
20時~ 指定発言及び会場からの質疑応答
参加費:500円(資料代含む)

主催:築地市場を考える勉強会 事務局
中央区月島3-30-3 ベルウッドビル2F 
電話03-5547-1191 

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【築地 UP DATE 18】 これからの足がかりのために。6/10 環境建設委員会

2009-06-10 18:45:54 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

  6/10 私が副委員長を務めさせていただいております環境建設委員会が開催されました。

 私は、築地市場移転問題関連の話題を出しました。

 まず、築地関連の私の質疑を書きます。

 主旨を変えずに、一問一答でアレンジして書きます。実際の質問では、いっきに質問項目を並べ、各担当者が別々に回答を返す形でした。


【質問1】区長の断固反対の姿勢について
小坂:区長の断固反対の姿勢についてお伺いします。
*改正土壌汚染対策法が成立し、豊洲移転候補地は、土壌汚染の「要措置区域(指定区域)」になる。

*東京新聞 09年6月8日報道、築地市場を豊洲地区に移転する計画については、「支持する」と答えた人が26・4%。「支持しない」が60%だった。

*市場関係者が、都が都民へ全然説明責任を果たさないことから、都民への説明を求める再度要望書の提出や、デモも計画されている。

このような状況の下、平成21年2月20日の環境建設委員会では、区長の断固反対の姿勢を確認させていただいた。

現段階も、断固反対の姿勢に変わりはないですね。

***平成21年2月20日環境建設委員会議事録*****
○小坂委員
 まず、築地市場に関しましてお伺いさせていただきます。
 現在、技術会議の報告が出て、東京都は2014年に移転させるというふうに知事のほうも言っております。技術会議の方針もはっきりした現段階におきまして、区長の断固反対の考え方は変わらないのかどうか、これをまず確認させてください。
○矢田区長
 技術会議が結論を出して、東京都もああいう格好で出たわけですけれども、私の見解は先日も委員会で質問が出まして、ちょうど毎日新聞の社説ですか、大体ああいうことで、消費者の疑念があれでぬぐえたかというと、そうではないのではないかという社説でありましたけれども、私もほぼ同じ認識でございまして、議会の皆さんと進めている断固反対ですね、まだまだそういう姿勢である、こういうことで、東京都はどんどん向こうでの整備をしようとするわけですけれども、大丈夫なのかなという疑いはまだ残っているところであります。

*****抜粋、終わり****
   
区長:築地市場移転断固反対、築地市場現在地再整備である。

小坂:わかりました。区長とともに、私も「築地市場移転断固反対、築地市場現在地再整備」で行動させていただきます。

 

【質問2】都による都民への説明を、区が要請することについて
小坂:専門家会議、技術会議の報告について、東京都は、都民へ一切説明を行ってこない。
 説明会をおこなうように区から強く要請すべきと考えますが、いかがでしょうか。

回答:環境影響評価調査計画書の区長意見書で、都民に説明をするように述べている。



【小坂考え】環境影響評価調査計画書の不十分な点
小坂:今回の環境影響評価調査計画書で、本質的に不十分な点は、土壌汚染対策工事により周辺環境が悪化することの視点がほとんど入っていない点である。
 区長意見書でも、その点が述べられている。(大気質でベンゼンを晴海三丁目調査地点でも調べることを要求している点、土壌汚染工事の土ぼこりなどの粉塵が、人の健康に影響を与えないように要求している点など)

そして、
【質問3】環境影響評価調査計画書について疑問1:今はまだ、ボーリング調査中
小坂:現在、土壌汚染のボーリング調査中である。本来、調査結果が出揃ってから、作成されるべきであると考えるが、いかがか。

回答:評価は終わったとして作成。また、評価書案作成で、今のボーリング調査の結果も反映させていく。


【質問4】環境影響評価調査計画書について疑問2:BTOというPFI手法とのからみで。
小坂:東京都は、新市場建設では、PFI手法の中のBTOという形をとる。
「建設:民間、運営:民間、運営中の所有権:都、運営後の所有権:都という形」
 事業者は、今年度の冬に選定される事業者となる。
 環境影響評価調査計画書の提出は、東京都ではなく、そのPFI選定事業者によりなされるべきものではないか?

回答:市場開設者は、都である。都が事業者として、環境影響評価調査計画書を作成して問題ない。



【質問5】場外市場や築地周辺住民からなる委員会の開催について
小坂:築地を守るために、「新しい築地をつくる会」や「築地市場地区を核とした活気とにぎわいづくり委員会」の開催はどうなっているか。
 2月の委員会では、東京都の今後の方向を聞いて、日程を定めるということであったが。

副区長:喫緊で開催する。

小坂:喫緊ということで、よろしくお願いします。
 また、築地市場移転はないと思うが、万が一、移転があった場合、場外市場を守るための鮮魚マーケット構想がある。
 鮮魚マーケット構想は、かつて計画されてからかなり時間がたっている。
 もう一度、現在の経済状況も考え、計画する必要があるのではないか。
 例えば、豊洲新市場に出店した仲卸が、もう一店舗築地の鮮魚マーケットにも出店するとは、考えにくい。
 マーケティングの専門家や、中心市街地活性化の手法の専門家に意見を聞きながら構想を立て直す必要性を考え、要望する。

 以上、

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【築地 UP DATE 17】環境アセスメント計画書への意見書、一級建築士の方より

2009-06-10 08:58:20 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 提出された意見書を、公開してもよい旨のご連絡をいただきました。
 都内在住、一級建築士の資格をお持ちの方の意見書です。

*****以下、意見書******


東京都環境局都市地球環境部環境影響評価課  御中

「案件名;豊洲新市場建設事業に関する意見書」
対象事業;豊洲新市場建設事業
意見書提出;2009年6月8日

提出者;匿名、一級建築士


調査に関する意見
1、環境影響評価調査計画書(以降「計画書」と呼ぶ)P94.P95
大気汚染に関する調査項目が不足している。
専門家会議報告書では、土壌中からの汚染空気の曝露による影響評価をしているが
その項目はベンゼン、シアン化合物、水銀、ベンゾ(a)ピレン、芳香族炭化水素画分 
などがある。
専門家会議記録を見ると、工事中の作業員や近隣の健康被害について繰り返し注意を促しているが、計画書では土壌中からの汚染物質はベンゼンのみを取り上げているに過ぎない。今回の計画書は経過を専門家会議を反映しているか疑わしい。

2、 計画書P110,P111
水質汚濁について、予測の対象時点を「工事の施行中」と限定をしているのは調査が不足している。施行後も定期的な検査が必要と考える。
技術会議の資料に拠れば、計画地を鋼製矢板などで区画して止水し、地下水位を管理するとしているが、工事中は計画地から揚水して汚染対策工事を行い、また工事完了後もAP1.8mの地下水位を管理するために、揚水をし続けることになる。
専門家会議の資料によれば、6,7街区間の道路付近の地下水位はAP3~4m、5街区付近でAP4.5m付近とかなり高い。計画地と道路や隣接地との水頭差が大きいので、矢板の下端からの地下水の流入による、ボイリング又はパイピング現象で、汚染地下水が流れ込む可能性が高い。
また、地下水位管理も難しくなることも考えられる。
東ガス操業跡地やその周辺に施工される道路についての、汚染対策が同時になされなければ、計画地内部への汚染地下水の流入はさけられないものと考えられる。
施工される道路には上水道管も施設される予定になっているが、埋設管が汚染地下水に常に曝露し続ける不安もあるので、水質調査は計画地ばかりではなく道路内部
も必要と思う。
市場で使用される水はすべて、前面道路から供給される水道に依存するのだから、
計画地やその周辺の地下水の汚染は継続的に、多数のポイントで計測し続けることが必要だと考える。

3、 計画書P112,P113
土壌汚染について。
現況調査方法が、現行の環境確保条例に基づくものではなく、調査の対象と調査項目が不足している。
深度方向の調査が土壌・地下水が基準の10倍以上の地点に限られているが、これは何に基づいた基準であるか不明。現行の条例に基づけば、基準値以上が汚染処理の対象となっている。又、現況の調査の項目が、ベンゼン、シアン化合物、ヒ素、鉛、水銀、六価クロムカドミウムであるが、条例では調査項目が26項目とあり、実施調査が不足している。
以上により、土壌汚染についての実態が把握されないまま、本体工事を行うことになり、工事中の作業員の健康被害や近隣への健康被害の恐れがある。
新聞報道にもあったが、有楽町層内部の汚染の存在が確認された。ところが有楽町層内部の汚染調査はなされていない。汚染対策時に底面管理するとされているが、それで汚染の実態を把握できたとは到底言えない。
また、地震対策である地盤改良工事は埋土に限られているため、地震時に土壌が液状化し、汚染が表層に吹き上がる危険が残る。
計画されている卸売市場は、防災の拠点とも位置付けられている。地震時に市場の機能が停止することは、防災の拠点でなくても都市機能の停止につながる。土壌汚染の調査と対策は万全を尽くすべき。

4、計画書P114,P115
地盤について
計画地は、含水率の高い軟弱な地盤の上にある。盛土による圧密沈下は長期に渡る。
また、地下水位管理をするために、揚水をし続けるので、隣接地や道路の地盤が
長期に渡り沈下する可能性が高い。
計画書にあるように、予測の対象時点、工事の完了後について、「事業活動が通常の
状態に達した時点とする。」では不充分だと考える。
計画地同様に埋立地に建てられた卸売市場である葛西市場も大田市場も長期に渡って地盤沈下を続けていることを実態公表した上で、今回の地盤対策計画を行うべき
である。

5、計画書P116,P117
水循環について
一部2の水質汚濁について述べているが、計画地と道路や隣接地との水頭差が大きいので、矢板の下端からの地下水の流入による、ボイリング又はパイピング現象で、汚染地下水が流れ込む可能性が高い。
揚水による地盤沈下同様、計画書にあるように、予測の対象時点、工事の完了後について、「事業活動が通常の状態に達した時点とする。」では不充分だと考える。
地下水位の管理については、緑地が4ha計画されていることに矛盾を感じる。
専門家会議では、建物以外の部分はアスファルト又はコンクリートで覆い、雨水の
浸入を防ぎ、地下水位を管理すると説明されてきた。また汚染物質の空気曝露を防ぐためにもアスファルト又はコンクリートで覆うとされてきたが、緑化はその説明を覆すものだ。

                               以上
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【築地 UP DATE16】世論。多くの皆様が、築地移転に反対しています。

2009-06-09 08:38:53 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

多くの皆様が、築地移転に反対しています。
東京新聞で、昨日報道されました。

赤字、下線、太字は小坂による。


*****東京新聞(09/06/08)*****
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009060802000054.html

伸び悩む 五輪支持 築地移転 賛成は3割満たず

2009年6月8日東京新聞 朝刊

 「賛成六割、反対三割」。東京都議選(七月十二日投開票)をめぐる本紙の世論調査で、二〇一六年夏季五輪の東京招致への賛否を尋ねた結果だ。都議選の大きな争点になるが、都民の「五輪支持率」はいまひとつ伸び悩んでいる格好。一方、築地市場の豊洲地区への移転については、支持が三割弱、不支持は六割と出た。 

 本紙世論調査によると、五輪招致に「賛成」と答えた人は、全体の61・6%。十月の開催都市決定まで四カ月足らずだが、東京五輪招致委員会が目標としていた「八割」の支持率より低い。

 招致実現に向けた東京の課題とされる「世論の支持」は依然、伸び悩んでいることが浮き彫りになった。

 「賛成」と答えた人に理由を選択肢から選んでもらったところ、「次世代に夢を与えるから」が47・3%でトップ。「地元で五輪を見たい」が29・6%、「スポーツ振興につながる」が13・1%で続いた。

 また、五輪招致に「反対」と答えた人は、全体の30%。理由は「会場建設などにお金がかかりすぎる」が70・3%と圧倒的。「計画や理念に疑問がある」が17・5%、「二度目の開催だから」は4・9%だった。

 東京五輪招致委がインターネットを利用して実施した今年一月の意識調査では、東京開催への支持率は都内68・6%、全国70・2%。四月の調査では都内69・7%、全国72・6%だった。

 五輪招致には東京のほか、米シカゴ、スペイン・マドリード、ブラジル・リオデジャネイロがそれぞれ立候補している。

 築地市場を豊洲地区に移転する計画については、「支持する」と答えた人が26・4%。「支持しない」が60%だった

 「支持しない」と答えた人に理由を聞いたところ、「移転先の土壌汚染」を挙げた人が48・3%、「築地にあることが重要だから」が46・6%と、ほぼ拮抗(きっこう)していた。

 豊洲地区の市場移転予定地では、環境基準の最大四万三千倍のベンゼンなど有害物質が検出された。都は、公募した新技術や新工法を駆使して大規模な土壌汚染対策を施してから市場施設を建設、二〇一四年十二月に移転開場する計画だ。

*****転載終わり*****

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【築地 UP DATE15】募集!豊洲新市場建設の環境影響評価調査計画書への皆様の意見書

2009-06-09 07:51:27 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 多くの皆様が、6/8締め切りの豊洲新市場建設の環境影響評価調査計画書への意見書を提出されたことと思います。
 皆様の意見書を集約し、よろしければ、このブログ上や、「築地市場を考える勉強会」等の公開の勉強会の場で、公表させていただきたいと思います。

 メールで、送っていただけますと幸いです。
 その際、必ず公開の是非、匿名の希望の有無を明記願います。

意見書集約先:メール kazuki.kosaka@e-kosaka.jp 小坂和輝 迄

 
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【築地 UP DATE 14】提出!環境影響評価調査計画書―豊洲新市場建設事業―に対する意見書

2009-06-09 00:29:53 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

環境影響評価調査計画書―豊洲新市場建設事業―平成21年5月(再実施)に対する意見書

中央区議会議員、小児科医師(医学博士)
小坂 和輝(42歳、男)
メール:kazuki.kosaka@e-kosaka.jp

Ⅰ総論的な観点から
① 縦覧の再度やり直しについて
 この環境影響評価調査計画書(以下、計画書とする)の縦覧は、中央区と江東区役所の関連施設と都環境局都市地球環境部環境都市づくり課(都庁第二本庁舎8階中央)、都多摩環境事務所管理課(立川合同庁舎4階)でのみしか行っていないと思われる。
 食の安全・安心に関わる都民全体の問題であるから、計画書の縦覧も都内全域でできるようにすべきであったのではないか。
 中央卸売市場のホームページでも、縦覧のことの記載はなかった。築地市場内の関係者にはこの計画書の縦覧はおこなったかどうか不明である。
 再度、幅広く都内全域および市場内関係者に計画書の縦覧を行い、その後の意見書募集をすべきである。

② 専門家会議、技術会議の委員の意見の反映
 専門家会議と技術会議の委員の意見も反映させて計画書を作るべきである。両会議の委員には意見を聞いたのか。
 聞いたならば、その意見はどのようなものであったのか?この計画書で、果たしてよいとしたのか。

③ 協議会の設置
 技術会議の報告書では、「国内最大級の地下水管理システムであり、地下水質のモニタリングを継続的に実施する。また、学識経験者などからなる協議会で情報の共有化を図ることを計画する」とある。
 この計画では、一切、協議会のことは記載がない。
 きちんと技術会議の報告書に沿って、協議会設置の記載をいれるべきである。

④ 対象事業の名称及び種類(計画書1ページ)
  名称:豊洲新市場建設事業
  種類:卸売市場の設置、自動車駐車場の設置
 とあるが、記載漏れである。
 この対象事業で重要なのは、「土壌汚染対策工事及び液状化対策工事」である。
 よって、追加する形で、
名称:豊洲新市場建設事業
種類:土壌汚染対策工事及び液状化対策工事、卸売市場の設置、自動車駐車場の設置
というように記載を改めるべきである。

⑤ 4.1.1現築地市場の状況 文章の修正について
計画書から抜粋するが、
 「現築地市場は、国内外から大量かつ多様な商品を集め、多数の小売業者等へ迅速に販売する集荷・分荷機能、需給動向に応じた公正な価格形成を行う価格形成機能、代払制度により、販売代金を迅速に決済する決済機能などを有し、これまで生鮮食料品流通の中核を担ってきた。
 しかしながら、施設の老朽化、狭あい化が著しく、生産供給や流通形態の変化、小売業界の変化など、市場を取り巻く環境の変化に十分対応しきれていない。」
 本当に「十分対応しきれていない。」と断定できるであろうか。断定する根拠をお示しいただきたい。
 少なくとも「市場を取り巻く環境の変化に対応していく必要性が考えられる。」と文章を改めるべきである。

⑥ 4.2事業内容 4.2.1位置及び概況 (3)計画地の立地特性 文章の修正について
③東京の海の玄関にふさわしい位置
における文章を抜粋する。
「・計画地は、以前、砂質土からなる港湾施設整備に伴う浚渫土で埋め立てられた場所だが、すでに沈下量も小さく、護岸周囲を埋立て、緩傾斜型の防潮護岸を整備するなど、高潮に対して安全で人々に開かれた水辺空間として回復・創造しており、防災上も安全である。」
 土壌汚染があり、土壌を入れ替え、かつ多量の地下水も抜くわけであり、再度土壌を入れ替え、土盛りをしてから地盤の安定をきちんと見なくてはならない。地盤沈下量を過小評価することは誤りである。
 今後、地盤沈下対策工事も行っていく必要があることが容易に想像できる。葛西の市場では地盤沈下の対策工事に多額の経費を費やしているのではないか。同様の経費がかさむことを案ずる。
 「すでに沈下量も小さく」を少なくとも文章から削除すべきである
 参考までに、計画書88ページでは、「工事の完了後における地下水の管理(地下水の揚水)に伴う地盤沈下が考えられる。」と地盤沈下の存在を肯定している。

⑦ ⑦4.2事業内容 4.2.1位置及び概況 (3)計画地の立地特性 文章の修正について
③東京の海の玄関にふさわしい位置
における文章を抜粋する。
「・海上輸送も可能であることから、災害時にも都民に対して食料品の供給が可能な広域輸送基地として活用できる。」
 この記載は、誤りである
 豊洲新市場は、上述したように、軟弱地盤の上に建設する市場であり、また埋没谷の存在から、大地震の場合、壊滅的な被害にあう。
 土壌汚染地での市場建設の是非を議論する以前に、軟弱地盤の上に、市場建設を行うこと自体、ナンセンスなことであり、関東大震災にも耐え抜いた地盤の上に立つ築地市場こそが、災害時の広域輸送基地として機能する市場としてふさわしい。
よって、上記記載は、全文削除すべきである。

⑧ 給排水計画(計画書19ページ)
 築地市場では、海水を浄化して利用している。
 豊洲新市場では、上水と集水した雨水のことは、記載しても、海水の記載がない。当然、土壌汚染、地下水汚染のある周辺海域の海水の再利用などありえないわけであるが、海水使用ができない点で、豊洲新市場は、水産物の市場にはふさわしくないことがわかる。
 海水利用ができない点を明記すべきである。

⑨ 土壌汚染対策計画 (計画書20ページ)
 技術会議の報告を受けた内容を記載しているが、上述したように、技術会議の報告書では、「国内最大級の地下水管理システムであり、地下水質のモニタリングを継続的に実施する。また、学識経験者などからなる協議会で情報の共有化を図ることを計画する」とある。
 協議会の設置の旨も土壌汚染対策計画の項目に明記すべきである。
よって、「・土壌汚染調査結果や土壌汚染処理過程をきちんと検証するとともに、地下水位や地下水質のモニタリングをし、それら情報の共有化を図るため、学識経験者及び市場関係者と都民からなる協議会(公開)を設置する。」という一文を追加すべきである。

⑩ 5.事業計画の策定に至った経過 5.1事業計画の策定の経過及び環境配慮書の作成 の文章の修正について
 文章を抜粋する。「築地市場は、昭和10年2月11日の開場以来、戦前、戦後を通じ約70年の長期にわたり、都民への安定した生鮮食料品の供給という役割を果たしてきた。また、水産物については、世界最大の取扱規模を誇るとともに、我が国のリーディング・マーケットとしての地位を築き上げ、現在に至っている。」
 ここまでは、よしとする。
 「しかし、モータリゼーション・情報技術の進展に伴う物流形態の変化など、市場を取り巻く環境が大きく変化する中で、現市場の施設は、老朽化、場内の狭あい化が進み、都民の期待や時代の要請に十分応えられない状況になっている。」
 本当に、「都民の期待や時代の要請に十分応えられない状況になっている。」と断定できるのだろうか。「都民の“真の期待”は、築地市場を現在地であり続けること。築地の食文化を守ること。」ではないだろうか。
 都民のどのような期待に応えられないのか、どのような時代の要請に応えられないのか、きちんと説明をすべきである。
 少なくとも、「都民の期待や時代の要請に今後とも応えていく必要がある。」程度に文を修正すべきである。

⑪ 当該対象事業の実施が環境に影響を及ぼすと予想される地域を管轄する特別区の名称及びその地域の町名
 「江東区(豊洲一丁目~六丁目、有明一丁目)と中央区(晴海一丁目~五丁目)」とあるが、ひとつの考え方として、広義の環境と考え、土壌汚染が食の安全・安心にかかわるとした場合、市場の流通範囲環境に影響を及ぼすと予想されることになる。
 どうか、江東区と中央区の限局した一部地域の問題として片付けないでいただきたい。


Ⅱ.環境影響評価の手法に関連して
① 水質汚濁
)工事完了後の予測・評価について
「7.1.4 水質汚濁」のまず、文章を抜粋する。
「本事業の実施により水質汚濁に影響を及ぼすおそれのある要因として、工事の施工中における桟橋の建設に伴う濁水の発生、汚染土壌の掘削・処理等及び汚染地下水の処理等に伴う地下水の水質への影響が考えられる。
 なお、工事の完了後については、建物建設前までに地下水を環境基準以下に浄化すること、「東京都下水道条例」に基づき施設からの排出水を公共下水道へ放流することから、予測・評価の対象として選定しない。」
 工事完了後こそ、なんらかの機序(例えば、処理をしない有楽町層に存在する汚染物質が再汚染の原因になるなど)で、水質が汚濁する可能性は十分に有りうる。よって、「工事完了後も、予測・評価の対象にする必要がある」と訂正すべきである。

)評価の指標
「汚染土壌の掘削・処理等及び汚染地下水の処理等に伴う地下水の水質への影響の程度」を「計画地周辺の水質等に影響を及ぼすと予想される地下水の帯水層」を分析して判断するとなっているが、「帯水層」とともに、「揚水された水」も分析するべきであると考える。
 そのときの評価指標は、「地下水の水質汚濁に係る環境基準」に定める基準とともに、「水生生物に著しい影響をおよぼさないこと」も指標として入れるべきであると考える。すなわち、揚水した貯水槽で、水生生物を飼い、生存できるかどうかをチェックするべきである。

)協議会
前述したが、専門家、都民(消費者)、市場関係者からなる協議会(公開)を立ち上げ、
水質汚濁のデータがきちんと公表される場を持つべきである。


② 土壌汚染
 )工事完了後の予測・評価について
「7.1.5 土壌汚染」のまず、文章を抜粋する。
「本事業の実施により土壌汚染に及ぼすおそれのある要因として、工事の施工中における汚染土壌の掘削・処理等に伴う土壌への影響が考えられる。
 なお、工事の完了後については主に卸売市場の施設利用であり、土壌汚染を発生させる要因はないことから、予測・評価の対象として選定しない。」
 工事完了後こそ、なんらかの機序(例えば、処理をしない有楽町層に存在する汚染物質が再汚染の原因になるなど)で、土壌汚染が起こる可能性は十分に有りうる。
よって、「工事完了後も、予測・評価の対象にする必要がある」と訂正すべきである。

)土壌汚染の予測及び評価方法について
まず、計画書の該当部分の表から書かれていることを抜き出す。
「予測事項:汚染土壌の掘削・処理等に伴う土壌への影響の程度
予測の対象時点:工事の施工中の代表的な時点
予測地点:計画地及びその周辺
予測手法:施行計画に基づき予測する
評価方法:現況調査及び予測の結果に基づき、地域の特性、環境保全のための措置及び以下に示す指標等を勘案して評価する。
評価の指標:「土壌の汚染に係る環境基準について」に定める基準と「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例施行規則」に定める基準」

 これでは、あまりにもあいまいな評価方法の記載ではないだろうか。
シアンやベンゼン、ベンゾ(a)ピレンなどを環境基準以下にするわけであるが、それがきちんとなされたことを検証するアセスメントでなければならない。
 この記載では、まったくわからない。
いつの時点で、何箇所で、どのようにサンプルをとって、評価するかを明確に具体的に記載すべきである。

)土壌汚染の調査対象
 今後、新市場移転候補地は、土壌汚染対策法が改正されて同法に定める土壌汚染の「指定区域(要措置区域)」と改めて指定されることになる。
 よって同法にそって、10mメッシュで、深度方向も1m間隔で10mまで、対象有害物質を25に広げて再度土壌汚染調査を実施すべきである。
 変電所付近であれば、PCB汚染(コンデンサーに使用される絶縁油汚染)もあるはずであるが、その評価がなされていないため、これも含め、必ず、調査されねばならない。

)土壌汚染の調査対象としてのベンゾ(a)ピレンについて
 含有量のみの調査であるが、溶出量も調査すべきである。

)汚染土壌のサンプル採取を適切に行って再度実施すること
 現地見学会の際、見学者からの指摘がなされているところだが、汚染土壌をサンプルとして採取したのち、適切に処理されているとは考えにくい。
1mの土壌サンプルをとってもそれが、1m以上に伸びて地上に出てくる場合がある。その場合、その伸びた分を無造作に捨てているような状況である。例えば、1m20cmに伸びたサンプルのしっぽ20cmは何の考慮もなされずに捨てられて、1mの保管箱にいれられているような状況である。
 また、サンプル自体も、そこに含まれる検査対象物質に適した保存を、その場でなされねばならないのに、なされていない状況である。例えば、揮発性物質の場合、揮発しないように冷凍保存などすべきであるが、まったくなされていない状況である。

)コアサンプルの保存
 採取したサンプルは、土壌汚染対策法上きちんと「5年間保存」されねばならない。それが、保存されることなく、破棄されることは、あってはならない。後からの検証ができなくなってしまう。
 どこにどのように保存し、管理するのか明確に記載されるべきである。

)東京ガスの地歴の入念な見直しを
 協力会ヤード周辺や道路下、6街区の貯水池がかつてあった周辺などを中心に汚染物質が埋まっている可能性が指摘されている。
 操業当時、汚染物質が、どの場所で、どのような処理がなされ、どこに埋められたのかという事実を、東京ガスから資料提供を受け、現況調査で明らかにすべきである。

 


③ 大気汚染 
 )大気質の状況
 大気質の状況は、二酸化窒素、浮遊粒子状物質、二酸化硫黄、ベンゼンだけでなく、ベンゾ(a)ピレン、シアン等も入れるべきである。

 )調査範囲・地点
 「計画地内1地点」とあるが、土壌汚染は、5街区、6街区、7街区と広がっているわけであり、複数の地点を置くべきである。

 )調査地点を計画地外にも設置を
 土壌汚染物質は、揮発性物質であり、処理している間、揮発性ガスが周辺環境に飛散する可能性が大いにある。よって計画地外にも、調査地点を置くべきである。
 また、実際に、どのように揮発性物資などの飛散防止に努めるのか、記載がない。
 巨大テントをはり、その中での作業となるが、その場合、テント内で作業する人の健康管理を十分行う必要がある。
 
④ 地盤
)地盤沈下の原因
 予測事項を抜粋する。
工事の施工中:「地下水の揚水に伴う地盤沈下の範囲及び程度、掘削に伴う地盤の変形の範囲及び変形の程度」、
工事の完了後:「地下水の管理(地下水の揚水)に伴う地盤沈下の範囲及び程度」
 地盤沈下の原因が、地下水の揚水と掘削にある書き方であるが、一番ありうる地盤沈下の原因は、軟弱地盤の上に土盛りをしたからである。
 記載では、主たる地盤沈下の理由が、落ちているために修正すべきと考える。
 例えば、「土盛りや地下水の揚水に伴う地盤沈下の範囲」とすべきである。

)地下水揚水による地盤沈下
 地下水を出し切ってから、土壌汚染処理になるが、少なくとも50万トンの地下水はあると言われている。この地下水を出し切ることで、地盤沈下を起こし、道路やゆりかもなど周辺施設に影響を与える恐れがあり、地盤沈下の項目は、厳重な評価をお願いしたい。


⑤ 水循環
)地下水位と評価指標
 土壌汚染対策のひとつの重要なポイントは、地下水位の管理にある。これを、専門家会議では、AP+2m、技術会議では、それをさらに下げ、AP+1.8mに管理すると言う。
 この管理がきちんとなされているのか、工事施行中、工事の完了後でも厳格に評価しなければならない。
 しかし、評価指標が、「地下水等の状況に著しい影響を及ぼさないこと」としか書かれていない。
 評価指標を「地下水位を技術会議の報告にしたがって管理すること」などともう少し具体的に記載することをもとめる。

)予測地域、予測地点
 記載が、「計画地及びその周辺とする」というあいまいな記載でしかない。
 各街区、何ポイントの予測地点を置くのか、明記すべきである。

)協議会
 水位と水質は、土壌汚染対策のもっとも重要な評価指標となるため、この情報は、きちんと公開され、協議されなければならない。
 水質汚濁のところで述べたように、技術会議の報告書でも述べられている協議会をつくることを明記すべきである。

⑥ 廃棄物
)明確な記載を求める
 予測及び評価方法を抜粋する。
工事の施行中において、
予測事項:施設の建設伴う廃棄物及び建設発生土の排出量
予測の対象時点:廃棄物及び建設発生土が排出される期間とする
予測地域、予測地点:計画地内とする。
予測手法:施行計画等に基づき予測する。
評価方法:現況調査及び予測の結果に基づき、地域の特性、環境保全のための措置及び以下に示す指標等を勘案して評価する
<評価の指標>:「資源の有効な利用の促進に関する基本方針」等に示される事業者の責務、「東京都建設リサイクル推進計画」に示される目標
 どの項目もそうであるが、もう少し詳しく記載すべきである。

)汚染土壌の処理
 汚染土壌は、豊洲の現場から持ちださない旨をしっかり、明記すべきである。
持ち出す場合、どこにどれだけ持ち出し、持ち出す先の周辺住民への説明がなされるようにすべきである。

)東京ガス工場基礎部分の汚染
 東京ガス工場の地中に存在する基礎部分の除去と、その基礎の部分の汚染処理をどのように行うかどこにものべられていない。
 現況調査で、明らかにすべきである。

⑦ 生物・生態系
)汚染地下水の海への流出
 桟橋の建設に伴う変化のみではなく、汚染地下水が、海へ流れ込むことによる、水生生物の生息環境の変化の内容及びその程度を調査に加えていただきたい。
 

Ⅲ土壌汚染処理対策のいわゆる新技術の実行可能性について
 東京都は、土壌汚染処理対策の新技術の実行可能性を説明していない。
 環境アセスメントの計画書以前に、きちんと実行可能性を説明すべきである。

① バイオ処理技術の実行可能性
 複合汚染の場合、微生物は死滅して、機能しないはず。実際にかつて、東京ガスは、豊洲のこの場所で試みて失敗している。

② 加熱処理の実行可能性
)中温加熱処理のドラム
ドラムを作成する技術の欠如がいわれている。

)水分含有量の多さによるコストの増大
水分を多く含んだ土壌の加熱処理では、まず、水分を飛ばすため多大なエネルギーを浪費することになるといわれている。

)加熱処理時の有毒ガスの処理技術
水分を多く含んだ汚染土壌を加熱した場合、蒸発した水分の中に含まれる化学物質の処理が明確に示されていない。

③ 地下水浄化の実行可能性
)浄化の処理膜
処理膜を用いる必要を考えるがその技術の欠如が言われている。

)地下水の揚水法
粘性の強い土壌から、地下水を抜き出す技術の欠如が言われている。

)周囲からの地下水の進入
地下水を出し切ろうとしても、囲いの外から、水が浸透してきて、出し切ることは不可能と言われている。

Ⅳ液状化対策について
① 作業フロー
土壌汚染処理と液浄化対策を同時に実施するフローがかかれていない。

Ⅵその他
①土壌の採取・搬入について
100万トン(10トンダンプ10万台分)は、新たに土を持ち込む必要があるといわれているが、どこからその土を搬入するのか。
近隣県の国有林を伐採し、そこの土を搬入しようとでもするのか。
土壌を得るために環境破壊を起こさないように環境影響評価計画書の中に、評価すべきものとして入れていただきたい。

②土壌汚染地で働く人のマネジメント
豊洲の現場で、1000人程度働く人の健康被害を予防し、どのようにチェックするのか明らかにしていただきたい。

③情報の公開について
今まで、ベンゾ(a)ピレンの高濃度の問題や、有楽町層への汚染の進展に関して、情報の隠蔽と誤解されても仕方のない報道がいくつかあった。
環境アセスメントの過程で情報公開をいかに担保するかを、環境影響評価計画書の中で、明確に述べていただきたい。

④東京ガスとの関係性について
そもそも東京ガスの土地を東京都が購入するが、購入する側がなぜ、お金を払って、購入先の土壌汚染処理をする必要があるかの説明責任を果たしていない。
説明を求める。

⑤ PFI事業との兼ね合いについて
東京都が汚染処理と液浄化対策を行い、建物建設と市場運営をPFIで行うという計画と理解している。
両者の事業は、作業工程上、明白な線引きはしづらいと思うが、実際は、どのように行う考えか。

⑥ 莫大な土壌汚染対策費
土壌汚染は、有楽町層にまで広がっている可能性が大いに指摘されている。
有楽町層の存在しない部分の存在や、実際にゆりかもめや東京ガスの工場の基礎は、有楽町層を貫通しているからである。
 有楽町層内も含めた土壌汚染対策をせざるを得なくなった場合、土壌汚染対策費は、莫大な費用となるが、その場合の試算は、どれほどになるのか、明らかにすべきである。

以上、

 

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【新型インフル UP DATE 27】 中央区での2人目の発生

2009-06-08 13:05:19 | 各論:新型インフルエンザに備える

 中央区で二人目の新型インフルエンザ患者の発生がありましたので、お知らせします。

 区発表の報道資料を転載します。

****以下、報道資料転載*****

報道発表資料
中央区健康危機管理対策本部
平成21年6月8日午前9時00分

新型インフルエンザA(H1N1)の患者発生について

平成21年6月8日午前0時、中央区内で新型インフルエンザの感染が確
認された患者についてお知らせします。

1 発生患者
中央区内在住 32歳 女性

2 経緯
患者は、6月6日夕方、アメリカから帰国、6月7日の朝から38.1
度の発熱、咳、鼻汁を認める。区内発熱外来を受診し、迅速診断キット
でA 型陽性、東京都健康安全研究センターにおける遺伝子検査にて新型
インフルエンザA(H1N1)と午前0時確認される。

3 現在の患者の状況
6月8日現在、都内の感染症指定医療機関に入院中である。

4 その他
接触者等詳細については現在調査中である。

5 区の対応
別紙対応方針のとおり

(問い合わせ先)
区の対応については 中央区企画部広報課長
信坂 3546-5215
患者や感染については 中央区保健所健康推進課長
山下 3541-5972

****以上*****

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【築地 UP DATE 13】 環境影響評価調査計画書―豊洲新市場建設事業―に対する意見書

2009-06-07 23:32:11 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 意見書を書きはじめました。構想はあったものをいま、吐き出している段階です。
 ようやく、総論が終わり、各論へと進む段階です。
 とりあえず、途中経過を記載します。

 読めば読むほど、腹立たしくなり、悲しくもなる「環境アセス計画書」です。
 東京都には、本当に食の安全・安心を守る気があるのだろうか???

****書きかけの意見書****

環境影響評価調査計画書―豊洲新市場建設事業―平成21年5月(再実施)に対する意見書

中央区議会議員、小児科医師(医学博士)
小坂 和輝(42歳、男)
東京都中央区月島3-30-3
メール:kazuki.kosaka@e-kosaka.jp

Ⅰ総論的な観点から
① 縦覧の再度やり直しについて
この環境影響評価調査計画書(以下、計画書とする)の縦覧は、中央区と江東区役所の関連施設と都環境局都市地球環境部環境都市づくり課(都庁第二本庁舎8階中央)、都多摩環境事務所管理課(立川合同庁舎4階)でのみしか行っていないと思われる。
 食の安全・安心に関わる都民全体の問題であるから、計画書の縦覧も都内全域でできるようにすべきであったのではないか。
 中央卸売市場のホームページでも、縦覧のことの記載はなかった。築地市場内の関係者にはこの計画書の縦覧はおこなったのであるかどうか不明である。
 再度、幅広く都内全域および市場内関係者に縦覧を行い、意見を聞くべきであり、縦覧と意見書募集を再度行うべきである。

② 専門家会議、技術会議の委員の意見の反映
 専門家会議と技術会議の委員の意見も反映させて計画書を作るべきである。

③ 協議会の設置を記載すべきである。
技術会議の報告書では、「国内最大級の地下水管理システムであり、地下水質のモニタリングを継続的に実施する。また、学識経験者などからなる協議会で情報の共有化を図ることを計画する」とある。
この計画では、一切、協議会のことは記載がない。
きちんと技術会議の報告書に沿って、協議会の記載をいれるべきである。

④ 対象事業の名称及び種類(計画書1ページ)
名称:豊洲新市場建設事業
種類:卸売市場の設置、自動車駐車場の設置
とあるが、記載漏れである。
この対象事業で重要なのは、「土壌汚染対策工事及び液状化対策工事」である。
よって、追加する形で、
名称:豊洲新市場建設事業
種類:土壌汚染対策工事及び液状化対策工事、卸売市場の設置、自動車駐車場の設置
というように記載を改めるべきである。

⑤ 4.1.1現築地市場の状況 文章の修正について
まず、抜粋するが、「現築地市場は、国内外から大量かつ多様な商品を集め、多数の小売業者等へ迅速に販売する集荷・分荷機能、需給動向に応じた公正な価格形成を行う価格形成機能、代払制度により、販売代金を迅速に決済する決済機能などを有し、これまで生鮮食料品流通の中核を担ってきた。
 しかしながら、施設の老朽化、狭あい化が著しく、生産供給や流通形態の変化、小売業界の変化など、市場を取り巻く環境の変化に十分対応しきれていない。」
 本当に「十分対応しきれていない。」と断定できるであろうか。断定する根拠をお示しいただきたい。
 少なくとも「市場を取り巻く環境の変化に対応していく必要性が考えられる。」と文章を改めるべきである。

⑥ 4.2事業内容 4.2.1位置及び概況 (3)計画地の立地特性 文章の修正について
 「③東京の海の玄関にふさわしい位置」
における文章を抜粋する。
「・計画地は、以前、砂質土からなる港湾施設整備に伴う浚渫土で埋め立てられた場所だが、すでに沈下量も小さく、護岸周囲を埋立て、緩傾斜型の防潮護岸を整備するなど、高潮に対して安全で人々に開かれた水辺空間として回復・創造しており、防災上も安全である。」
 土壌汚染があり、土壌を入れ替え、かつ多量の地下水も抜くわけであり、再度土壌を入れ替えてから地盤の安定をきちんと見なくてはならない。地盤沈下量を過小評価することはあやまりである。
 今後、地盤沈下対策工事も行っていく必要があることが容易に想像できる。葛西の市場では地盤沈下の対策工事に多額の経費を費やしているのではないか。同様の経費がかさむことを案ずる。
 「すでに沈下量も小さく」を少なくとも文章から抜くべきである。
 参考までに、計画書88ページでは、「工事の完了後における地下水の管理(地下水の揚水)に伴う地盤沈下が考えられる。」と正しいことを記載している。

⑦ ⑦4.2事業内容 4.2.1位置及び概況 (3)計画地の立地特性 文章の修正について
 「③東京の海の玄関にふさわしい位置」
における文章を抜粋する。
「・海上輸送も可能であることから、災害時にも都民に対して食料品の供給が可能な広域輸送基地として活用できる。」
 この記載は、誤りである。
 豊洲新市場は、上記とも関連して、軟弱地盤の上に建設する市場であり、また埋没谷の存在から、大地震の場合、壊滅的な被害にあう。
 土壌汚染以前に、軟弱地盤の上に、市場建設を行うこと自体、ナンセンスなことであり、関東大震災にも耐え抜いた地盤の上に立つ築地市場こそが、災害時の広域輸送基地として機能する市場としてふさわしい。
この利点は、全文削除すべきである。

⑧ 給排水計画(計画書19ページ)
  築地市場では、海水を浄化して利用している。
  豊洲新市場では、上水と集水した雨水のことは、記載しても、海水の記載がない。当然、土壌汚染、地下水汚染のある周辺海域の海水の再利用などありえないわけであるが、海水使用ができない点で、豊洲新市場は、水産物の市場にはふさわしくないことがわかる。
 海水利用ができない点を明記すべきである。

⑨ 土壌汚染対策計画 (計画書20ページ)
 技術会議の報告を受けた内容を記載しているが、上述したように、技術会議の報告書では、「国内最大級の地下水管理システムであり、地下水質のモニタリングを継続的に実施する。また、学識経験者などからなる協議会で情報の共有化を図ることを計画する」とある。
 協議会の設置の旨も土壌汚染対策計画の項目に明記すべきである。
よって、「・土壌汚染調査結果や土壌汚染処理過程をきちんと検証するとともに、地下水位や地下水質のモニタリングをし、それら報告の情報の共有化を図るため、学識経験者及び市場関係者と都民からなる協議会(公開)を設置する。」という一文を追加すべきである。

⑩ 5.事業計画の策定に至った経過 5.1事業計画の策定の経過及び環境配慮書の作成 の文章の修正について
 文章を抜粋する。「築地市場は、昭和10年2月11日の開場以来、戦前、戦後を通じ約70年の長期にわたり、都民への安定した生鮮食料品の供給という役割を果たしてきた。また、水産物については、世界最大の取扱規模を誇るとともに、我が国のリーディング・マーケットとしての地位を築き上げ、現在に至っている。」
 ここまでは、よしとする。
 「しかし、モータリゼーション・情報技術の進展に伴う物流形態の変化など、市場を取り巻く環境が大きく変化する中で、現市場の施設は、老朽化、場内の狭あい化が進み、都民の期待や時代の要請に十分応えられない状況になっている。」
 上述したが、本当に、「都民の期待や時代の要請に十分応えられない状況になっている。」と断定できるのだろうか。「都民の真の期待は、築地市場を現在地であり続けること。築地の食文化を守ること。」ではないだろうか。
 都民のどのような期待に応えられないのか、どのような時代の要請に応えられないのか、きちんと説明をすべきである。
 少なくとも、「都民の期待や時代の要請に今後とも応えていく必要がある。」程度に文を修正すべきである。

***書きかけです。これから、各論突入です。***
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【築地 UP DATE 12】 6/8 環境アセスメント意見書 提出締め切り迫る

2009-06-07 11:19:20 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 6/8の意見書提出締め切りが迫っています。

 今回の新市場建設の大きな問題点のひとつは、土壌汚染地に生鮮食料品を扱う市場をつくるという問題です。

 6/6ある土壌汚染処理技術の専門家の方を囲んで話し合いを持ちました。延々3時間半に及びました。
 なんとその場に、坂巻先生も、ご多忙の中、お越しいただいたのには、感激いたしました。
 急な呼びかけにも関わらず、その専門家の方を含め6名の方が、集まった勉強会となりました。

 私自身が、いままで述べてきた専門家会議、技術会議の問題点に、昨日学んだ事柄もあわせ、今回の豊洲土壌汚染の問題点を記載します。

 少々見づらいかもしれませんが、メモ書き程度で羅列してみます。

 

【土壌汚染調査の不十分さ】
①検査サンプル数の不足
②調査対象項目数の不足
③調査基準の設定の妥当性(特にベンゾ(a)ピレン)
④ベンゾ(a)ピレンは、含有量のみの検査であるが、溶出量の検査も必要である。
⑤地下水は、広範囲に移動することの考慮がない
⑥協力会ヤード周辺や今ある道路下、6街区の池があった周辺などを中心に汚染物質をどの場所でどのように処理したかという東京ガス資料の提出がなされねばならない。
⑦変電所近辺のPCB汚染が調査されていない
⑧コアサンプルが、採取時に1mとったとしても、1m20cm程度に延びるが、延びた部分を何の考えもなく捨てている。(汚染状況の過小評価を含め、汚染状況の正確な分析を行っていない。)
⑨揮発性ガスゆえ、取ったサンプルは、適切な処理を即座に加える必要があるが、実施していない。

【汚染処理技術の実行可能性の証明の欠如】
①もともとの東京ガス工場基礎部分の除去とその部分の汚染処理方法の証明がない
②バイオ処理技術の有効性(複合汚染の場合、微生物は死滅して、機能しないはず。実際にかつて、東京ガスも同じ場所でこころみ失敗している。)
③中温加熱処理のドラムを作成する技術の欠如
④水処理には処理膜を用いる必要が考えるがそれが欠如
⑤粘性の強い土壌から、地下水を出し切る技術の欠如
⑥地下水を東京湾にながすことによる東京湾の汚染の可能性がある。
⑦有楽町層の下まで汚染が浸透している場合の処理とその対策費の算出がない
⑧地下水を出し切ってから、土壌汚染処理になるが、少なくとも50万トンはある。この地下水を出し切ることで、地盤沈下を起こし、道路やゆりかもなど周辺施設に影響を与える
⑨地下水を出し切ろうとしても、囲いの外から、水が浸透してきて、出し切ることは不可能
⑩水分を多く含んだ土壌の加熱処理では、まず、水分を飛ばすため多大なエネルギーを浪費することになる
⑪飛ばした水分の中に含まれる化学物質の処理が明確ではない
⑫100万トン(10トンダンプ10万台分)は、新たに土を持ち込む必要があるが、どこからその土を搬入するのか。近隣県の国有林を伐採し、そこの土を搬入しようとでもするのか。

【土壌汚染地で働く人のマネジメント】
①1000人程度働く人の健康被害をどのようにチェックするのか

【土壌汚染処理時の周辺環境へ及ぼす環境汚染への対策の欠如】
①揮発性物質であり、処理している間、揮発性ガスが周辺環境に飛散するが対策が述べられていない。


【液浄化対策の不十分さ】
①土壌汚染処理と液浄化対策を同時に実施するフローがかかれていない。


【検証方法の欠如】
①土壌検査サンプルは5年間保存が必要であるが、どこにどのように保存し、管理するのか述べられていない。
②サンプル管理が、不適切。どのようなサンプルを分析したかの記載なし。


【情報の公開性の欠如】
①情報の隠蔽を阻止し、情報公開をいかに担保するか

【東京ガスとの関係性】
①そもそも東京ガスの土地を東京都が購入するが、購入する側がなぜ、お金を払って、購入先の土壌汚染処理をする必要があるかの説明責任を果たしていない。

【PFI】
①東京都が、汚染処理と液浄化対策を行い、建物建設と市場運営をPFIで行うことの明白な線引きが難しい

などなど
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【築地 UP DATE 11】6/2 築地市場を守ろう!という思いをもった団体の皆様が集まる。

2009-06-06 23:00:00 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 築地市場移転問題を考えようということで、「NPO法人市場を考える会」の呼びかけで、都内の市民、消費者、労働者の各団体代表者(9団体)が、築地市場内の会館の一室に集まりました。
 私も、一無所属の議員としてできることはないかと思い、集まりに参加させていただきました。
 この様子は、6/4の業界紙「日刊食料新聞」にも取り上げられました。
 
 4月の上旬に要望を東京都に申し入れたのにも関わらず、東京都は、豊洲土壌汚染の現状の説明、土壌汚染対策技術の説明を、消費者・都民に一切なされていないことを再度、要望として出すことがひとつ決まりました。

 また、豊洲土壌汚染地への築地市場移転を白紙撤回し、現在地での再整備を要請することを訴えるために、力を合わせてデモを行うことが決まりました。
 日時は、6月27日築地市場正門11:30集合、12:30出発 築地⇒新橋⇒銀座⇒八重洲⇒常盤公園のルート。

 来る都議会議員選挙の立候補予定者に、NPO法人市場を考える会が公開質問状をお送りすることについても、多くの団体の賛同が得られました。

 都民共通の重要課題であり、都民の皆さんが力を合わせて、東京都の姿勢を正していかねばならないと、私も考えます。
 

 きちんとしたことが、なにも伝えられることなく、豊洲土壌汚染地への移転計画が進められています。
 豊洲の東京ガス工場跡地、そこは、シアン、ベンゼンなど有害化学物質で、予定敷地約40ヘクタールの1/3程度が土壌や地下水が汚染されたところに移転することを絶対に許してはならないと思っています。食の安全・安心が脅かされています。(ちなみに土壌汚染対策費だけで586億円!)
 東京都がなぜ、強引に移転をさせようとしているのか。築地という銀座の隣の一等地の再開発がひとつあります。
 そして、もうひとつ、これは、全国の市場にいえることでしょうけど、大規模な量販店・外食産業チェーンの食品集中仕入体制に24時間対応可能な拠点物流集配センターをPFIでつくることです。効率を優先するあまり、仲卸商は廃業し、街の商店街の小売商、寿司屋、料理店も経営破たんに拍車をかけることになるでしょう。都民の皆様の食卓に並ぶ食材の安全・安心や質の低下をもたらすとともに、もはや銀座の味、築地の味が味わえなくなります。聞くところ、フランスはそのような苦い経験をしたとか。。。仲卸こそが、魚のよしあしを見る目を持つと言っても過言ではありません。そしていいものを責任を持って消費者に提供くださるのです。株券のように、魚をはじめ生鮮食料品が電子化され商品名だけで取引される時代が来るともいいます。そんなのありえません。丹念に見分けて初めて値がつくものであるはずです。
 築地市場の崩壊は、全国の市場の凋落へとつながっていくことでしょう。
 日本の流通のあり方が大きく変わってきています。

 築地市場移転問題は、7/12都議会議員選挙の一大争点になります。
 署名活動も、今までの展開も踏まえ再度実施されるといいます。
 この夏が、天王山です。
 
 みなさま、築地を守るために、どうかお知恵とお力をお貸しください。
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