こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

文章探偵

2006-05-29 00:00:00 | 未分類
草上仁さん『文章探偵』ようやく読み終わりました。

ミステリー作家の左創作は、『サ・ノベル講座』の講師でもある。
左は、書かれた文章の癖や誤字、タイプミスから、その作者の人となりを特定することができる。
ある日、この講座の関係者が関わると思われる事件が発生する。
左自身も、脅迫状めいた手紙をもらうようになり、事件に巻き込まれていく。

といったところでよろしいでしょうか?
誤字は、わりと解りやすいのですが、ひらがなで間違えて覚えていたというのはねー、見逃していました(^^;)
こういう、著者を当てていくというゲームめいたところも面白いです。

佐久間省吾の、今までこうだったのに、どうしてこんな事しているの?その意図は?
というところもありましたが、理由が解りませんでした。
実は、読み終わった今も、理由を説明されても「そんなものかなぁ?」と疑問です。
省吾が、そういう状態になったらそうするだろうと考えてやったことだから、無理があるのは当然でしょう。
でも、それでああいうことだったとは、思い至りませんでした。悔しい。

南泰治氏に渡されたカード怪しい者は怪しくなく、怪しくない者が怪しい。
怪しいけれど怪しくなくなった者は怪しく、怪しくないけれど怪しくなった者は怪しくない。

も、大きな伏線と言えば言えるのかもしれません。

さて、この小説、校正するのが難しかっただろうと、まぶだちの会のメンバーの方もおっしゃっていました。
アマチュアの書く、誤字の多い原稿を再現しなくてはならないのでしょうしね。
読みにくいところもあるかもしれませんが、面白かったです。

コメント
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