こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

甘栗と金貨とエルム

2006-10-21 00:00:00 | 未分類
太田忠司さん『甘栗と金貨とエルム』を読みました。

甘栗晃は高校生・・・だった。
探偵だった親父が交通事故で亡くなり、事務所の後始末をしていると依頼人だという
女子小学生・淑子がやってきた。
見つからない金貨と引き換えに、母親探しを引き受ける晃だったが・・・。

高校生が一人称を私で表現すると、大人びて見えます。
だから、母親探しを引き受けても違和感がないのですが、経済面の心配などに言及されると
「あ、そうなんだ。高校生だった」と思い、探偵する姿に寂しさを感じます。
でも、やまやのおやじさんや、藤森涼子などの思いやり深い大人たちに恵まれ、
柴田直哉のような友人もいて、幸せだとも思います。

それとは逆に、大人たちの思惑だけで蚊帳の外に追いやられ、不安を抱えている淑子。
できれば、複雑な人間関係の渦中にある淑子を、大人たちが思いやってくれるように願います。
こんなにややこしい展開になるとは思いませんでした。

今後も、甘栗晃の探偵物語が続いてほしいと思います。
どのように成長していくのか、知りたいです。

コメント
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