アイの物語

山本弘さんの『アイの物語』を読みました。

地球の支配がマシンによって奪われた時代。
人々は、たまに輸送列車を襲撃して食糧や日用品を奪って生き延びていた。
主人公は語り部と呼ばれる少年で、二十世紀後半から二十一世紀前半の
ヒトが最も輝いていた時代の物語を各地のコロニーを回って語って聞かせていた。
ある日、ヒト型マシンに囚われてフィクションとノンフィクションの物語を聞かされる。

どれも二十世紀後半から二十一世紀前半に作られた未来の物語で、それぞれに素晴らしい物語です。
私は、職業柄『詩音が来た日』に惹かれるものがあります。実現は困難だと思いますけれど。
『ときめきの仮想空間』も優しい物語ですね。
全部で７話、ほとんど実現不可能な物語だったとされています。
最後に、この物語ではノンフィクションにあたる『アイの物語』は、人間には残酷な物語です。
でも、考え方を変えれば永遠につながる素晴らしい物語かもしれません。
そして何よりも、マシンたちは愚かなる人間を愛しているらしいこと。それが救いかもしれません。
でも正直、読んでいて辛く感じました。