筒井康隆講演会

北九州市男女共同参画センター「ムーブ」ホールにて『筒井康隆講演会「小説とは何か」』がありました。

小説の歴史を十章に分けて、風景描写のしつこい時代「自然主義リアリズム」から始めて、

「社会主義リアリズム」などのプロレタリア文学の説明に入り、それらがどのように変化して
日本に取り入れられるようになったのかが語られました。

その後も、日本独特の「私小説的リアリズム」などが海外のどのようなものに影響を受けて
起こったものなのか、変異したものかが語られました。

さらに「演劇的リアリズム」においては、本来何者からも自由なのが小説のはずなのに、
演劇の影響によって、起承転結のはっきりしたしっかりした内容のものが求められるようになったようです。
今では、演劇の方が先鋭的になっているとか。

「映画的リアリズム」では、場面転換を素早くという映画の手法が取り入れられたことが語られました。
ここでは、会話ばかりの「シナリオ的小説」が生まれたことも説明されました。

他にも「漫画的リアリズム」「ＴＶドラマ的リアリズム」「資本主義的リアリズム」
「アニメ的リアリズム」「ゲーム的リアリズム」についても語られましたが、
私自身の書くエネルギーが尽きてきましたので、このくらいにしておきたいと思います。

本当、唯野教授の講義を受けているようで、とても楽しかったです。
できれば、これを本にしていただきたいものです。
事実、第３章までは原稿になさっているようですし、あとはメモらしいけれど
お書きになるのではないかと、期待しています。

あと、もしかしたら、筒井さんライトノベルをお書きになるかもしれないようです。
うーん、あまりやって欲しくないような、でも、筒井さんのだから、只者じゃないような
気がするので書いて欲しいような、迷います。