米澤穂信さんの『遠まわりする雛』を読みました。
「やらなくてもいいことならやらない。やらなければいけないことなら手短に。」を信条とする折木奉太郎だが、
神山高校・古典部に入部して以来、なぜか様々な事件や謎を解明してきた。
好奇心旺盛な千反田えるに引き込まれるからだ。
省エネ主義のホータローの主義に反することで、要するに、彼は彼女を苦手としている。
今回も、彼女は彼に不思議の解決を求め、彼は断りきれない。
最後に、表題作においてその理由が何気なく明かされるのですが、そのことが
何とも微笑ましく悩ましく伝わってくるところに好感が持てます。
嫌々やっているわりに、鮮やかに解答を出してくるところは、気が付かない者としてはねたましいところでも
ありますね。
有能なクセに出し惜しみするなよこの野郎、ってところですか?(笑)