カフェ・コッペリア 価格:¥ 1,785(税込) 発売日:2008-11 |
表題作は、客とスタッフがモニターとスピーカーを介して一対一で話をするカフェ・コッペリアが舞台です。
スタッフは人間だけではなくAIの創作した人物を紛れ込ませている上、
映像や音声を加工し、いつでも、どのブースでも同一人物にしか見えないようにされています。
しかし、ある客がその微妙な違いを見分けてスタッフの一人に惚れてしまいます。
それはAIなのか人間なのか。
なまじ、客もAIが混じっているのを知っているため「コッペリア」より罪だなと思いました。
他には、「モモコの日記」や「笑い袋」は現代に通じる家族関係の切なさや温かみを感じますし、
「エクステ効果」は最先端美容室のヘアケア技術の思わぬ弊害と効果について考え、
私もそのお客様に共感を少し覚えました。
「リラランラビラン」は、私ならアロマペットよりも近所で餌なしでも遊んでくれる野良猫を探します。
寂しさには共感しますけどね。
「千鳥の道行」は日舞をなさっている菅さんならではの作品で、少しですけど、その奥の深さを感じ、
人間関係の微妙さに心動かされました。
未来でも、人の考え方感じ方の根本は変わらないのかもしれません。