宇宙飛行士ピルクス物語(上) (ハヤカワ文庫SF) 価格:¥ 882(税込) 発売日:2008-09-05 |
夢想家だった訓練生時代「テスト」
パトロール勤務で、行方不明になったトーマスとウィルマーの失踪原因をつきとめた「パトロール」
修理した事故機に乗っていたロボットが覚えていた最後の記録「テルミヌス」
あるテストで優秀だったために、訓練として送り込まれた月の裏側で続いていた
悲劇の原因とは?「条件反射」
人工頭脳に異常が発生し、殺人機械となってしまったロボットを描いた「狩り」など、
どちらかというと、外見はさえない宇宙飛行士に見えるピルクスの、表に出ない活躍を
引退前であろう「運命の女神」まで描いたSFです。
自分自身も身の危険にさらされながら、その推理力で宇宙から無事に帰還したり、
完璧であるはずのコンピューターの欠陥を言い当てたり、彼が英雄として称賛されないのが
不思議なくらいです。
また彼自身、そんなことにまるっきり興味を示さないところが格好いいいいですよね。
とても面白く読めました。