こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

展翅少女人形館

2012-01-21 00:00:00 | 未分類
瑞智士記さん『展翅少女人形館』を読みました。

人が球体関節人形しか出産できなくなって以来、<機関>は、
奇跡的に人として生まれることができた少女たちを、
ピレネーの女子修道院にかくまっていた。

人形である姉リゼットを常に連れ歩くマリオン、バレエに打ち込むミラーナ、
人形細工師フローリカ。
彼女たちは、絶妙のバランスでお互いを認め合っていた。
そこに一つの異分子が入り込むまでは!

耽美で醜悪でエロティックで崇高で背徳、その他もろもろの要素が渾然一体となって形作ったのが、
この物語と言ってよいのではないでしょうか?

人類の結末の形としては、異形の部類に入るのかもしれませんが、ある種の美しさがあります。

コメント
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