こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

世界でたったひとりの子

2006-11-05 00:00:00 | 未分類
アレックス・シアラー氏『世界でたったひとりの子』を読みました。

舞台は近未来、人々は不老薬によって長寿と不老を手に入れていた。
しかし、男女共かなりの人々が不妊に悩まされており、子供はほとんどいなくなっていた。

そんな中、主人公はタリンという少年。
両親はいず、ディートという男が親代わり・・・といっても、タリンを子供のいない人々に
1時間いくらでレンタルしてもうけているのだ。
ディートはあと数年でおとなになってしまうタリンに、死ぬまでずっと子供でいられる手術(PP手術)を
受けさせようとしている。

タリンは、様々な人々に貸し出され、PP手術を受けている様々な職種の人に出会います。
彼の心の叫びは痛々しいほどです。
彼が何を望んでいるのか、それは報われるのか。
それは読んでみてください。

訳者あとがきは、物語のほとんどを語ってしまっているので、本編を読んでから読むことをお勧めします。

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夜陰譚

2006-11-04 00:00:00 | 未分類
菅浩江さん『夜陰譚』を読みました。

ハードカバーで買いながら今まで読まなかったのは・・・表紙から帯から怖そうだったからです(^^;)
実際怖かったのですが、それは現実の人間が一番怖いということ。

夜に自分のイメージしたものに変化してしまう『夜陰譚』
ドメスティックバイオレンスを逆手にとった『つぐない』
幻想の中でかまきりになる女性の話『蟷螂の月』
人魚の鱗が理想の出会いを生み出すかもしれない『贈り物』
叔母からの継承は和服と着付けだけではなかった『和服継承』
できる女・佐伯敦子と結婚までの腰掛仕事として働いている脇屋香津実の幻想的逆転劇『白い手』
日本舞踊界の闇(フィクションですよ)と幻想的側面、主人公の業がからみあった物語『桜湯道成寺』
雪の精霊のような存在にある意味救われることになる残酷な『雪音』
女の闇の面、値踏み、傲慢さをえぐるように描いた『美人の湯』

どれも面白かったです。とても残酷なんですけどね。

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つばき、時跳び

2006-11-03 00:00:00 | 未分類
梶尾真治さん『つばき、時跳び』を読みました。

百椿庵は、古い屋敷で四百坪を超える敷地のほとんどが庭で、植えられている樹木のほとんどが椿である。
その中に七十坪の二階建ての日本家屋がある。
そこでは、女性だけに見える幽霊が出るという。

今回も、タイムマシンがらみのラブロマンスですが、タイムマシン自体の完成度は高いです。
江戸末期の女性、つばきが平成の世の中を見て感じる驚きはありがちですが、
逆に、惇がつばきの時代に接して感じる驚きはまた違ったものがありますね。
りょじんさんの正体がそうだったとは!驚きです。
だるま落としのような時間連鎖も、面白かったです。

ただ、タイムトラベル・ラブロマンス以外の本も読みたいです。

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実況中死

2006-11-02 00:00:00 | 未分類
西澤保彦さん『実況中死』を読みました。
1998年発行なので、ネタバレしてもいいかもと思いつつ、気をつけて感想を書いてみます。

浮気をしている夫の車を、自転車で追いかけているところに浴びた落雷。
それによって、ある人物の眼から殺人現場を見てしまった主婦。
他人の視覚や聴覚が、まるで中継カメラのような機能を果たすようになったらしい。一種のテレパスだろうか?
<超能力者問題秘密対策委員会>の神麻嗣子により、その接続を主婦から嗣子に移したが、
常時接続されるわけではなく、その殺人犯らしき者が鏡を見ようとしないので、誰なのか見当もつかない。
それからも、関連性のある殺人事件が続くのだが・・・。

超能力がらみでも、本格ミステリが書けるのですね。
思いがけない人物が、その中継カメラであり、犯人もかなり意表をつく人物でした。
いやー、思い切り騙されて気持ちよかったです。

谷山浩子さんのコンサートが、福岡でも2月に行われることになり、楽しみではあるのですが、
なぜか、2日間にわたってあるのです。
どうしようかなー?谷山さんに限って2日共、同じ内容にすることはないでしょうから、
両方行っちゃおうかなー?
ちなみに、静岡も2日間あるのですよ。
急にどうしたんでしょうか?映画の効果かな?

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三遊亭京楽落語講演会

2006-11-01 00:00:00 | 未分類
消防局主催で、三遊亭京楽さんの落語と住宅用火災警報器設置の説明会と救急講習がありました。

落語は創作落語で、「大地の震え」三部作から<ゴキブリの子守唄>と<天使の産声>でした。
笑いよりも感動させようという落語でして、京楽さんには悪いのですが、いまいち感動できませんでした。
いい話だとは思うのですがねー。笑う部分もネタが古くて笑えません。

で、住宅用火災警報器の設置場所としては、寝室と煙が上がってくる階段につけたほうがいいとか、
賃貸住宅は大家さんと相談の上設置してくださいというような話でした。
あと、訪問販売や消防署を騙った悪徳業者への注意もありました。消防員が売りにくることはありません。
さらに、簡単な救急講習もあり、たいへんためになりました。

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