Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

西部ヒマーチャルの旅 18 チャンディガール~デリー

2016-10-14 16:25:10 | インド
7月31日

ホテルでのなかなか充実した朝食。
 
緑のジュースがきゅうりみたい、と思ったら本当にきゅうりだった。さっぱりして意外に悪くない。

今日はデリーの空港までひたすら移動の一日だが、チャンディガール出発前にル・コルビュジエ設計のキャピトル・コンプレックスに寄ってくれた。
ここも日程表にはなく、日本を出る前からできたら行きたいとわがままにリクエストしていた場所なのだが、直前に世界遺産登録されたのは絶妙のタイミング。

内部を見学するのはお役所なので大変だそうだし、日曜はお休み、そもそも時間がないので当然外観だけだが、人気のない敷地内に入るにも警備が厳重、かなり離れたところに車を停めて歩いて行く。

 まず見えてきたのはチャンディガールのシンボルとしてコルビュジエがデザインしたオープンハンドのモニュメント。”Open to receive and give”というメッセージが込められているそうな。

 ここから右に折れるとあるのが高等裁判所。
 
カラフルな柱や壁面がモンドリアンを思い出させ、全体にいかにも60年代のにおいがするところがかっこいい。

 この左奥にも気になる建物があったが、こちらはなんだかわからず。
コルビュジエの作品ではないらしい。

高等裁判所の正面は広いプロムナードになっていて、真向かいにあるのが議会棟。その手前の柱だけのような小さな建物は影の塔と言うモニュメント、その向こう、木の陰には巨大な行政庁舎。
 
議場の正面扉の壁画もコルビュジエによるものだそうで、近くで見たかったが時間切れで断念。
いずれ機会があったら中にも入ってみたいものだ。

観光はこれにて終了、ということでチャンディガールの町を離れるが、昨日までお世話になった4WDはすぐ次のツアーのために帰ってしまい、今日は大型バス。
ところがこれが冷房が効かなくて、涼しかったヒマーチャルから平地に降りると暑い!

排気ガスとの二択で窓を開けて走っていたが、そんな道中で目立ったのはなにやら派手な飾り物を担いだ人たち。
  
 
これはカーンワリヤーと言ってハリドワールなどガンジスの源流から聖なる水を自分のお寺まで運ぶ巡礼だそう。
派手な御輿や首から下げた容器の中に聖水が入っていて、ちょうど翌日がシヴァ神のお祭りの日と言うことで、この日は巡礼の最終日、自分の町や村に到着するラストスパートだったのだ。

 
中にはシヴァ神の像を引っ張る人たちもいるし
 
道路脇のあちこちに巡礼を迎えるテントが作られている。
 
宴会の準備も着々と進んでいるようで、こんな光景がずっと続く。どれだけ巡礼がいることやら。

 
それでなくともインドの道は牛がいたり、人で満載のトラックがいたり、退屈する暇がない。

途中、本日も道路脇のダーバでお昼。
 
さすがにクーラーがあるのがありがたく、最後のカレーをいただく。

300キロを無事に走って、デリーには15時に着いたが
 市内に降りるとこの渋滞。

最後の買い物をする時間はたっぷりあると思いきや、ショッピングモールにたどり着くのに1時間以上もかかってしまって
 
広いアンビエンス・モール内を走り回る羽目に。

デリー空港には出発の3時間前に送り込まれたが、夕食は付かないので土産物屋を見下ろすフードコートへ。
  
 シーク・ケバブにマンゴーラッシーを頼んだら、これだけで468ルピーって、恐るべし空港プライス。

文句を垂れつつ、お腹一つ壊さずに8月1日、無事に成田到着。
15分しか遅れなかったエア・インディアも少しは進化しているか。 


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西部ヒマーチャルの旅 17 マナリ~チャンディガール

2016-10-13 16:38:07 | インド
7月30日 続き

ホテルに戻り、朝食を終えたツアー一行に合流して7時半にマナリを出発。

 道沿いの川は昨夜一晩中降っていた雨で増水している。
川をまたぐたくさんのタルチョもこれで見納め。

標高2,000メートルのマナリから高度が下がるにつれてまわりにはリンゴ畑が増えてくる。
 
ちょっと早めだけれど、そろそろ収穫が始まっているらしく
 
道路脇には大きな露天市が店開き。
 
味見をさせてもらって、おいしいものをお買い上げ。
 これは15個で250ルピーだったそうだが、甘みも酸味もしっかりあっておいしい。
ただインドのリンゴ、悲しいかな保存技術がしっかりしていないので、採りたてじゃないとすぐにフカフカになってしまう。


川沿いに細長く伸びているのはクルの町。ここで標高1,200メートル。

 
さらに滝や大きなヒンドゥー寺院など見ながら山を下って
  
小さなダムを渡った先でお昼。

 
こぎれいなダーバを見つけて料理を注文すると、店の息子も甲斐甲斐しくお手伝い。
 大きなバターの塊が入ったダルがまろやかな味で侮れないおいしさ。

昼食を終えて出発するとすぐに平野が見えてきた。
 山を下りきったところでヒマーチャル州は終了。

 
パンジャブ州に入るととたんにシーク寺院が目につきだす。

300キロを走って、チャンディガールには18時に到着。

 
イギリスからの独立後に作られた新しい町には車がいっぱい。
 
宿泊するホテルもいかにも都会のビジネスホテルっぽいが、快適であることは否定しがたい。

 
久々のビュッフェではこれも久々の生野菜がうれしくて、今夜は菜食になってしまった。


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西部ヒマーチャルの旅 16 ヴァシシト温泉

2016-10-11 16:37:22 | インド
7月30日

朝5時20分、まだ真っ暗な中、ホテルの玄関へ。

このマナリには天然の温泉があるので行きたい、と添乗員に相談したところ、行きたい人は早朝に集合と全員に声をかけてくれたのだ。

しかしふたを開けてみれば自分の他には誰も参加せず、それでもガイドと運転手が一人ついてくれた。
オートリキシャでも手配してもらえれば、と思っていただけなので、これには恐縮してしまうがありがたい。

かなり強い雨が降りつつ、次第に明るくなる中を15分ほど。
 
急坂を上ると小さな祠があり、その先に門がある。
  
石と木材を組み合わせ、細かい彫刻を施したこの門を入った所で靴を脱ぐ。

境内に入ると正面右手にお寺の本堂があり、
 
振り返ると手前に女性用、奥に男性用の浴場入口がある。

そこで早速カーテンをくぐって女性用浴場に入ると、すぐに10メートル四方ほどのお湯が一杯に張られたプールが目の前に出現する。
まわりの縁は幅が30cmほどしかなく、四方の壁には荷物をかけるフックが並んでいてかろうじてひさしがあるものの、浴槽は完全な露天。

6時前とは言え先客が2人いたので様子を見ながら狭い縁で服を脱ぐ。
しかしこの時にパンツを脱いではいけない。インド人は決してパンツは脱がないのだ。

お湯でいっぱいの浴槽の片側は一段低くなっていて、浴槽からお湯を出すパイプがいくつも突き出ているのでまずはここで体を洗う。お湯が流れっぱなしのパイプは当然のことながらここがかけ流しの証拠。

清潔になった所で何段かの階段を下りてお湯の中へ。
浴槽はかなり深くて、お尻をついたら水没してしまうほど。
お湯は無色透明ながら硫黄の香りが門の外からでもわかるほど強く、温度はかなり熱めで44℃ほどもあるだろうか。
そのせいかジモティーの皆さんは2,3分浸かるとすぐに出てしまうが、とてもいいお湯なので出たくない。
弱まってきた雨の中をお湯に浸かっていると時たまお寺の鐘を鳴らす音が聞こえてきて、これは早起きした甲斐があった。

20分ほどいる間、一人が出ると誰かが入ってくるという具合で入浴者は絶えず、そのためか夜にはお湯が汚れるということで早朝をすすめられたが、おかげでとてもきれいなお湯だった。
源泉がとても熱いので冷泉と混合しているそうだが、肌がツルスベになる本当にいい温泉。

すっかり温まって外に出ると、正面に寄付金箱があったのでせめて寸志を入れて行こうとそちらへ行く。
 ついでに本堂の写真を撮っていたら、出てきたお坊さんに怒られた。
実は入ってきたところの写真に四角い石があるが、異教徒はこの石から先には入ってはいけなかったらしい。すんません。

ヴァシシトとはラーマ王子の先生で、この場所はその先生が瞑想をしたところとか。
インドらしい温泉に入れて幸せ。


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西部ヒマーチャルの旅 15 マナリ

2016-10-08 13:03:48 | インド
7月29日 続き

マナリでの宿泊先はこれも13年前に泊まったのと同じバノン・リゾート。
 
久しぶりに立派なホテルはロビーも広すぎるほど広々。
 部屋は庭に何棟か建つコテージに分かれていて、いつもの通りくじ引きをしたら
 
ものすごく広いスイート・ルームが当たってしまった。
 
バルコニーが2つもあって使い切れないが、その割になぜかバスルームは狭い。しかしこれで文句を言ったら罰が当たる。

荷物を置いたところで希望者は町の中心まで車で送ってもらう。
ホテルからは歩けない距離ではないが結構遠いのだ。

ザ・モールと呼ばれるマナリ銀座に行ってみると
 
以前は埃っぽい道に車がいっぱいだったところが、きれいに整備されて歩行者天国になっている。
欧米人はもとより、今回のツアーで初めて他の日本人観光客に遭遇。どうも行きの飛行機でも一緒だったかなり平均年齢の高いご一行様。どちらを回ってこられたのだろう。

観光客もベンチに座り込んでいるが
 
現地のおじさんたちも座っておしゃべり。

まわりには軽食屋がいっぱいで
 
そそられるスナックに、水炊き、すき焼き、エビ天ぷらなんて文字まで見える。

あとはカシミール人がやっているお土産屋ばかりなので
 メインストリートをはずれて脇道に入ってみる。

 
すると例によって見事に商品を積み上げた八百屋さんがあったり
 
尼さんたちも物色する衣料品屋があったり
 華やかな帽子屋さんも完全にローカル向け。
 
路上に野菜を並べるおばちゃんたちも犬たちものんびり。

うろうろしていたらチベット人のおばちゃんの食堂を発見。
 
炒めていたソーセージも怪しげでちょっとそそられたが、ここはやっぱりモモ。
 キーロンのモモはべジで物足りなかったが、こちらは期待通り羊ががっつり、大きいのが6個50ルピーもうれしい。

さらに派手なディスプレイのジュース屋さんでミックスジュース、80ルピー。
 
何のミックスかさだかではなかったがおいしかった。

急に降り出した雨の中をホテルに戻るとすぐに夕食。
しかしモモを食べているので当然入るはずもなく、うやうやしくサーブされるカレーはほぼパスして
 
サラダとカスタードのかかったリンゴだけいただく。

普通の観光地に戻ってきた。


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西部ヒマーチャルの旅 14 ロータン・パス

2016-10-06 18:57:07 | インド
7月29日

朝、また外を物色に出かけたものの、お菓子屋さんぐらいしか開いていなかったのでおとなしくホテルで朝ご飯。
 ヒマーチャル産のリンゴジュースがおいしい。

キーロンを出発して、2時間でコクサールのチェックポスト。
 
 ここからロータン・パスを越えるべく、くねくねと道を登って行く。

途中、上を見上げるとたくさんの車が道沿いに停まっている。
 こんなところで渋滞?と思ったら
 
見晴らしのいい所が移動トイレも出るほどの駐車場になっている。


ここは確かに景色が良いのだが、しかしインド人の皆さんのお目当ては実は景色ではなく
 
山肌に残る雪渓。皆モコモコとしたスキーウェアを着こんで、嬉々として雪遊びに向かう。
 
一方、雪を一応見慣れている日本人は馬が草をはむ隣でお花探し。
  
  
インド人はまったく花に興味を示さないのもおもしろい。

ここからもうちょっと上がるとラホール・スピティ県とクル県の県境の標識があるが
 濃い霧に包まれてまわりは真っ白。

すぐ近くの13,058フィート(3,980メートル)の標識も霧に包まれていたが、一瞬晴れてタルチョの山が見えた。
 
しかしこのタルチョ、以前はもっと高いところにあったように思うのだが記憶違いだろうか。

ロータン・パスの南面は北面より花が多いはずなので期待するが、霧が深すぎて良く見えず
  
それでもなんとかブルーポピーを発見。
  
 
他にも小さな花を探しながら行く。

 またくねくねと道を下って
 
本日のお昼はこちらの食堂で。

いつものごとくチャパティやおにぎりのお弁当を用意してくれて、その上マギーまで注文してくれたけれど
 
またわがままを言って現地飯を所望。すると出てきたダルフライが驚きのおいしさ。ダル豆の他に野菜がいろいろ入っていてコクがあり、今回の旅で食べたダルの中でも一番。ダルだけで100ルピー、ご飯70ルピーはこの場所ならではの値段だと思うが、思わぬところでおいしいものにありつけた。

食後はこのあたりにもブルーポピーがたくさんあるはず、と探すが、花の開花はちょっとした条件の違いで変わる。
  
青い花はあってもブルーポピーは見つからなくて
 雲の下、3,000メートルを切ったらもう出会うことはない。

山道が終わって麓の町に出ると、番号の付いた看板がやたらと目につく。
 これはスキーウェアのレンタル屋さん。
先ほど雪渓で遊んでいたインド人たちはマナリから来てここでスキーウェアを借りていたというわけ。
借り賃は200ルピー、この近くにはスキー場もあるとのことだが、こんなに需要があるのかと不思議に思うほどの店の数。

 そうこうしているうちにマナリに着いてしまった。 


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西部ヒマーチャルの旅 13 キーロン

2016-10-03 17:51:50 | インド
7月28日 続き

ウダイプールを出ると道はなだらかになり、まわりには野菜の畑が多くなる。
 と言ってもこの辺りの標高はまだ2500m以上。
 
忙しそうに収穫をしている作物は何かと見ればほとんどカリフラワーで、道端には段ボールが山のように積み上げられ、輸送のトラックがどんどん来る。
流通の発達していない広大な国土のインドでは日持ちのする野菜でなければ遠くには出荷できないからだろう、どこの八百屋でもカリフラワーは良く見る。
 そのおかげか、この辺りの村の家々は大きくて立派。カリフラワー御殿に違いない。

 舗装道路を飛ばすこと2時間でキーロンに到着。

この町に来るのは13年ぶり2回目なのだが
 
泊まるホテルは前回と一緒。裏側に部屋が増築された所は変わっているが
 
シンプルな部屋には変化なし。
 向こうの方には新しいホテルも建っていそうだけど。

まだ明るいのでメインストリートの探索へ。
 
この狭い通りに変化はなさそう。
 
八百屋やら鶏屋やら、どこの田舎町とも変わらず
 
ごちゃごちゃとした雑貨屋を冷やかして歩く。

しゃれたウィンドウはキナール帽やクルのショールを扱う店。
  
出身地によって帽子の模様が違うと聞いたが、1つ350ルピーぐらい。

 こちらの仕立て屋さんには例の女学生服のような衣装のためのえんじ色の生地が積みあがっている。
前回ここに来た時はその衣装を着た若い美人がいっぱいいて、今回も写真を撮らせてもらおうと楽しみにしていたのだが、どういうわけか今回は民族衣装どころか、若いお姉さんの姿がまったくない。
  
おしゃまさんたちはいたんだけど。

町のはずれの方に行くと
 
ここにもカリフラワーがいっぱい。
 
日も暮れてきて、羊さんたちも家に帰ったので、ホテルに戻って夕食。

 
昼間さんざん見たので今夜はカリフラワーのパコラを所望。久しぶりのモモもうれしい。
 しかし前回ここで一番おいしかったのはバナナ・ラッシー。
今回もうまい。


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西部ヒマーチャルの旅 12 キラール~ウダイプール

2016-10-02 19:51:12 | インド
7月28日

早朝に窓の外を覗いてみると本日は晴天。
 谷もきれいに見えてうれしい。

ホテルの朝食は毎度代わり映えがしないので、バザールに何かないかと物色に出かける。
 
しかし早朝の町に人影は少なく、チベット系のレストランでは大量のモモを仕込中だったがまだ準備ができていなくて残念。

かろうじて開いていたのはこちらの食堂。
 
お兄さんが次々にチャパティを焼いていたが、朝からまたカレーもなんなので
 
スイーツ・コーナーからゴツゴツしたドーナッツと、ブラウニーのように見えたものを注文。ブラウニーは黒糖とココナッツでできたような甘いお菓子だったが、チャイにはよく合う。これで30ルピー。

8時にホテルを出発して山を下り
 
橋を渡ってパンギ渓谷とはさよなら。

 今度はチャンドラ・バガという川沿いの崖道を
  ロバやバスとすれ違いながら行く。

こちらの谷には大きな杉の木が多いのだが、
 
景色が雄大すぎて写真では伝わらない。

そんな道中、ベテラン旅行者に松ぼっくりの付き方が木によって違うことを教わる。
そこで気を付けて見てみると
 
なるほど、普通は下に垂れ下がっているが、枝の上にまるで卵が乗っているような木があって、これはヒマラヤスギだそう。皆さん、いろんなことをよくご存じ。

やがて急流をまたぐ橋を渡ったら
  これまでのチャンバ県を出て、ここからはラホール・スピティ県。

と思ったとたんに車はストップ。
 
見ると水が落ちているところでがけ崩れがあったらしく、大勢が手作業で修復作業中。
これは時間がかかるだろう、ということでお弁当が配られ
 今日もチャパティ・ロールをいただいていたら、食べ終わった頃に道が開通した。

ここからちょっと行くと多くの人でにぎわう町に到着。ここがヒマーチャル・プラデシュ州のウダイプール。
 
ウダイプールと言えば湖に浮かぶレイクパレスが有名だが、あれはラジャスタン州。
こちらは17世紀、チャンバ王国のウダイ・シンと言う王様にちなんで名づけられたのだそうだ。

 
商品てんこ盛りの店先で居眠りするおじさんがいたり、床屋さんがあったりいい感じの町。
 ここでマンゴーも買っておこう。

渋い店先にはパラソルが立てられているので、その下でお茶休憩。
 
添乗員さんがお茶請けにスナックをいろいろ買ってくれたが、どれもけっこういける。

ところでこの小さな町に人が多いのは、ここに近在の人々に人気のあるお寺があるため。
 
参道には土産物屋が店開きをする、その奥の小さなお寺がアシュトグジャ寺院。
 カーリーを本尊とするこの独特の屋根の木造寺院は11世紀から13世紀ごろに作られたと考えられているそうだが、詳しいことはまったくわからないらしい。

異教徒も中に入らせてもらえるが、小さなお堂の内部は壁から天井まで木彫で覆われ、特に内陣の正面はヴィシュヌの物語の彫刻で埋め尽くされていてすばらしい。
カシミールの職人によるものではないかという、他ではちょっと見たことのない種類の彫刻なのだが、ここは写真撮影にとても厳しくて、お寺の外観ですらあまり近くからは許されず、ネットで検索しても内部の写真は見つからない。絵葉書など売っているはずもなく、お粗末な記憶頼りなのがもったいない。

しかしここはヒンドゥー寺院ながら仏教徒もお参りに来るそうで
 
なるほど、女学生の制服のような民族衣装を着たラホール谷の女性たちがいっぱい。

ここからキーロンまではやっと舗装道路に戻った。


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西部ヒマーチャルの旅 11 スーラル・セリ村

2016-09-26 22:51:39 | インド
7月27日 続き

お昼を食べたら車で移動してすぐ隣のスーラル・セリ村へ。

 
バトリ村より標高が300メートル低いこちらではピンクのそばの花が満開。家の数はこちらの方がだいぶ多く、一軒ずつもかなり大きい。

すぐ隣ではあるけれど、こちらの村人はヒンドゥー教徒。
この谷に住むヒンドゥーの女性たちは独特のパングワリドレスと言う衣装を着けていて
  
これは前日、サチ・パスを越えて昼食を摂った所にいた女性。
 こちらはキラールのバザールにいた女性で、パンツスーツの上に巻きつけたショールと頭飾りに特徴がある。

スーラル・セリ村に入った所で孫を抱いたにこやかな女性に遭遇。
 お願いしてまたお宅訪問をすることになったが、衣装もしっかり見せていただく。
  
一枚布を巻きつけて両肩の所をピンでとめているのはブータンのキラに似ているが、後ろの処理がどうなっているのかが謎。着方を見せてもらえばよかった、と後で気が付いた。
干してあるところを見るとかなり大きなショールで、これはクルと言う町で作られているそう。
 華やかな刺繍の頭飾りは自分で作るものだそうで、どうやって留まっているのかと思ったら上の部分は乗せているだけ。しっぽの方をお下げの髪に安全ピンで留めていたが、結構重さがあるのかもしれない。これも持たせてもらえばよかった、と後で気が付いた。

 
お邪魔したのはこちらの石造りのお宅。
 玄関口にはヒンドゥーの神様。
  
台所らしき部屋が2つあるが、そのどちらにもやはり神様の絵が飾られている。

2階に上がると正面のテラスには機織り機が。
 
  
その裏は種イモや道具の貯蔵庫になっていて、さらに奥にはいくつも部屋を増築中。
聞けばこの家には子供たちや孫たち、総勢20人ほども住んでいるそうで、台所が2つある理由も納得。

老夫婦にお礼を言って家を出ると、近所の人が売り物を持って登場。
 
このあたりで冬に使うかんじきだそうで、我々一行に無事一つ売れた。

 
他には店の一つも見当たらない村の中を通り抜けて、スーラル谷の観光は終了。

来た道を戻ると、往路にも通った川が雨で増水していてこわいぐらい。
 

その先ではちょっとした土砂崩れがあったらしくて、しばし工事待ち。
が、それほど待たされることもなく通過でき、無事にホテルに戻ることができた。


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西部ヒマーチャルの旅 10 スーラル・バトリ村

2016-09-24 16:05:44 | インド
7月27日

朝、起きてみると外はあいにくの雨。
 部屋の前の谷も眼下に雲がかかっている。

この雨の中、スーラル川をさかのぼって村の見学に出かける。

 崖道でバスとすれ違いながら行くが
 
谷あいには思いのほかたくさんの村があり、遠目に見る家は結構立派だ。

こんな景色を見ながら2時間でまわりに雪渓の残る標高3300メートルのスーラル・バトリ村に到着。
 
バトリとは仏教徒の村のことで、この周辺にはザンスカールから移住してきたチベット系の村がここを含めて5つだけあるのだそうだ。
 
家々の屋根にダルシンやタルチョがはためいているのが仏教徒の村である証し。

この村に入って、一番大きそうなお家をまたアポなし訪問。
 
快く迎え入れてくれてお茶までご馳走してくださったご当主は警察官。ストーブのある広い居間には衛星放送の入るテレビがあって、これなら雪に閉ざされる季節も退屈すまい。
 こちらはこの家の長男と三男。長男はたしか先生、三男は学生で、不在の二男はトレッキングガイド、ここからザンスカールまで2,3日で行けるとか。
このお兄ちゃんたちの写真を撮っているとなんと日本語で挨拶をして来る女の子が登場。
 15歳というわりには幼く見えるが、お兄ちゃんたちのいとこだと言うこの子は英語も達者で聡明そう。
日本語をどこで覚えたのかと聞くと、なんとスマホに日本語学習のアプリが入っている。携帯電話は通じないこの村でもスマホは活躍しているのか、と感心。この子は日本に住みたいんだそうだ。

お茶をいただいているうちに雨も上がったので、三男といとこに案内されて村の見学へ。
  
人口170人ほどと言う村の人は穏やかな笑顔で、やっぱりチベット村はいい。
 
畑に植えられているのは麦や豆。
 さらに村はずれのお寺をめざす。

 
谷を見下ろす所に建てられたこちらのお寺。
 
創建250年ほどのドゥルック・カギュ派ということで、お釈迦様の隣にパドマサンババがいらっしゃる。
  
ほかにもたくさん仏像があって、村の規模の割にしっかりしたお寺。
 
寺守はお茶をいただいた家のおじいちゃんだそうで、現在の寺の隣には新しいお堂も建築中。
息子たちによるとこれはゴンパで、完成した暁にはダライ・ラマをお呼びしたいのだとか。ダライ・ラマはお忙しいわけだ。

道端の花など撮りながらゆっくり村に戻ると
   
   
  
おお、ここにもブルーポピーが咲いている。

お昼は眼下の川を見下ろしながらピクニックランチ。
  
 オムレツやジャムを巻いたチャパティ・ロールはS社の添乗員考案だそうだが、普通のサンドイッチよりずっといい。

  
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西部ヒマーチャルの旅 9 キラール

2016-09-22 18:18:10 | インド
7月26日 続き

目的地が見えても山道では到着まで時間がかかる。

 
一度谷底まで下って橋を渡り、また山の上の方にある町まで上がらなければならないからだ。

やっと到着したキラールは標高2600メートル。
 狭い道にはバスがたくさん発着していて、ヘアピンカーブに上り下りのバスが互いに突っ込んだりするので通り抜けるのが大変。

今夜の宿は遠目からも町で一番目立ったホテル・ラージ。
 
キラール唯一のホテルは斜面に建っていて、入口は山側にある。

すぐにくじ引きをして、割り当てられた部屋は建物の2階。
 
 
部屋は広くてテレビもあり、タンク容量が小さいながらお湯も出る。
毛布もタオルも新しそうで自分の部屋は問題なかったが、中には前の宿泊客の体臭が耐えられない毛布もあったとか。
そして何よりびっくりしたのはトイレットペーパーがないこと。ホテルにないだけでなく、町のどこにも売っていないのはこの町に外国人が来ることなどないかららしい。
デリーのホテルから念のためにといただいてきたトイレットペーパーが役に立った。
蠅も多いこのホテルに泊まる時は殺虫剤とトイレットペーパー、清潔なシーツを持参することをおすすめする。

さて、一息入れたらまだ明るいので町のバザールを見学に行く。

 
ホテルからちょっと歩くとバス・ターミナル。外国人は来ないがここはこのエリアの中心地らしく、バスが頻繁に発着している。
中には日本の満員電車も負けるほど乗客を詰め込んだバスもあって、あれでこの山道を行くことを考えると気が遠くなりそうだ。

 
バス停の隣には小さな祠があり、その先に延びる道がキラールの銀座通り。
建築中の建物が多くて、景気は悪くなさそう。

  
台車に売り物を載せたおじさんもいるが、八百屋や肉屋は狭い間口の奥で営業中。
  
正面に緑の布の付いたキナウル帽をかぶったおじさんや、素敵なショールをまとった女性の姿も見える。

バザールは200メートルほどだろうか、衣類を売る店の先には変電所があるぐらい。
  
 
ここにも祠があって、谷の反対側には段々畑の村がある。

お金を落とすところもなく、ホテルに戻って夕食の時間。
  
 
今夜ももちろんカレーだけれど、添乗員が気を利かせて塩茹で野菜を作らせてくれた。
ゆでただけのカリフラワーがうまい!


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