Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

西部ヒマーチャルの旅 8 サチ・パス越え

2016-09-20 18:29:13 | インド
7月26日 続き

バイラガルを出ていよいよ今回の旅のハイライト、サチ・パスへ向かう。

村を出る細い道は杉林の中を行くが、この先には人家は見えなくなる。

2150メートルから次第に標高を上げ、
 
3500メートル近くなった水の流れる岩場に来ると
  
今回の旅で最初のブルーポピーを発見。この花、まるで高度計のように3000メートル以上になると現れ、よくぞこんなところにという岩場を好んで咲く。

 
狭い道ながら通る車はほとんどないので、初めのうちこそポピーを見つけるたび停車して撮影会をしていたが、しょっちゅう出現するのでそのうち素通り(笑)。

やがて高い木もまばらになってくると、今度は一面のお花畑が出現した。
 
色とりどりで文字通り百花繚乱。

このあとも含めて、この日に見られた高山植物の数々はこちら↓


花の撮影に夢中になっていたが、気が付くとこの野原で遊牧をしている人たちがいた。
  
短い夏の間だけここにテントを張って生活をしている若いカップル、にこやかにカメラに収まってくれたが、照れて2人並んでは撮らせてくれなかった。

ここからしばらく行くと警察のチェックポスト。
 ここは警戒厳重で撮影は厳禁、一人一人パスポートの写真と照会してまるで国境のよう。

これを通過すると道はさらに高度を上げて、見下ろすとチェックポストの青いビニールシートが眼下に見える。
 
 
このまわりも花畑でブルーポピーもいっぱい。

しかしここを過ぎるとやがて緑は見えなくなり
 
低い雲の中を突っ切って出ると岩山の峰が目の前にあって
 
このすぐ下がサチ・パス、公称4420メートル、手元の高度計では4200メートル。
赤い祠の建つこの峠は高さはさほどでもないが雪が多く、一年の中でも通行できるのは6月末から9月上旬までの2ヶ月ちょっととか。
 
峠の向こうはパンギ渓谷、今までいたチャンバ側に比べて乾燥しているのがよくわかる。

無事に峠を越えて、1000メートルほど下ると茶店が何軒か並んでいる。
  
 中は雑貨も並ぶ食堂になっていて、本日はこちらでランチ。
 
我々にはおにぎりも付いたお弁当が用意されているが、ドライバーたちの食べるご飯がおいしそうなのでおねだりすると、添乗員女史が一つ味見用にと頼んでくれた。
ひよこ豆のカレーのぶっかけ飯、マイルドな味で結構いける。手を出したのは3,4人だったけれど。

昼食を終えたらまたひたすら下り道。
  
もうほとんど花は咲いていないのでうとうとすると、突然屋根を叩く大きな音にびっくりさせられる。雪解け水が滝になって道路に落ちているところがいくつもあるのだ。

その先では谷がなにやらモコモコしている。
 と思ったら羊の大きな群れで、写真を撮っていると羊飼いのおじさんが山羊を連れて登場。 
  岩の上で仔山羊を抱いてポーズをとってくれるとは、わかってらっしゃる。

 
さらに山羊に囲まれたりしながら山を下って
 出発から8時間半でようやく本日の目的地が見えてきた。


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西部ヒマーチャルの旅 7 バイラガル村朝散歩

2016-09-16 18:25:26 | インド
7月26日

早朝に目覚めてベランダから外を見ると目の前の谷はもやっている。
 
日出は見られなかったが、明るくなったので朝食前に村の散歩へ。

 ホテルの前の車道にはここから折り返すバスが停まっている。
  
まだ早いので食堂らしきところはお掃除中、あとは牛糞拾いの村人ぐらいしか見当たらない。

 
車道に面した家はピンクやグリーンに塗られて華やか。
  その脇に小路があるのでこれを入ってみると、板石を敷き詰めた坂がずっと続いている。

 
村の中の家はデヴィコテ村と同様、石造りの土台に木造の上屋。
 建築中の所を見ると壁は平たい石を巧みに組み合わせているが、接着剤のようなものを使っている様子はない。このあたりに地震はないのだろうか。

 
この村の中にも雑貨屋が何軒かあって、奥では朝のお祈りをしている姿が見える。
 こちらの水汲み場には立派な屋根が付いていて、さすがはバスの通う村というところだろうか。

家々が途切れるとその先は畑。
 ここでも作られているのは主にトウモロコシ、ぽつぽつと植えられた木はリンゴの木だ。

さて、下まで降りてきたら帰りは当然上らなければならない。
  
これが結構な斜面で、こんなところを重い籠など背負って上がり下がりするのは大変だろう。

 軽い運動のおかげでおいしく朝食をいただいて、気持ちのいいバイラガルを後にする。


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西部ヒマーチャルの旅 6 デヴィコテ村

2016-09-09 17:18:42 | インド
7月25日 続き

しばしの休憩の後、また車に乗って30分ほど離れたところにあるデヴィコテと言う村へ行く。

 
杉林を抜けると山の斜面にへばりついた村が見える。

車道が一番高いところにあるので村の中の小路を下りて行くと、
  
 
密集して建てられた家々は石造りの土台に木造部分をつなげ、屋根はこの地方でよく採れると言うスレート葺きで美しい。

小さな村だけれどちゃんと郵便局があるし
 
小さな雑貨屋さんも何軒かある。

こんなところに外国人、ましてや日本人が来ることなど皆無なので
  
村の人たちは当然興味津々。
  
でもみなさんとても穏やかで、女性は美人が多い。
  
まじめにお勉強している子もいるけれど、もちろん子供にとってはこんな面白いことはない、と言うわけで一緒にぞろぞろ。

途中、通りかかった家で、S社恒例、アポなしお宅訪問。
  
中にお邪魔すると壁は厚い土壁。標高2000メートルのこの村は冬は雪に閉ざされるそうなのでこんな造りなのだろう。
おばあちゃんは家畜部屋の隣に寝起きしているようだが、この家全体では10数人の家族が暮らしているらしい。

 水汲み場を過ぎて村の一番下まで来るとそこにお寺がある。

 
1751年に建てられたと言うチャムンダ寺はその名前と正面のライオンでわかる通り、ここもドゥルガーを祀っている。
 
屋根の上の飾りや正面の彫刻もおもしろいが、
 
このお寺は本堂の3面に壁画が描かれ、天井も木彫りのパネルで覆われているのがすばらしい。

壁画は創建時のオリジナルとのことだが、落書きはあるものの状態が良くて、特に正面から右手の絵はクオリティーも高くて大興奮。

本堂を時計回りに回ると、左手と背面は神様と鬼たちとの戦いの場面だろうか。
 


右手の絵は神話の有名な場面を描いているらしく
 
 
おもしろい絵がいっぱい。

というわけで、興味のある方はこちらを↓



聞けばこの村とお寺、今回ガイドをしてくれているダラムサラの旅行会社が下見に来た時、地元の人に薦められて発見したそうで、おそらくどんなガイドブックにも出ていないだろう。
こんなお宝が埋もれているからインドは面白い。

素敵なデヴィコテ村からの帰り道には、川に水車小屋があったので見学させてもらう。
 
 3軒ほどある水車で挽いていたのはとうもろこし。
ここまでの道中でも畑で作られていたのはほとんどとうもろこしで、家畜の餌として換金できるのでこのエリアの生活もよくなったと聞いたが、人間もチャパティにして食べるそうで、ガイドもお土産に粉を買っていた。

宿に帰って、我々の今夜の夕食は中華。
  
 
でもインドの中華にはやっぱりダルとチャパティが付いてくるのだった。


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西部ヒマーチャルの旅 5 チャンバ~バイラガル

2016-09-08 16:15:31 | インド
7月25日 続き

ホテルをチェックアウトした後は車で九十九折の坂を上がってチャンバの町の上へ。

 
この高台にお寺があって、前面にあるバルコニーから下を見下ろすと

ラヴィ川沿いに広がる街が一望できる。
しかし我々が昨晩泊まった町の中心はこの反対側で、チャンバは思った以上に大きい町。
 
ホテルとその隣のシカラは見えるが、ラクシュミー・ナラヤンは王宮の陰に隠れて屋根の一部がかろうじて見えるだけだ。

この高台にあるお寺は1729年に建てられたチャムンダ・デヴィ寺。
 
お寺の下には立派なシヴァ・リンガがあるが、チャムンダ・デヴィとはドゥルガーの別名だそうで
 
本堂の正面にはその美しくも恐ろしい女神さまの絵がある。
しかしこのお寺で特筆すべきはこの周りの天井板で
  
 
ラテルネンデッケにびっしり彫刻が施されている。
 
その彫刻もなかなか繊細で、たくさん下げられたベルともども、女性的なところがドゥルガーにふさわしいような感じがする。

チャンバの町を出るとすぐまた山道になるが、途中の祠で運転手さんたちがこれからの道中の安全を祈る。
 
でもこちらが興味があるのは隣で売っているきゅうりだったりして、ちょっとマサラを振ったこのきゅうりはみずみずしくてとてもおいしかった。

 
そこからはこんな道をひたすら走って
 途中、いきなり発破をかけて道路工事をしているところに出くわしたのには驚いたが、思ったより早く通れたので助かった。

そんな具合でチャンバを出てから4時間、もう午後2時になるけどお昼はまだかな、と思っていると
 
「途中、停められるところがなかったので着いちゃいました」、と今夜の宿泊ホテルに到着。
 ホテルの食堂で用意してきたお弁当をいただいたが、完熟マンゴーがやっぱり甘くておいしい。

食後は部屋を割り当てられて一休み。
 
簡素だけれど広い部屋にはテレビ完備。バスルームも清潔でお湯もたっぷり出る。
 そしてこの部屋にはベランダがあって 

ここからの景色が素晴らしい。予想外に素敵なホテルだ。

ちなみにこのホテルの前はここまでのローカル・バスの終着点になっていて
  
この近隣の村の人たちはこのタイヤの位置が変なバスに乗るか
 こんな乗合いジープを使うらしい。

根性のない自分にはとても無理。


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西部ヒマーチャルの旅 4 チャンバ朝散歩

2016-09-06 17:34:39 | インド
7月25日

本日の観光は朝食前からガイドに先導されてスタート。

まずはホテルのお向かいにあるチャンバ・バディ寺院にお参り。

  
ホテルの窓からも見えるこのシカラと呼ばれる塔はこの地方に特有の形状だそうで、石造りの壁面は細かい彫刻で覆われ、てっぺんには木造の笠をかぶっているのがおもしろい。
 彫刻をよく見るとちょっと大人向けの物もあって、10世紀から13世紀ごろに作られたとされているそうだが詳しいことはあまりわからないらしい。

寺院への入り口は奥にあって、戸口の前にライオンがいるのはここに祀られているのがドゥルガーの証し。
  
 
この手前の木造部分は新しいものだろうがラテルネンデッケの天井があり
 一番奥に石造りの塔への扉があってこの中にご本尊がいらっしゃるのだろうが鍵が掛かっていた。

ここの見学を終えたらメインストリートに出て、さらに脇道の坂を上がる。
  
 
途中の家々はボロ屋なのだけれど、木造でなんとなく味がある。

坂を上がりきると突き当りには顔の彫刻がはめ込まれた壁があり
 
その中にシカラが6つ並んだラクシュミー・ナラヤン寺院群がある。

 
門の所で靴を脱ぎ、境内に入ってすぐ目の前にあるのは一番大きなラクシュミー・ナラヤン寺のマンダパ(拝殿)。
 
その奥に先のお寺と同じ形のシカラがあって、その隣に少しづつ大きさの違うシカラがラーダー・クルシュナ、チャンドラグプタ・マハーデーヴァ、ガウリー・シャンカラ、トリヤンバ・ケーシュワラ、ラクシュミー・ダーモーダラと並んでいる。
 
入口の向かいに牛がいるのはシヴァ神のお寺だが、間抜けな白い牛がかわいい!
 
前面のポーチと入口上の屋根は民家のようで親しみがわく。
 
 
これらのお寺も10~18世紀にかけて建てられたとされている。

この後はホテルに戻るが、出発までに戻ればいいと言うので一人で町をお散歩。

 
坂の途中にあったチャイ屋でだべるおやじたちを眺めながら朝の一杯をいただき、
 
坂を下ると八百屋が集まる一角があった。
 
おじさんの洗うナスのおいしそうなこと。

さらに行くと昨夜部屋から見えた屋台街に出たが、売り物は予想通り安物衣類っぽい。
 
遊園地の方には観覧車以外にも乗り物がいろいろあるが、インドではこれらのほとんどが人力なのがすごいのだ。

 さらに行くと町の入り口の門があって
  
その隣にもシカラ様式のお寺があるが、名前はわからない。

ここから振り返ると泊まっているホテルの赤い屋根が見え
 
その奥にある白い大きな建物は18世紀の王宮だそうだが、今は学校になっているらしい。

さて、散歩のついでに外で朝ご飯と思ったが
 
開いている店は多くなく、ランニングのおやじの店はむさい男客ばかりで入りづらい。
 
そこでちょっとこぎれいなお菓子屋さんでドーナッツのような物を買うと、パイのような生地が揚げてあって、甘いがなかなかおいしい。バルサイと言うこのお菓子は一つ10ルピー。
バナナは名前のわからないお寺でお参りに来たおばちゃんにおさがりをいただいた。

集合にはちゃんと間に合って、ホテルを出た。


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西部ヒマーチャルの旅 3 アムリトサル~チャンバ

2016-09-03 20:58:26 | インド
7月24日 続き

アムリトサルを出て、旅の本番はここから。

この先はなじみのない地名ばかり出てくるので、旅行社提供の地図をあげておこう。


まずは高速に乗って北東に向かうが、パンジャブ州内は平らで、畑には水牛の姿が見える。
  
 
どこの町や村にも丸いドームが特徴的なシーク寺院が見えるが、屋根の上に大きな鳥が乗っている家も多い。
しかしやけに丸々した鳥だと思ったら、これは水タンクだそうな。

 やがて水牛が水浴びする川を渡ったらその先はヒマーチャル・プラデシュ州。

 州境でお昼になり、リゾートホテル風のレストランでランチ。
  
チーズパコラがおいし~。

ここを出ると道は山の中に入って行き、
  
 
出会う動物も山羊や猿になる。

  
 
進むにつれて平地はなくなり、段々畑が増えてくるが、山の斜面にへばりつく家々はカラフルでかわいい。

 夕方になってダム湖に到達し、
 
ここに流れ込む川をさかのぼって現れる町が本日の目的地、チャンバ。

 
多くの人でにぎわうメインストリートをそろそろと通り、なにやらお役所っぽい建物の前で車は止まる。
  
その脇の「えっ、こんな所?」という路地を入り、階段を上がって左に折れるとホテルの入り口があった。

 入口ロビーこそ小さいが中は意外に大きなホテルで
 
大きな浴室にはバスタブもあるし、テレビにエアコンまで完備。標高1000メートルでもここはまだ暑くて、エアコンがありがたかった。

部屋の窓から外を見ると
 
道を隔てた向かいの運動場のステージではなにやらイベントを開催中。
その様子は地元のケーブルだろうか、部屋のテレビにも映っていて、次々に歌手が登場するが必ずしも伝統芸能というわけではなさそう。
聞けばここでは毎年この時期にミンジャール祭というお祭りがあるのだが、今日はまだ本番ではなく、前夜祭のようなものが1週間続くのだとか。どんだけ力が入っているんだか。

夕食はホテルで、もちろんカレー。
 
デザートにアイスクリームが出るところ、ここは都会だ。

 
食後もステージはますます盛り上がり、屋台店に移動遊園地まで出ていたが、朝が早かったしまだ初日なので今日の所はおとなしくしておいた。
 

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シークのターバン

2016-08-31 18:46:46 | インド
インド人と言えばターバン、と言うイメージが実はインドの人口の2%にすぎないシーク教徒が積極的に海外移住するためであることはもうかなりよく知られてきたのではないかと思う。

インドを旅するとたとえばラジャスターンとか南の方とか、シーク教徒でなくともターバンを巻いている人は結構見かけるのだが、彼らのターバンはあくまで砂や暑さ除けの実用品。
きっちりと美しいターバンはやはりシーク教徒のもので、アムリトサルのあるパンジャブ州ではさすがにターバン率が高い。

もっとも正統なシーク男性は黄金寺院で見かけたこの姿だろう。
 
真っ白い上下に美しく巻いたターバン、立派なひげをたくわえ、腰には短剣。腕には鉄のブレスレットを付け、櫛を必ず持ち歩いているのだそうだ。

寺院内はもちろんターバンだらけで
 
色に決まりはないそうなので実にカラフル。服とカラーコーディネートしている人たちもいるし
  
見慣れてくると巻き方の上手下手も見えてくる。必ず耳は隠し、美しくひだをとって形よく巻かれたターバンのかっこいいこと。

このひだを取ったターバンはひげも生えそろった大人のためのもので
  
一番小さい子は頭のてっぺんのお団子だけ布にくるみ、もう少し大きくなると頭全体を覆った上にお団子が乗る。
シーク教徒は一生髪に刃物を当てないので子供の頃からこういう姿になるわけだ。
 こちらはもう子供ではないけれど、まだひげがないからこの恰好なのだろうか。

がたいのいいシークはお巡りさんも多くて
 
制服の頭もターバン。

で、これを巻いているとヘルメットはかぶれないので着用義務はないらしいのだが
 
これはひげを守るためだろうか、白い布でマスクをして、その布の端をターバンにたくしこんでいるライダーがいっぱい。
ついでにパンジャブ州内ではターバン姿のシーク教徒以外も、バイカーはほとんど誰もヘルメットをかぶっていなかった。

 チャンディガールからデリーまで大型バスを運転してくれたドライバーさんもパープルのターバンがおしゃれなシーク教徒。

 さらにエア・インディアのマスコットもターバン姿だけれど、しかし彼は「マハラジャ君」だからシーク教徒ではない。


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西部ヒマーチャルの旅 2 黄金寺院

2016-08-28 20:10:22 | インド
7月24日 続き

アムリトサルで行くところと言えば一つしかない。

シーク教の総本山、ハリ・マンディル、通称「黄金寺院」。

歩行者天国になっている参道を歩いて行くと、やがて前方に大きな真っ白い建物が見えてくる。
 
これが黄金寺院を四角く取り囲み、中には事務室や無料宿泊所もあるらしい。正面には大きな広場があるが、大理石の床にはゴロゴロ寝ている人たちがいっぱい。
ここでガイド氏の説明を聞いているとすぐに物見高い野次馬に取り囲まれるところがいかにもインドらしい。

黄金寺院には信者でなくとも誰でも入ることができる。ただし男女とも髪を覆わなければならず、スカーフやターバンがなければすぐに近づいてくる売り子からオレンジ色の三角巾を買う。
 
さらに裸足にならなければならないので靴を預けるが、ここは無料。
時計台のある正面ゲートから中に入ろうとすると階段の前には水が張られていて、ここで足を洗って中に入ることになる。

ゲートを抜けて白い建物から中に入ると

水の真ん中に、おお、まさしく黄金寺院。
境内に入ると階段の上からまっさきにこの全景が見え、場内には聖歌が流れているので、シーク教徒ならずともなにやら敬虔な気持ちになる。

ここがシーク教の聖地になったのは16世紀後半。寺院が建てられたのは1589年だが現在の建物は1764年に建てられたもの。金箔で覆われたのは1802年以降のことだとか。

 
池の周りでは熱心に祈る人あり、写真を撮る人ありでみんなうれしそう。

 
甘露の池(アムリタ・ソロヴァル)では子供もお掃除を手伝っているが、それはここで沐浴をする人たちのため。
 
子供を抱いて入っている人もいるし、女性用の沐浴場もちゃんとある。

この池の周りを大勢の人たちと共に時計回りに回り、やってきたのはランガルという食堂。
 
こここそヒンドゥーのカーストを否定するシーク教のシンボルとも言うべきところで、「聖者たちの食卓」という映画を見て以来、ぜひとも来たかったところ。
「食べたい人は食事をもらってください」とガイドが言うので
 もちろんお皿とボール、スプーンをもらう。
 
これを持って他の人たちについて2階に上がり
  この大きな部屋の敷物の上に座る。すると
  
バケツに入ったご飯やおかず、チャパティが配られ、台車で水もやってくるのですべてもらうと
 野菜カレーにダル、ライスプディングに黄色い甘いデザートまでついた立派な食事になった。
そしていただいてみるとカレーはマイルドで食べやすく、特にダルはインドに駐在していたこともある添乗員でさえ「おいしいですね」と感心するお味。ぽろぽろのご飯も軽い塩味が付いておいしく、デザート類も決して激甘じゃない。
予想以上のお味に大満足して、でもご飯を残してしまったのはマナー違反でごめんなさい。

食べ終わったら1階に降りて食器を返し、食事を作っているところを見学させてもらう。
 
次々とチャパティーを広げて焼いたり
 
大鍋でカレーを作って配膳したり
 大量のニンニクの皮むきをしたり。
 
ガチャンガチャンとすごい音を立てているのは皿洗いの人たちで、何しろ一日10万食が供されるという大量のお皿なのでここの人数が一番多い。

すべてがまったく映画の通りで、これが全部信者たちからの寄付とボランティアでまかなわれていると言うから素晴らしい。
お手伝いは誰でもウェルカムだそうなので、ツアーでなければニンニクの皮むきぐらいしたかった。

お腹いっぱいになって池の端に戻ると、黄金の本殿に通じる橋の入口にやって来た。
 ここもまたお色直しの最中なのだが
 
日曜のためか、まだ早朝と言うのに橋の上はものすごい行列。
これでは本殿に入るのに何時間かかるかわからない、ということであえなく断念。
 
ようやく日が差して文字通り光り輝く寺院になごりおしくお別れし、入った時と同じ門から外に出たが、ヘムクンドに行って以来シーク教ファンになった自分としてはここに来られて大満足。
過去には政府軍との銃撃戦やら血なまぐさい事件も起こった場所だが、今は平和で実に穏やかな所であることを確認できたのもうれしかった。

 
見学後はシークらしいお土産屋さんの並ぶ参道を素通りして、朝食のためと大きなホテルに案内されたが、すでに機内食とランガルの食事をしているので本日3度目の朝ご飯。
 
食べられるはずもなく、マンゴーだけいただいたが、道端でもいっぱい売っていた旬のマンゴー、甘くてめちゃくちゃおいしかった。


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西部ヒマーチャルの旅 1 デリー~アムリトサル

2016-08-27 17:19:04 | インド
夏休みもS社のツアー利用でインドへ。
S社の新企画、それも一本目の

「西部ヒマーチャル冒険行」 2016年7月23日~8月1日

7月23日

朝9時に成田集合、参加者名簿をもらうと定員10名の中に知人の名前を発見。
今回は行き先が行き先だけにS社の強者リピーターばかり。
インドはやっと2回目というおじさんも「行ったことがあるのはアルナチャールだけ」って、どういうメンバーだよ。

飛行機は定刻より1時間も前にデリーに着いて、夕方にはドワルカにあるITCホテルへ。
 
廊下から吹き抜けを覗くとちょっとしたショッピングモールが入っているのが見え、
 窓からはメトロのドワルカ駅が見えるが、他には何もない。

ダイニングのビュッフェに降りてみると
 
パニプリやパプリチャートなど、屋台でおなじみのスナックがあるのが気が利いている。
揚げ物は何種類かあるが、どれもヨーグルトとミントチャツネ、タマリンドソースをかけるのは一緒。
 この後はしばらく食べられそうにないサラダをここぞとばかりに食べておく。

7月24日

今朝のモーニングコールはなんと2時15分。
それでもベッドに入れた東京組はよかったが、大阪から来た人たちは飛行機の出発から3時間も遅れてホテルに入ったのが午前1時だったとか。

エア・インディアの国内線は早朝から大行列。
 
しかしそこは団体ツアーのありがたさ、すぐに団体カウンターに案内されてチェックインも添乗員まかせ。
楽々と5時出発のアムリトサル行きに搭乗。
 
わずか1時間のフライトでも一応朝ご飯が出る。

定刻よりちょっと早く、ようやく明るくなったアムリトサル空港に到着。
 
地方空港とは言え立派な空港なのは、ここがシーク教の総本山としてイギリスや中東、中央アジアからも直行便が来る国際空港だから。

ここでこれからお世話になるインド人ガイドに迎えられ、今日からは4台の車に分乗。
 タタやマヒンドラの車なもんで、お客さんたちは出発前からぼろくそに言う。
そりゃ日本の4WDの方がありがたいが、ここはインドですから。

 空港からは40分ほどで市内へ。

アムリトサルは現在お色直しの真っ最中らしく
   
由緒ありげな建物も道路もみんな工事中。

 そんな中、朝の7時でも大変な人出のメインストリートを歩いてあのお寺に向かう。


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2016年のインド雑感

2016-08-02 19:16:19 | インド
今回の花の旅の目的地はインド。

また北部の「人里離れた所」(笑)を旅してきたのだが、それでも車で行けちゃう程度の所なので秘境と呼んでは笑われる。

それでもメインの道中では日本人はおろか、欧米人やインド人観光客にさえ全く会わないような所だったが、そんなところでも今や必ず衛星放送の受信アンテナが並び、携帯が入らない所でも若い子はスマホのアプリで遊んでいる。

その衛星放送でヒンディーやローカルの番組を眺めていれば、討論番組では必ず一人は他の人が口も挟めないようにまくし立てているか、2人で同時にわめいているし、チャンネルを変えれば歌に踊り、もしくは何らかの宗教指導者がお説教をしている。

おもしろいのはやせ薬ならぬ筋肉増強剤の宣伝で、やせっぽちの男の子が筋肉モリモリになるのはともかく、日本人的にはこの方がいいんじゃないの、というスリムな女性がボリューミーな体になってにっこり、というのがさすがインド。

山道はともかく、都会の交通量の多い道に戻れば車は相変わらずクラクションを鳴らしっぱなしで、それも道理、一番前の席で見ていたらインド人は誰も走路変更の時にウィンカーを使わない。だから道路上には明らかに無理な走路変更でぶつかった車があっちこっちに。

食事も相変わらずカレー一色で、特に今回は食材の乏しいエリアなので朝昼晩と毎日ほぼ同じものを食べていたが、増えこそしなかったものの、やはりダイエットはならず。
お腹一つ壊さなければ減るはずもないか。

変わりつつあるところもありながら、インドはやっぱりインドで、旅するのにこれほど面白い国はちょっとない。


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