スロベニア旅行記の前に夏のデリーの記事を書きたいが、忘れてしまいそうなのでとりあえず行き帰りの機内で見た映画のこと。
今回のヨーロッパ行きにはJLのフランクフルト便を使用。
スロベニアのリュブリャナ行き航空券を探したところ、なんとJLが一番安かったのだ。
というわけでお昼前のJLに乗り込むと
ちゃんと大好きな亀田のあられが出て
続いて出された機内食は「フードスタイリスト飯島奈美さんの監修メニュー」なんだそうな。
飯島奈美さんって誰?なのだが
選んだハンバーグは中から肉汁が流れるジューシーさでうまし。
周りを囲むのもしめじ入りサラダにおからサラダ、人参・ハム・クルミのメープルシロップあえと野菜が多くてうれしく女性受けしそうだが、男性や外国人にはどうなんだろう。
デザートは定番のハーゲンダッツだが、いつの間にかJLの名前入りになっている。
とこれらをいただきながら見る一本目には前から観たかったインド映画を選択。
PK
「きっと、うまくいく」に続いてのアーミル・カーンの映画で監督も同じ。インドでは「きっと、うまくいく」を抜いて興行収入歴代一位になったのだそうだ。
PKとは主人公の呼び名で、ヒンディー語映画を英語字幕で見ていたのでわからなかったが「酔っ払い」と言うような意味だとか。
なぜ「呼び名」かと言うと、主人公は実は地球調査のためにやって来た宇宙人。到着早々に帰りの宇宙船を呼ぶためのリモコンをかっぱらわれ、それを探すために勝手のわからないインド(笑)で右往左往するとみんなから「PK」と呼ばれてしまうのだ。
このPKの初登場シーンは衝撃的。大スターのアーミル・カーンはなんと全裸で登場し、しかもかなり背は低そうなアーミルだが、筋肉モリモリですごいのだ。
肉体派でなくともこの筋肉、インドのスターって大変。
さてリモコンを探すPK、インド人たちには神様にお願いしろと言われる。
そこで神様を探すとそこはインド、ヒンドゥーからイスラム、ジャイナ教、シーク教、キリスト教に怪しげな新興宗教まで数えきれないほどあり、それぞれ言うことがみんな違う。
とこれがこの映画のテーマで、宗教対立のむなしさを純粋なPKの口を借りて訴える。
これ、宗教対立が深刻なインドでは勇気のいる主張だと思うし、それを笑えるコメディーにしているところがすばらしい。
この映画が大ヒットしたということは、このテーマに賛同するインド人も大勢いると信じたい。
続いて2本目には日本未公開のアメリカ映画。
Me and Earl and the Dying Girl
自分に自信を持てない主人公の高校生、誰とでも広く浅く付き合って大過なく高校生活をやり過ごすことだけを願っているが、母親に強制されて白血病と診断された女の子の見舞いに行く。
このむりやり見舞いに行かせるところがアメリカ人のおせっかいらしくておかしいのだが、見舞いに行く方も来られる方も高校生らしく正直で、変な同情はしないところが気持ちよく、しかし病気のシリアスな部分もリアルに描かれていて説得力がある。
アールというのは主人公のほとんど唯一の友人で、2人で作る名作映画のパロディーが随所に挟み込まれてこれがおかしい。
この映画、サンダンス映画祭で賞を取ったそうだが、地味ながらしみるいい映画だ。
そうこうしているうちにおやつが登場。
クリームチーズカリーパンはカレーは香りだけで辛さはない。
そして2度目の食事はJL得意のコラボメニュー、
エア吉野家。
紙パックの中には皿に入った牛すき、その下にはごはんがあって、袋に入った溶き卵をかけてから牛すきを乗せる。
しかしこれ、いつもながらご飯があまりおいしくなくて、牛肉の量もちょっぴり。
エア吉野家よりエア・ケンタの方がよかったな。
帰りの便は夜の19時20分にフランクフルトを出発で、一食目は夕食。
豚カツを選んでみたがやっぱりご飯がまずくて、肝心のカツはなんだかノンフライヤーで揚げた冷凍食品みたい。
ハーゲンダッツはドイツ発の方が大きいんだね。
アイスクリームが解けるのを待ちながら、帰路の一本目は日本映画
「あん」
樹木希林が永瀬正敏のどら焼き屋の店員になるのだが、小豆を煮る描写が丁寧でとてもおいしそう。
この老女の病気が映画のテーマなのだが、樹木希林の演技は前半ちょっとやりすぎの感があって、別の病気の話かと思ってしまった。
しかし全体に抑えすぎるほど抑えた話法で関係性のよくわからない登場人物などもいるのだが、現実にはすべて詳らかになることなどないのだからこれでいいのだろう。
テーマはとてもはっきりしていて、心にしみる。特に市原悦子の登場する辺りからが良くて、この人はさすがにうまい。
中学生の女の子役が演技はへたなのだがやけに存在感があって気になると思ったら、内田伽羅という樹木希林の孫、つまり本木雅弘の娘だった。
2本目はまたアメリカ映画。
「アデライン、100年目の恋」 The Age of Adeline
アデラインと言う女性が偶然の重なりから29歳から年を取らなくなってしまったというファンタジー。
主演のブレイク・ライブリーが古風な顔立ちの正統派美人なので、時代ごとのメイクやファッションのどれもがよく似合い、彼女を見ているだけで退屈しない。
ただしストーリーの方はせっかくのこの設定でこんなに小さい話かい、というほどせせこましく、もっと面白い話にできただろうにともったいない。
この後は目をつむっているうちに眠ってしまって、気が付けば2度目のお食事。
大きな焼き鮭はなかなかおいしかったけれど、朝食はインド線のようにおにぎりがいいな。
これを食べながらの3本目はフランス映画。
「奇跡のひと マリーとマルグリット」 Marie Heurtin
どこかで聞いたことのあるタイトルだが、昔のヘレン・ケラーの映画は「奇跡の人」、同じ三重苦の女の子が修道女の熱意によって救われるこの映画は「奇跡のひと」。こちらも19世紀末のフランスの実話だそうだ。
三重苦のマリーが言葉を得るまでの過程は「奇跡の人」にそっくり。
一度言葉を知ってからのマリーが瞬く間に手話を習得してしまって優等生になるところはあっけないほどだが、この後には死に直面するマルグリットの話があって、こちらも重い。
全体にシリアスな映画ではあるが、フランスの景色の美しさもあって観終わった後の気分は明るい。
飛行機が成田に駐機したところでぴったり映画終了。
それにしても今回の映画のセレクション、こうして並べてみると病気がらみの物ばかりだった。
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今回のヨーロッパ行きにはJLのフランクフルト便を使用。
スロベニアのリュブリャナ行き航空券を探したところ、なんとJLが一番安かったのだ。
というわけでお昼前のJLに乗り込むと
ちゃんと大好きな亀田のあられが出て
続いて出された機内食は「フードスタイリスト飯島奈美さんの監修メニュー」なんだそうな。
飯島奈美さんって誰?なのだが
選んだハンバーグは中から肉汁が流れるジューシーさでうまし。
周りを囲むのもしめじ入りサラダにおからサラダ、人参・ハム・クルミのメープルシロップあえと野菜が多くてうれしく女性受けしそうだが、男性や外国人にはどうなんだろう。
デザートは定番のハーゲンダッツだが、いつの間にかJLの名前入りになっている。
とこれらをいただきながら見る一本目には前から観たかったインド映画を選択。
PK
「きっと、うまくいく」に続いてのアーミル・カーンの映画で監督も同じ。インドでは「きっと、うまくいく」を抜いて興行収入歴代一位になったのだそうだ。
PKとは主人公の呼び名で、ヒンディー語映画を英語字幕で見ていたのでわからなかったが「酔っ払い」と言うような意味だとか。
なぜ「呼び名」かと言うと、主人公は実は地球調査のためにやって来た宇宙人。到着早々に帰りの宇宙船を呼ぶためのリモコンをかっぱらわれ、それを探すために勝手のわからないインド(笑)で右往左往するとみんなから「PK」と呼ばれてしまうのだ。
このPKの初登場シーンは衝撃的。大スターのアーミル・カーンはなんと全裸で登場し、しかもかなり背は低そうなアーミルだが、筋肉モリモリですごいのだ。
肉体派でなくともこの筋肉、インドのスターって大変。
さてリモコンを探すPK、インド人たちには神様にお願いしろと言われる。
そこで神様を探すとそこはインド、ヒンドゥーからイスラム、ジャイナ教、シーク教、キリスト教に怪しげな新興宗教まで数えきれないほどあり、それぞれ言うことがみんな違う。
とこれがこの映画のテーマで、宗教対立のむなしさを純粋なPKの口を借りて訴える。
これ、宗教対立が深刻なインドでは勇気のいる主張だと思うし、それを笑えるコメディーにしているところがすばらしい。
この映画が大ヒットしたということは、このテーマに賛同するインド人も大勢いると信じたい。
続いて2本目には日本未公開のアメリカ映画。
Me and Earl and the Dying Girl
自分に自信を持てない主人公の高校生、誰とでも広く浅く付き合って大過なく高校生活をやり過ごすことだけを願っているが、母親に強制されて白血病と診断された女の子の見舞いに行く。
このむりやり見舞いに行かせるところがアメリカ人のおせっかいらしくておかしいのだが、見舞いに行く方も来られる方も高校生らしく正直で、変な同情はしないところが気持ちよく、しかし病気のシリアスな部分もリアルに描かれていて説得力がある。
アールというのは主人公のほとんど唯一の友人で、2人で作る名作映画のパロディーが随所に挟み込まれてこれがおかしい。
この映画、サンダンス映画祭で賞を取ったそうだが、地味ながらしみるいい映画だ。
そうこうしているうちにおやつが登場。
クリームチーズカリーパンはカレーは香りだけで辛さはない。
そして2度目の食事はJL得意のコラボメニュー、
エア吉野家。
紙パックの中には皿に入った牛すき、その下にはごはんがあって、袋に入った溶き卵をかけてから牛すきを乗せる。
しかしこれ、いつもながらご飯があまりおいしくなくて、牛肉の量もちょっぴり。
エア吉野家よりエア・ケンタの方がよかったな。
帰りの便は夜の19時20分にフランクフルトを出発で、一食目は夕食。
豚カツを選んでみたがやっぱりご飯がまずくて、肝心のカツはなんだかノンフライヤーで揚げた冷凍食品みたい。
ハーゲンダッツはドイツ発の方が大きいんだね。
アイスクリームが解けるのを待ちながら、帰路の一本目は日本映画
「あん」
樹木希林が永瀬正敏のどら焼き屋の店員になるのだが、小豆を煮る描写が丁寧でとてもおいしそう。
この老女の病気が映画のテーマなのだが、樹木希林の演技は前半ちょっとやりすぎの感があって、別の病気の話かと思ってしまった。
しかし全体に抑えすぎるほど抑えた話法で関係性のよくわからない登場人物などもいるのだが、現実にはすべて詳らかになることなどないのだからこれでいいのだろう。
テーマはとてもはっきりしていて、心にしみる。特に市原悦子の登場する辺りからが良くて、この人はさすがにうまい。
中学生の女の子役が演技はへたなのだがやけに存在感があって気になると思ったら、内田伽羅という樹木希林の孫、つまり本木雅弘の娘だった。
2本目はまたアメリカ映画。
「アデライン、100年目の恋」 The Age of Adeline
アデラインと言う女性が偶然の重なりから29歳から年を取らなくなってしまったというファンタジー。
主演のブレイク・ライブリーが古風な顔立ちの正統派美人なので、時代ごとのメイクやファッションのどれもがよく似合い、彼女を見ているだけで退屈しない。
ただしストーリーの方はせっかくのこの設定でこんなに小さい話かい、というほどせせこましく、もっと面白い話にできただろうにともったいない。
この後は目をつむっているうちに眠ってしまって、気が付けば2度目のお食事。
大きな焼き鮭はなかなかおいしかったけれど、朝食はインド線のようにおにぎりがいいな。
これを食べながらの3本目はフランス映画。
「奇跡のひと マリーとマルグリット」 Marie Heurtin
どこかで聞いたことのあるタイトルだが、昔のヘレン・ケラーの映画は「奇跡の人」、同じ三重苦の女の子が修道女の熱意によって救われるこの映画は「奇跡のひと」。こちらも19世紀末のフランスの実話だそうだ。
三重苦のマリーが言葉を得るまでの過程は「奇跡の人」にそっくり。
一度言葉を知ってからのマリーが瞬く間に手話を習得してしまって優等生になるところはあっけないほどだが、この後には死に直面するマルグリットの話があって、こちらも重い。
全体にシリアスな映画ではあるが、フランスの景色の美しさもあって観終わった後の気分は明るい。
飛行機が成田に駐機したところでぴったり映画終了。
それにしても今回の映画のセレクション、こうして並べてみると病気がらみの物ばかりだった。
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