Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

階段井戸

2007-02-13 00:37:54 | インド
グジャラート、ラジャスタンなどインド西部は雨が少なく慢性的に水が不足している。そのため王侯貴族が義務とステータスシンボルとして作ったのが階段井戸だそうだ。

簡単なものまで含めれば数百あるそうだが、初めて見たアダラジの階段井戸でもう夢中になってしまった。

ここは1502年にルダという王妃によって造られた。三方からの階段が踊り場でひとつになり、さらに井戸へ降りていくのだが、柱が奥へ奥へと続くパースペクティブが引き込まれるようで美しい。その奥に八角形の吹き抜け、さらに奥に円形の井戸のシャフトがある。

 

柱頭、梁には複雑な植物文様、壁のニッチにも生命の木が彫られていてイスラム的。壁の象の浮き彫りはインド的でかわいい。
  


パタンにあるラーニキヴァーヴの階段井戸はさらに圧巻。
こちらは1050年に造られたもので、地下7層の巨大な階段の奥に井戸のシャフトがある。
  

壁面はびっしりヒンドゥーの神様の彫刻で覆われているのだが、長い間泥に埋まっていたおかげで保存状態が非常によい。
 

この女神たちの色っぽいこと。


彫刻つながりではモデラーのスーリヤ寺院もすばらしかった。やはり11世紀に造られた太陽神を祀る寺で、壁のある聖堂と柱だけのマンダパという建物、その前の大きなプールから成り立っている。


どちらの建物も例のごとく一面彫刻に覆われているが、オープン・マンダパの柱の彫刻が特に見事。ただラーニキヴァーヴに比べて風化が目立つのが残念だった。
 

階段井戸はもう一つ、チャンパネールでごくシンプルなものを見た。
ここは山道を登る途中、ぼろバスがオーバーヒートして動かなくなったため寄ったのだが、屋根も彫刻もないレンガ造りの構造が、これはこれでとても魅力的だ。
  

階段井戸が気に入ったあまり帰国後「ラジャスターン&グジャラート 階段井戸ツアー」というのを企画してみたが、コスト、参加者不足から実現できていない。いつかは階段井戸三昧してみたいものだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« グジャラートの少数部族 | トップ | グジャラート編 おまけ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

インド」カテゴリの最新記事