こんなバカな猫もいないと思う。
今夜は梅を勘当して
寝室へは入れないでおこうと思っている。
それほど私はキレている。
昨夜のことである。
ダーリンが寝室に行くと、変な臭いがすると言う。
まさかと思って寝室に行くと、またやられた。
梅に布団へオシッコをされたのだ。
これには懲りているから、いつも寝室は閉めているのに
昨日の夕方、脱いだ上着をクローゼットに仕舞う時
寝室に入り、うっかりドアを開けていたようだ。
昨夜はまだ濡れていたから、そんなに時間が経ってない。
いくらアバウトだとはいえ、その布団は着て寝る気にはなれない。
この所、朝晩肌寒い日が続いていたので、まだ羽根布団を着ていた。
困ったことに火曜日はクリーニング屋さんがお休みだ。
それで朝から思い立って自宅の洗濯機で羽根布団を洗った。
少し前に友人が洗濯機で羽根布団を洗ったら
とってもきれいに洗えたと言う話を聞いていた。
有難いことにうちの洗濯機は8キロの全自動だ。
大きなネットに羽根布団を入れて洗った。
もし失敗しても、もうこの羽根布団には未練はなかった。
洗剤をたっぷり入れて、お湯を出して最高時間で
スイッチオンにした。
結果は大成功。
絶対に無理だと思っていた羽根布団を自宅で洗濯できた。
中の羽根も何ともない。何だか夢のよう。
羽根布団をクリーニングするととても値段が高い。
梅にオシッコをされる度にクリーニングしていた。
ちょっと儲けものだった。
それに今日は最高の洗濯日和だった。
朝からの大仕事に私はすっかり大満足。
羽根布団は爽やかな風に吹かれ
五月晴れの中、気持ちよく干されていた。
それにしても何てバカな猫なのかと思う。
羽根布団を指差して梅を叱ると、自分が何をしたのか
知っているから、小さくなっている。
「わかっているなら、どうしてするの!」
不機嫌な私が怖くて、子供部屋に逃げっ飛んだ。
子供たちの布団にはオシッコはしない。
されるのは私の布団だけ。
一晩一緒に寝ないことで私の気持ちも収まる。
今日は梅を勘当だ。