![]() | FP技能士3級 合格マイスター 基本講義 '14-'15年版 |
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実務教育出版 |
FP技能士とは、国家資格の一つであるFP技能検定に合格した者に与えられる称号である。FPというのは、ファイナンシャル・プランニングの略で、要するに、顧客がどのように資産を形成していくかについてプランを立てたり、アドバイスを行ったりすることである。これを行う人はファイナンシャル・プランナーと呼ばれており、やはりFPと略記するので、どちらの意味で使われているかは文脈から判断しなければならず、ちょっとややこしい。
この検定試験は、「職業能力開発促進法」に基づいて行われるもので、学科試験と実技試験が課せられる。金融財政事情研究会と日本FP協会の2団体が実施しており、実技試験の内容が異なっているが、どちらに合格しても得られる資格は同じだ。本書、「’14-’15年版 FP技能士3級 合格マイスター 基本講義」(菱田雅生:実務教育出版)はその最初のステップである3級資格を受験するためのテキストである。
「資産なんてないから関係ないや」なんと思ってはいけない。社会生活を営んでいれば、いろいろなところでお金が関係してくるものだ。株や債券のみならず、年金や医療保険、生命保険に傷害保険、税金といったこともすべてFPに関係してくるのだ。本書は、FP技能士受験のためのテキストではあるが、それだけにはとどまらない。たとえ試験を受けなくても、この本に記されていることくらいは知っておきたいような内容が満載なのだ。もし知らなければ、きっと損をすることが多くなるだろう。また、最初の方に載っている、終価係数、現価係数などの6つの係数は、ビジネスで投資判断を行う際にも使われるものだ。ビジネスマンなら、ぜひ押さえておきたいものだ。
本書は、キーワードが赤字で書かれており、付属の赤色のプラスチック板を重ねることによって、その文字が隠れるので、これを使うことにより、効率的な勉強ができるだろう。ただ、受験のためには、どのような問題が出るかも知っておく必要がある。本書には各章毎に○×チェックリストが付いているが、これだけでは不足する。同じシリーズの問題集も併せて活用したい。
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