文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
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書評:敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法

2018-03-21 09:31:45 | 書評:ビジネス
敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法
クリエーター情報なし
フォレスト出版

・根本裕幸

 人が集まると、必他の人と付き合うことになる。しかし人付き合いで疲れてしまう人とそうでない人がいるのはなぜだろう。本書は、「自分軸」と「他人軸」という概念から、その理由を解説する。

 「自分軸」で生きる人というのは、しっかりと「自分は自分、他人は他人」と線引きができる人である。逆に「他人軸」で生きている人は、何かというと他人の行動に振り回されるような人である。

 無理をして他人に同調して何が楽しいのだろうか。しかし、現代社会では人といっしょにいることが安心に繋がる人のなんと多いことか。

 本書中にも書かれているが、「ぼっち飯」だとか「便所飯」という言葉がある。要するに「ぼっち飯」とは、グループではなく一人で飯を食べているのを揶揄する言葉であり、それがいたたまれなくなって、便所に隠れて飯を食べるようになるので「便所飯」という訳である。

 私など、飯くらい一人で食えよと言いたいし、他の人間と食べるなど面倒くさくて大嫌いである。なぜ群れて食事をしなければならないのかよく分からない。これも他人軸に振り回されている一例なのである。

 本書で主張しているのは、端的に言えば他人軸に振り回されずに自分軸で生きるということだ。そうすれば、他人とは程よい距離感を保ち、人付き合いで疲れることもなくなる。本書には、そのような自分軸のつくり方、心地よい距離のつくり方だけではなく、嫌いな相手との境界線の作り方、こじれた関係の直し方など、人付き合いで悩んでいる人にとって、悩みを解消するためのヒントが沢山詰まっていると思える。人付き合いに疲れている人はぜひ一読するといいと思う。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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